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環りと”ほつれ”の2023。”らく”じゃなく楽しいを求める2024。

訪れることが増えた諏訪湖での一枚。鴨のUNKを拭き取って、謎の高揚感に満たされている瞬間だった気がします。不安と期待が入り混じった汽水域のような時期に、ここに来れてよかった。

これまでの点と点が繋がって、たしかな環りを生んだ一年だったけど、その循環から外れる出来事が多い一年でもありました。そんな”ほつれ”が重要な足掛かりとなって、来年以降のぼくをかたちづくっていくんだと思います。調和と異常の塩梅が、紛れもないいまのぼくであり、これからもぼくなのかも。

仕事が楽しい。こんなに恵まれた環境はないけれど、それが当たり前になるのが怖いし、楽しくなくなってしまう時期もこれからあるだろうから、宣誓の意味も込めて来年の1文字に選びました。

「”らく”じゃなく楽しいを求める」。大好きな漫画『ハイキュー』からお借りした表現で、いまのぼくにはフィットするストイックさだな、と。楽しむための強さ、そのための努力。頑張るだけじゃ猫は救えないし自分すら救えない。救える未来を楽しむために、恥かきべそかき泥水すすります。

この2023年、未来にあるさらなる「楽しさ」を具体化できたことが、2024年の大いなるエネルギーになるようです。

余談ですが、週1noteが200週目を迎えました。

neco-noteの出発点SHIBUYA QWSを卒業

neco-noteが世に出る少し前、2021年11月からお世話になっていたSHIBUYA QWSを今年1月に卒業しました。たくさん失敗し、成長し、仲間と出会った空間なだけに、卒業に対する不安のほうが大きかったのが正直なところ。

でも居心地が良くなっちゃって、自分に対する甘い部分が見え隠れするようになってしまったから、その”湯”からあがる決意をしました。

次の舞台に選んだのは高円寺にある銭湯『小杉湯』に隣接する施設『小杉湯となり』。QWSとは打って変わってゆるやかな時間が流れるその場所のほうが、猫との相性がいい気がしたんですよね。

家族と死の距離

4年目を迎えた、年に一度の家族写真。今年は長男が参加してくれました(ぼくは4人姉弟の末っ子)。父親が70歳を迎える年にはじめた「終活」のひとつでもあったりして。なかなか、黛家らしい取り組みです。

今年は身内に不幸があり、死についてあらためて深く考えさせられる一年でした。死に向き合い、受け止める。メンタルの準備はできてるつもりだったけど、死に付随するいろんな”やること”については全く準備できていないことに気づくことができました。

家族というある種の縛りに対し、死という変化が訪れたとき、どのように合意をとって、着地させていくのか。そのためにどんな準備や仕込みが必要なのか。後手に回らないために”できること”を姉弟をはじめとした家族全員で考えていきたいね。

neco-noteの新しい挑戦

大好きな漫画家『鯨庭』さんとのコラボグッズをつくったり、ヴィーガンEC『ブイクック』との共同企画で寄付キャンペーンをはじめたり。neco-noteという推し活プラットフォームが、関わりしろを拡張しながら再解釈されていった時期でした。

もちろん、ぼくが当初から描いていた純粋理念とは異なる部分(や表現)が含まれてくるわけで。「それもいいね」と言えるようになったことが、neco-noteにとってもぼく個人にとっても貴重な成長だったと強く感じています。

『ねこの湯』からの『もったいにゃい風呂』

QWSを卒業して拠点としていた『小杉湯となり』。とある日の雑談から生まれたのがこの企画です。9月の動物愛護週間を本番に見据え、7月に実証実験を兼ねた『ねこの湯』を開催しました。

浴室内に、neco-noteに所属する保護猫のポスターを貼り、湯に浸かりながら猫たちへの理解を深めてもらうという内容です。待合室や軒先に同じ猫たちの情報を貼ることで、銭湯全体に保護猫の推し活への導線を用意することができました。

掲載していた猫のファン(通称バディと呼ばれるneco-noteのユーザー)が遠方から応援に駆けつけてくれたりして、なかなかにいい時間でした。

Do One Goodとフジロック

めんどくさくって、大好きな一聡さん。思想は同じだけど、価値観や生まれ育った時代が違うから、「合わないなー」って思うことがほんとにたくさん。でも心から尊敬しているし、一聡さんが苦手な部分をぼくが補完できてる気もするから、とっても心地がいい。これからも一緒に未来をつくっていきたいと心から思ってます。黛、どっちもいい顔してるわ。

夏の思い出

夏の間は、歴史ある保護猫団体さんにneco-noteを使ってもらうべく、北のほうへ遠征にいくことが多かった。たくさんのエピソードがあるのですべては語りませんが、たのしかったです。たのしかったです。

関西が近くなったね

ネコ市ネコ座、インターペット、taliki、大阪の高校生向けアントレプレナーシップ教育。ほんとによく大阪京都へいき、たくさんのご縁に恵まれた一年間でした。

観光はあんまりできてませんが、それ以上に豊かで鮮やかな時間を、たくさんの仲間たちと過ごしました。来年はどうなるかわかりませんが、今年生まれた点たちは、きっとどこかで巡ってくるんだろうな。

ネコノテ流ダブルスタンダード

社会性と経済性。保護猫団体のためのサービスであり、猫好きユーザーのためのサービスでもある。業界を塗り替える大きな戦略と目先の成長を積み重ねる小さな戦術たち。

いろんな矛盾を抱えながら、走ってきた。走っていく。その2軸は相反するものではなく、弥次郎兵衛のようにバランスをとりながら、両輪となって補完し合うように作用していくんだと思います。

経済性が成り立つから、社会性の価値を発揮できる。そんな理屈が、確かにあるはずなんですよね。幸い、モデルケースはいる。彼らの背中を追いかけながら、ジブンゴト化して血肉にしていく。

年末最後のピッチコンテスト(NSS)でオーディエンス賞と審査員賞をいただけたことで、かなり自信がつきました。清濁合わせのむ覚悟を持って、2024年も邁進していきます。


こうして思い返すと、本当にneco-noteのことばかり考え行動してきた一年間でした。幸せ。2023年も終盤になって、やっと兆しが見えてきた感覚もあります。

めげず懲りず腐らず。ぼくらしく泥臭く、面の皮が厚く前に進みます。きっとその先に「楽しい」が待ってるはずだからね。



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