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正しさが溢れる社会で思うこと


「正しい」とは何か?

「正しいこと」ってなんのだろうか?

私は昔から社会やその環境において、正しいことをしたいという思いが強い方だった。

それは、時間をあまりかけず、良い結果を得たいタイパ的で合理的な側面と、目の前の困っている人を見ると助けたい、自分のためではなく、社会のために行動したい感情的で非合理的で側面の両方持っていた。

その考えは私の育った時代や環境に強く影響を受けているのだと思う。
インターネットによって、楽に正しく合理的な結果が分かるようになった一方で、間違った選択によって、私たちの未来がどうなるかも分かってしまうようになったからだと思う。

だからこそ、自分の行動に迷うことが多かった。
「自分のやっていることが正しいのか?」

正義は人の数だけある

しかし、社会において「正しい」なんて存在しなかった。
なぜなら、正義は人によって答えが違うから。

2020年に新型コロナウイルスが流行したときも正義は分かれた。
ウイルスで多くの人が亡くなっているから、外出は可能な限り避けるべきだ。一方で、新型コロナウイルスは普通の風邪に近く、緩和しないと経済も人の生活も悪い方向にいってしまう。
どちらも何を優先にすべきかの問題で間違っていないとは思う。

世界的ベストセラーになった、ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』では、歴史とは常に強者が作ってきたということが書かれていたのが強く印象に残っているが、結果的には、上手くいった方が正義なのだ。

「正しい」に答えがないと分かっていても、正しい選択をしたい。
正確には、「後悔のない選択をしたい」んだと思う。

ただ、後悔のない選択をし続けられる人はいないと思う。
もし、後悔をしない人がいたら、何も反省もしない人なんだと思う。

私の正義は何か?

では、私たちは何を基準にして生きればいいのか?
もちろん、親が言ったから、法律で決まっているから、そんな正義は存在する。

過去の偉大な哲学者も社会全体の幸せ量が多い方を正しいとする功利主義や、自由を重視する自由主義などを考えたが、どの考え方もある状況下では上手く機能しないことがある。

同じように、仕事選び、パートナー選び、正しい基準がないものも多い。

仮に、自分に関する情報が全て入った全知全能のAIが存在したら、その人にとって合理的な選択肢が出せるかもしれない。その選択を選び続ける人生であれば確率的には、その人が求める良い人生が歩めると思う。

ただ、それは合理的に見えるだけで、正しい選択肢ではないはずだ。
なぜなら、人生とは思わぬ出会いや、出来事で大きく変わることがあるからだ。

正しいことが悪い結果を生んだり、不合理にも合理性があることさえある。
正しい選択とは本当に難しいのだ。

エゴイストという生き方

では、私たちはどんな風に生きればいいのか?
私の答えは、「エゴイストになる」ということ。

漫画『ブルーロック』では、全国から集められた高校生が、世界一のストライカー養成するために作られた施設、「青い監獄(ブルーロック)」で、競い成長する姿を描いている。

その中で、キーワードとなるのが「エゴイスト」。
エゴイストとは、自分のためという利己主義の考え方を持つ人である。

なぜ、エゴイストが重要と考えるかというと、自分の正義を貫くには、「自分だから」という軸が必要だから。

『ブルーロック』の中でもキャラクター全員がまるで主人公のように、自分のエゴを実現するために動いている。

例えば、誰かに「サッカーで世界一になりたい!」と言えば、現実的に厳しいからやめといた方がいいよとか、1つの行動には何かしらマイナスの面があって、否定する人が必ずいる。

だからこそ、エゴイストに生きなければ、自分の思いに沿った人生は歩めない。

論理や理屈では語れない「世界一のストライカーになりたいから、なるんだ!」ぐらいの感情的で非合理なことを言わなければならない。

正義の味方(ヒーロー)になりたい人へ

私は正義の味方(ヒーロー)が嫌いである。
なぜなら、正義の味方は悪の敵でしかないから。
何より自己犠牲的な存在でしかないから。

悪側が持っている正義を壊すために存在するのがヒーローである。
例えば、アンパンマンに出てくるバイキンマンにも、バイキンマンの正義がある。

もちろん、バイキンマンによって、ウイルスが蔓延し、多くの人に不幸をもたらすかもしれないが、バイキンマンは自分の達成したい目標に向かって努力している。どれだけアンパンマンに倒されても立ち向かっている。

正義とは単純に悪に立ち向かうだけではないと思う。
悪のために戦って、ボロボロになる自己犠牲的なものだけではないと思う。

私は自分の正しさを貫ける人になりたい。

正義について考えさせられた書籍


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