バガヴァッド・ヨーガー<レッスン⑥> もしも、ジャイアンがヨガをやってたら
ドラえもんとのび太は、空き地に向かって歩いていました。
きょうは休日で学校は休み、家でのんびり昼寝でもしようかと考えていたのび太。
ママ「あら、のびちゃんお昼寝?」
のび太「あれママ~?どうしたの、今良いとこなのに~」
ママ「ほらこれ、のびちゃんが欲しがってたマンガ、さっき本屋さんに行ったらあったから買ってきたわよ」
のび太「えぇ~!ママ~!ありがとう~!一生大切にするね」
ママ「もうのびちゃんたら~、大げさなんだから」
ママはのび太にマンガを渡すと階段を降りていきました。
のび太「ドラえもん、ママがマンガを買ってきてくれたよ」
ドラえもん「えぇ! 珍しいこともあるんだね」
のび太「最近僕がお利口さんにしてたからに決まってるじゃん」
ドラえもん「えぇ、そうだっけ。まぁいっか。次は僕にも貸してよ」
のび太「もちろんだよ。でさ~天気もいいし、せっかくだから空き地で読もうと思うんだけど、どう」
ドラえもん「のび太君、それいいね。」
ドラえもんとのび太は、空き地に着きました。
のび太「よ~し、思いっ切り青空の下で読むぞ~」
ドラえもん「昼寝するから読み終わったら起こしてね」
その時です。
スネ夫「のび太!嬉しそうになに読んでんだよ」
のび太「新しいマンガだよ」
のび太は、スネ夫のいやらしい目つきを察して、つっけんどんに言い返します。
スネ夫「なんだよそれ!のび太のクセに生意気だぞ。ねぇジャイアン」
ジャイアン「のび太。俺のものは俺のもの、お前のものは、お前のものだ」
スネ夫「ジャイアン?」
ジャイアン「スネ夫、俺が母ちゃんと最近通ってるヨガで、<知足>って言葉を教わったんだ」
スネ夫「知足?」
ジャイアン「知足、サンスクリット語で<サントーシャ>って言うんだけど。今、手にしているものに感謝をして生きる、そして本当に大切なものは目には見えないって教えだよ」
スネ夫「ジャイアン、どーしたの?」
ジャイアン「今に満足していない人って、マンガやお菓子で外側に幸せを求めて自分を満たしたとしても、もっともっとって気持ちに追い立てられてしまうんだ。じゃあどうすればいいと思う?」
スネ夫「ジャイアンどーしたの?」
ジャイアン「自分の内側を満たす、心を満たす、これしかないんだよ。そのためには、今あるものに感謝をする。自分には、大切なものはすでに揃っていることに気付くことが大切なんだよ」
スネ夫「ジャイアン?」
のび太「ジャイアン?」
ドラえもん「ジャイアン?」
ドラえもんも跳び起きました。
ジャイアン「今の俺には家族も友達もなんだって揃ってる。みんな!いつもありがとう」
スネ夫「ジャイアン!」
のび太「ジャイアン!」
ドラえもん「ジャイアン!」
のび太「ジャイアン、マンガ先に読んでいいよ」
ジャイアン「おう、心の友よ」
【解説】
ヨガには「知足(サントーシャ)」という言葉があります。実は誰もが満たされた状態にあります。ただそれに気が付いていないだけ。足りていることを知ることで、すべての人は幸せになることができます。
ひとり~の小さな手~♬なにもできないけど~♬それでもみんなの手と手を合わせれば♬何かできる♪何かできる♪