見出し画像

「大学に行くべきか」という疑問について、私なりの答え


バイト先で、高校生の子に時々出会う。
その子達は、程度の差はあれどだいたい悩んでいる。
卒業後の進路、これからの進路についてである。

「大学に行くべきか」
「どこに就職したいだろう」
「受験勉強しなきゃ」
「やりたいことがみつからない」

大学に進学した私自身も、
「私は大学に来るべきだったのだろうか」
とはちゃめちゃに考えたことがある。
休学した際、もう大学を辞めて、とりあえずバイト先でフリーターで生きていこう、かと思ったこともある。

私は言っていた高校が、「大学進学が普通」という高校だったので、なにも考えずに大学に進学した。
もちろん、心理学を学びたい、という気持ちはあったが、そもそも「大学受験しない」という選択肢のことを考えなかった。


「大学に行くべきか」
それは、人によって違うと思う。
学びたいこと、大学に行ってなにかを吸収する目的がある人は行けばいい。
学びたいことが特になければ、行かずに正社員になったり、アルバイトしたり、また、のんびりしてもいいと思う。

これは、「自分で考えろ」と適当に投げている訳じゃない。
その人その人の、そのときの状況や考え、背景、目的。
そういったものに合わせて、柔軟に考えて貰いたい、ということである。

また、もうひとつ考えたのは、どんな決断でも「自分で決める」ことを大切にしてほしいと思う。

例えば「大学に行く」と決断したとき。
親に「お金どうするの」と言われるかもしれない。
教師に「お前の頭じゃ無理だよ」と言われるかもしれない。
勉強が死ぬほど辛くなるときがあるかもしれない。

例えば「高校卒業したら働く」と決断したとき。
周りに「今の時代、大卒が普通だよ」と言われるかもしれない。
「お前の成績なのに、もったいない」なんて言われるかも。

例えば「やりたいことがわからないからフリーターでしばらくやろう」
「ほんとにいきたい学校があるから浪人して勉強するぞ」
「体調が悪いから親と相談して、良くなるまで休んでから考えよう」

正しい道なんてない。
全部、私は「貴方が決めたのならいいと思う」と答える。
自分で決めずに、人に言われた道だから、みんながやっていたから、となんとなく決めてしまうと、「でもこれなんとなく選んだ道だしなぁ」と、投げやりになってしまう。
のちに苦しくなってしまう。
私も、なんとなく大学に進んでしまい、すごく苦しかった。

その人の環境や周囲の人もあると思うけれど。
ただ、どんな道を選んでも、貴方が今後後悔しない選択をしてほしい。
そう思うのだ。


そしてもうひとつ。
何かを選ぶときに、選択肢を調べて増やしていくことは大切だと思う。

「大学に行くべきか」

その疑問に対して、もし私と同じように「進学校」に所属していると、どうしても「行かない」という選択肢を見落としがちである。
「進学校」に所属していようと、就職してもいいし、就職した後に「やっぱりもう少し勉強したいな」と思って大学受験してもいいと思う。

また逆に、就職することが普通の環境だと、「大学受験する」という選択肢が思い浮かびにくかったりするかもしれない。

私たちの選択肢は、どうしても、知識と環境に左右されがちである。
だから、自分の環境から抜け出して、ほかの選択肢を自分で取り入れることも、大切だと思うのだ。


私は、アルバイトやボランティアをしていてたくさんの人に出会った。
いろんな事情で正社員として必死に働く店長。
留年、浪人して一悶着あった先輩達。
高校、大学を辞めてフリーターになった人。
一度働いたが、精神疾患を患って仕事をやめ、地元に戻ってきた人。
扶養内で働きながらも、子どもを育てている人。
そういった人たちとの出会いは、視野が狭かった私にとって、本当に刺激をくださり、自分の人生にプラスをもたらしたものだった。


私は「病気療養による大学休学」を経験していて、それは大学の周りの友達に経験者はいない。
最初は、ストレートで進むこと、順風満帆に人生を歩むことが「普通」だと、自分で固定概念に縛られていて、休学を迷っていた。
でも、「ストレートで進むこと」は「多数派」なだけであって、「正しいこと」ではないし、それが全員に当てはまるとは限らない。
文字通り、人生には、いろいろな生き方があるのだ。


「大学に行くべきか」という疑問の枠を超えて、なにかに悩んだとき。
貴方の中の選択肢を、自分で狭めずに、どうか広く持ってほしい。

そのためには、なんでもいい。
自分で考えてもいい、
いろんな人に話して相談してもいい、
本を読んでもいい、
テレビを見てもいい、
ネットを検索してもいい、
新しい環境に飛び込んでみてもいい。

どうか、貴方の可能性を、広げていってほしいと思う。
また、選択肢がたくさん見つかっても、それには正解はなく、自分にとっての選択を、つかみ取ってほしいと思う。



というわけで、「大学に行くべきか」という質問に対しての答えは、

行っても行かなくてもいい。
でも、人に頼らず、その選択は貴方が決めてほしい。

というものでした。
どうか貴方だけの、素敵な人生を。


P.S.
ちなみに私は、「大学を続ける」ことを選択したので、休学から復学し、今も通い続けています。
自分の将来のためには、心理学や福祉の勉強が生かせるし、今の大学に居続けることは自分のプラスとなる、と思ったからです。
大学にいく動機が出来たので、休学前よりも心地よく通えています。


毎日のコーヒー代に。