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リアルタイプカラー

ようやく片麻痺ながらここまでこれた、どうも脳幹出血の橋というやつは他の脳出血とは違い後遺症で平衡感覚にとどまらず運動機能の微妙な力の加減がしにくいようだ、言い換えれば細かい動作がかなり苦手のようだ。
文字を書くのが苦手なのもそう、ペンなどが持ちにくい。

故に筆で塗装とかも苦手な感じ,そこにニッパーを持つとか細かい部品を持つ、日常にあるような動作が困難である。
今でこそタイピングなどは問題ないが雑誌のページをめくるとか言い出したらキリがない。


前回はUNIQLOノベルティーの初期HGのシャアザク(Ⅱ)、ガンダムを塗ったわけだが、その時は適当にある塗料を使いこんな感じかな?といった具合で進めた。
確かにUNIQLOカラーを緑に塗るのは結構手間取ったが赤・白のUNIQLOカラーを消す為、作業療法の一環として塗りつぶす、地の色を無くすのが目的だった。
細かい動作が出来る前の準備的な感じで進めてた、次はこうしたらいいかな?とか模索、これがいるな!とか進めながら次回はこうしようとか次に待つ制作を思いながらの作業。
でもそれまでに作っていたGMなどが色プラで素組だからか1日でできていたのですぐに完成まで行かないのに焦りがあったりしていた。
まぁ健常時の倍から3倍と思って組んではいたけど。

二回も塗装を経験したし次はマスキングテープを用いて塗り分けとかも妄想してきた。
無論最近のプラモデルは素組のままでも充分に色分けされているが僕の場合は趣味でもあるがリハビリ、作業療法としての意味合いがある。
それに最近のプラモデルは高価になってきており、このようにおいそれと作業療法のテストベッドにするにはもったいないのが実情だ。
昔などであれば1,000円以下のキットなんか普通に手に出来たのに今ではそれすら再販モノとして重宝され入手困難な感じだ(今なら量産型ズゴック《770円》なんか欲しいけど、ユニコーンVerにするのかなw)。

仕方ないのでエントリーグレードの78ガンダムをリアルタイプカラーにするという課題で可能な限りリアルタイプカラーを忠実に再現とした。
色分けが元々秀逸で、トリコロールからのリアルタイプカラーにあたり脹脛(ふくらはぎ)の色分けがあるはず、今回は課題キットのAmazon発注の際にガンダムマーカーのMSVセットとマスキングテープも同時に発注した。


とりあえずリアルタイプカラーの見本はネットにも上がっているのだけれども、微妙に部位などの色合いが解釈が違ったりしているのでここは持っている食玩のカラーに準じることとした。


・頭部

実は頭部1つとっても結構厳しくてトサカ部分をヘルメットにパチンと嵌める握力がないのである、握力測定だけで言ったら二十数キロはあるだろうがこういった細かい作業になると全然力が入らないようだ、というよりは潰すという出力の指令を伝達するのが苦手なよう、脳幹出血の後遺症は基本例は出ているが症状は人それぞれの様だ。
こういう時はバイスに挟んでパチンとする、少しハゲたりするが再びタッチアップで難を逃れる。
もう一度ヘルメット部は塗った方がいいだろう。

・胸部

胸部に至っても最初はランナー状態で粗塗り、組めばバイスで挟みヤスリがけして再塗装。
手順が出来てきた。

どうも頭部、ランドセルなどのライトブルーがサーフェイサーを塗っていないためかノリが悪い、従って数回に分けて塗る、但し塗りすぎは前に塗ったところがハゲやすいので注意が必要だ。
バーニア部は前回塗った黄色+グレー+金の塗料がパレット上で乾いていたので金を足して塗りこんだ、次回シルバーなどで塗りこんでいけばいいだろう。
ビームサーベルはもう接着してもいいかもしれない。

・腕部

腕部は拳パーツが基にしたカラーリングが食玩だけにライトブルーだったが他の資料を見ると全て濃いグレー(黒鉄色?)などだったのでここは塗り直しで濃いグレーにしようと思う。

したがって拳は最初ライトブルーだったが翌日に黒鉄色に筆塗り修正した。

内肘のカバーも取り付けは苦労した、関節パーツは基本シルバー、黒鉄色で塗っているのだが、筆塗りのため塗膜が厚いのか綺麗にハマらなかった。
左腕のカバーはすんなりついたのに・・・。

ここは内肘のカバーパーツをヤスリがけして調整している、なるほど素組にはそれほどこんな事態はない。
アトハメの盲点といったところか。

腕が完成すれば結構形になってくる。

・腰部


腰部、特にフロントアーマーにリアアーマーは資料によって様々な解釈だ。
黄色、ライトブルー、黄色にライトブルーの塗り分けとか、確かに塗り分けなどすれば情報量が増え見栄えは凄く良くなるのだが、流石にそこまでの器用さがないのでココは食玩基準のライトブルーとした。

腰部の四角いブロックがガンダムは黄色だからかパーツ構成上、サイドアーマー、上半身とのドッキング部が黄色パーツ、チラ見えしたら嫌なんで頑張って裏も塗る。

・脚部

脚部は今回の課題。
リアルタイプカラーは”脹脛”が塗り分けられているものがほとんど。
今回のように食玩だと製造過程の問題から脚は全塗りの感じだったが、これは前から一度マスキングして塗り分けてやろうと思い今回の発注となったいきさつがある。
準備して後戻りできないようにもな目的もあったけどね。

マスキング作業は厳しかった、テープを切るのがワンハンドなのもあり「ピッ」とちぎることが出来ず、テープの端もエッジをつけたいから結局はハサミで切ってエッジをつける感じ、まぁそれが普通なんだけど。

先ずはライトブルーを塗って1日乾燥。

そこそこ納得できるマスキング、ガンダムの脹脛って曲線だしマスキングが大変だった。

脹脛部の緑が少しはみ出たが細い筆で修正出来た(結構震えたが)。

アンクルアーマーを2日に分けて塗っていたのでちゃんとした完成では無かったがよく知ってるリアルタイプのガンダムになってる。

ここでダメ出し。

内膝の下部が塗れてない。
仕方ない、塗り足しの部分である。
兎に角下半身完成である。

・関節

関節は基本シルバー、黒鉄色で。
もう少し濁った色でもよかったかもしれない、まぁディスプレイしてしまえばそれほど目立つところではないしまぁいいか。

それなりに塗ったが粗が目立つ。

・武器

最初どうしようかと思ったところ。

武器はフル装備でもないのでビームライフルとシールドのみ。
ビームライフルは普通に黒鉄色、芸が無いな、もう少し凝りたいところではあるけど。
シールドが色々あって結構ノーマルの赤みたいなのがあるが胴や足のスリッパ部に合わせて薄い茶色をのせた。
十字マーク(連邦マーク)の基部が少し変な汚しになってしまった、反省・・・。
リアルタイプカラーだから派手な色はご法度だろう、そもそもガンダムって戦争の道具なのにあんなトリコロールカラーとかが本来おかしい。
まぁ式典カラーと言ってしまえばそれまでだが、当時の”大人の事情”が垣間見える、そこは玩具売ってナンボなのだから。
アニメのスポンサーとか”大人の事情”がなければ当然の様にロービジ(低視認性)カラーとかなのだろう。
G3カラーがギリギリの線だろう、シャアザクなんか絶対に笑ってはいけない、敵から的になるのにさすがに有り得ない。
そもそもこのリアルタイプカラーも何をもってリアルタイプカラーなのか・・・。

・完成

上半身・下半身が出来たのでドッキング。

今回は柄にもなくジャングル背景出してみたwww。

何しろ今回はサクサクとはいかなかった。
前回のザク、ガンダムを緑に塗ったよりも資料に出来るだけ沿うようにとかしてたから。
でもそう決めたのもあり、塗料、マスキングテープ、ヤスリ、クリップ、なんかを準備して挑んだし納得がいった。
やはり1年戦争ってかユニバーサルセンチュリーモノがあってるようだ。

物凄く筆ムラがあるのは百も承知、後遺症のことを考えるとよくここまで出来たものだと我ながら感心する。
前回も筆を多用していれば地が出るところももっと抑えられたのだろう、それがあったからこその今回の筆塗りだ。

やはり塗料のノリが少し気になるところ、どうも薄い色などがマダラになるのは金型から外すときの離型剤などの油分があるからなのだろう、昔はスプレーの類、今は素組とかなんであまり気にならないがこうやって筆塗りなんかするとよくわかるようだ。
よく洗剤で洗うのがこの理由かな?確かにノリが悪い(僕の場合は身体的にもここまでの様だ)。

・後書き

こうして作業療法としてガンプラ作っては今の自分の手先の器用さを確認するがまだまだだなあと実感する。
やはり基本は左手が使えてナンボ、ワンハンドオペレートで握力は器用さが無いとやる事・成す事ができなかったりするし、できても数倍の時間がかかる。
地道にスプリント等を着け動くように、握力が取り戻せるよう頑張るだけだ。
今の段階、動かないなりにパーツや塗装用クリップ挟んだり細かいことが出来るようになってきてるのをどう評価するかではあるけど・・・。
塗装事は少しこれで置いておくかもしれない、取りあえず評価はどうであれ次のステージに進むだけだ。



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