僕のひこうき雲 9

某月某日

今日は、主治医から手術についての説明を受け、その後CT撮影を行うために病院に向かった。

主治医からは、手術方法について、具体的な説明をもらった。

僕自身は、妻が受ける手術だから具体的に内容は知りたかったし、知る必要もあったが、隣にいる妻には酷だった。

こうして文字にして振り返るのは、自分が今を積極的に生きているのかを確認するためなのだが、今でも動悸を自覚するし、歯を食いしばって自制しないと、パニックになりそうな自分がいる。

手術は、まず全身麻酔をかけて、開頭する部分の髪の毛を剃る。

そして、画像で見えた妻の中の白い影が、画像診断のような腫瘍なのか、あるいは血管の病変なのかを確認する。

腫瘍であれば、一部を切除してその場で病理迅速診断を行い、併せて正式な診断のために病理検査に出す。

妻の中の白い影は運動神経までは距離があり、影響は出る可能性は少ない。しかし感覚神経が近く、比較的浅い場所のため可能性は少ないと思われるが、左手足の感覚に影響が残るかもしれないとのことだった。

主治医は、今回は痙攣があって救急搬送されたために発見が早かったのだ、分からずにこのまま腫瘍が成長していたら大変なことになっていたことを強調した。

この後、約一週間後に再び外来で主治医を受診し、MRIを撮り、麻酔科を受診する。

妻は手術を受けるかどうか揺れている。いまは同意書は出せない。やすやすと出せるわけがない。

あのとき僕はどうすればよかったのか、未だに答えられない愚かな自分がここにいます。

※この記事は投げ銭記事です。投げ銭は妻の医療費に充てさせていただいております。宜しくお願いいたします。

ここから先は

0字

¥ 100

妻が倒れてから、感情を言葉にすることの大切さを実感している。拙くても不器用でも、妻への思いは送り続けたい。