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本当の理由シリーズ~アインシュタインのアッカンベー~

相対性理論を唱え、未来に光りを灯したアインシュタイン。
マスコミ嫌いで知られ、注目を浴びることを嫌っていたことは誰もが知る周知の事実。そんな世紀の物理学者が唯一マスコミに見せたユニークな写真がある。
カメラに向かって舌を出した、いわゆる“アッカンベー”をしたアインシュタインの写真だ。実はあの写真が撮られたのはアインシュタインの誕生日で、マスコミに声を掛けられ、いつも無下に扱っていたことを思い、恥ずかしさから出たパフォーマンスと言われている。
しかし実はもう一つ、本当の理由が隠されていたんです。


親しい人たちとの誕生日パーティーを終え、行きつけのレストランからアインシュタインが出てきた。

記者「博士、博士~、誕生日おめでとうございます。」

アインシュタイン「・・・、・・・」

記者「そんな無視しないでくださいよ」

アインシュタイン「きょうはめでたい日なんだ。そっとしておいてくれ」

記者「とある情報通からの噂なんですが、政府に頼まれて新しい取り組みを始めたって聞いたので、その話だけ聞かせてください」

アインシュタイン「話を聞くだけなら、カメラはいらんだろ」

記者「一応新聞なので。写真が一枚あるのと無いのとでは、売り上げが大きく変わってくるんですよ」

アインシュタイン「売り上げのことなんかワシャ知らんわ」

記者「でどうなんです、政府と始めた新しい事業については?」

アインシュタイン「・・・、・・・」

記者「もう。この話になると急に静かになっちゃうんだから」

アインシュタイン「とにかくきょうは楽しい気持ちで終わりたいんじゃ。向こうへ行ってくれ。ハァ~~~~」

アインシュタインは突然くちを大きく開け、舌を出し、息を記者に吹きかけてきた。そして数秒後、辺り一帯をニンニクとアルコールの混ざった臭いが充満した。

記者「クサッ。うぅ~~、鼻がもげる~」

アインシュタイン「はっはっはっは~。きょうはニンニク10個とウォッカを大量に呑んだから気分がいいわ。はっはっは~」

記者「も~博士。勘弁してくださいよ~。でも今写真は撮らせてもらったので、わたしもこれで失礼致します。おやすみなさい」

アインシュタイン「ああ、おやすみ~」

こうしてまもなく日付が変わろうとしていた夜の短い攻防は終わった。

アインシュタインが臭い息を記者にかけて追っ払おうとしたことから生まれた一枚の写真。まさか後世に語り継がれることになるとは。

アインシュタインがこの後乗り込んだ車の中でも匂いが充満し、奥さんと大モメすることになるのだが、その話はまたどこかで・・・


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じゅんざぶろう
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