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奥野じゅん
2020年11月26日 21:39
僕はよくわからないたまごから生まれ、自分で自分を定義しなければならなかったので、自らを『にはとり』と名付けた。 意味は特になくて、なんとなく僕の顔がそれっぽいなと、揺れる水面を見ながら思っただけだ。 僕はにはとりとして、生まれた橋の下で二年ほど生きた。 ある日、川の向こうから舟がやってきて、僕を乗せていってくれることになった。 僕は橋の下の友達に別れを告げて、向こう岸へ行った。 そして