見出し画像

GENERATIONSにハマって2ヶ月のオタクが全力で勧める聴いてほしい楽曲

万博フェスの興奮冷めやらぬ今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
もちろん初の生ジェネ、最後列ブロックまでみんな楽しい最高のライブを満喫し、DOBERMAN INFINITYのパフォーマンスもめちゃくちゃ良くて、初心者としてはこの上ない入門編を終えたので、そろそろ初心者を自称するのもやめて善良なファンとしてなすべき振る舞いをとろうと思い始めました。そう、布教活動です。

個人的に布教の際に気を付けていることがあり、それは「無理に布教しようとしないこと」です。
当たり前やろとお思いかもしれませんが、意外と人間は周りが見えない生き物なので自分が好きなものやいいと思ったものを「これやってみて!」「これ見てみて!」「絶対好きになる!」と言ってしまいがちです。それはある意味では全くもって正しいのですが、受け手側の気持ちを考えていない、自分の視座で語ってしまう、その結果うんざりした相手に「こいつがワーワー言うコンテンツ絶対触れんとこ」などと言った思わぬ弊害に見舞われることも多々あります。とりわけオタクは自分の萌えにのみ忠実な生き物。人に何かを強制されることを最も忌み嫌う習性があります。無理強いをしていいことなど何ひとつありません。
大事なのは相手が自発的に「面白いやんけ」と思うこと。そして「ちょっと見てみようかな」と手を伸ばしたとき、わかりやすく簡単なところに素敵なものを配置することです。よく軽率に新しいものに手を出してど沼にはまっている人間は、自信を持ってこの「人が何かにハマる」プロセスを説明することができます。
自分一人で騒ぐのももちろん楽しいですしストレスの少ないことですが、それは同じくらい孤独な営みでもあり、何かにグワっと煽られた時に思いがけない無力感に喘ぐことがあります。良かったらこの記事を読んでいて「コンフィデンスマンJPプリンセス編」のアンドリュー坊っちゃまに沼った人は書いた人に話しかけてあげてください。あの子は幸せにならなきゃダメだろ!!!!!!!!

さて本題に入りますが、じゃあGENERATIONSを布教するにあたって何からいこうかしらと私は考えたわけです。
色々魅力的な側面はあるんですが、個人的にはやはり楽曲、パフォーマンスの質の高さと笑顔の多さじゃないかな〜〜〜! と思ったので今回はその話をします。
メンバーの個性と印象については沼落ち後間も無く書いた記事が色々見た挙句意外と大筋を間違ってなかったなと思ったのでそちらをご参照ください。

GENERATIONSって楽曲がいいんですよ。
プロのアーティストなんだから当たり前のことなんだけど、でもアプローチの引き出しがめっちゃ多いです。自分は音楽的な素養は全くないんですけど、とにかく量聴いてる・幅広く聴いてる・なんでも聴いてるという点には結構自信があるので、音楽の話なら飽きずに永遠にやってるというような人間なんですけどジェネの楽曲はみんないい。そしてすごく好みです。
自分のルーツとして90年代のエイベックス楽曲とバンドブーム、ゼロ年代のR&Bブームとロキノン全盛、10年代はじめのアイドル楽曲、その派生のアニソンなんかは欠かせないんですけど、さらに大元を辿るとボウイやクィーンなんかのロックとポップス、JOEやMaxwell、De Barge、Ne-Yoなどのちょっと古い(ど定番の)洋楽ポップス、R&B、チェットベイカーやビリージョエルにハマった時期もあって、大まかにジャンルとして一番好きなのはジャズだったりして、松尾潔を神と崇める過程でEXILEちょっと聴いてたよみたいなところもあったりで、一番たくさんライブ行ってるのはGLAYで、要はまあそういうことです。m-floとかT. Kura(GIANT SWING)とかCHEMISTRYの楽曲提供もしてたので、そりゃ同じ人が曲作ってたら好きになるのもある意味で当たり前か〜って要素もないではないんですが、ただまあ楽曲は「作るだけ」じゃないからね、誰が「演じる」か、誰が「歌う」か、誰が「形にする」かの重要性は言わずもがなですよねということで多方面からジェネの楽曲を考えていきたい所存です。

んで今回どうしよっかな〜〜〜曲調で分けるとかクソダサいことしちゃう? なんかそれはイマイチ良さが伝わりきらないなあ……と悩んだ結果、オリジナル曲とカヴァー曲、ソロ曲(?)を分けて述べることにしました。
オリジナルは往年のCD文化に敬意を表して17曲くらいにしといた。74分そんくらいじゃないかな。有名とか曲のエピソードとか、アルバムのバランスとかあんまり考えてないです。めっちゃ好みに寄ってる気がするので「これがない」とか「こっちの方がいい」とかは一切受け付けない所存。みんなMDやカセットに落とすときに全曲持ち歩きたいとかそんな贅沢言ってられないでしょ(時代感ギャグ)
良かったらこれ読んだ人も自分のベスト盤を考えて聞かせてほしいくらいです。


  1. Make Me Better

  2. RUN THIS TOWN

  3. PIERROT

  4. ANIMAL

  5. G-ENERGY

  6. ALL FOR YOU

  7. Love You More

  8. One in a Million -奇跡の夜に-

  9. EXPerience Greatness

  10. BIG CITY RODEO

  11. ヒラヒラ

  12. Stupid 〜真っ赤なブレスレット〜

  13. Hard Knock Days

  14. Control Myself

  15. Lonely

  16. AGEHA

  17. 新しい世界

1 Make Me Better
全ての始まり。原点にして至高。普通に良い曲だし個性が爆発していて、Music VideoとDance Versionのふたつ映像がYou Tubeで公開されている。後者はライブの予習にめちゃくちゃいい。わかりやすいメンバーカラーの色分けじゃないけど、スーツのパターンや着こなしに差別化が図られていて衣装のチョイスも非常に良い。個人的にはメンさんのコートのひらめきと亜嵐くんの尖った靴のシルエット、涼太くんのスカーフが大人カジュアルな感じで好き。こういうフォーマルめな衣装を着こなすあたりメンバーの良い年の取り方が垣間見れて良い。ポジションチェンジも派手で目まぐるしいけど、何よりすごいのはこれを本当に実際のライブでも(ボーカル含め)実演してくれるところです。すごい。
楽曲的にはダンスチューンで割とアッパー。MVの色彩感が音に乗ってるような明るさ。そういう意味でMVのデザイン性の高さが天才的。リリックの載せ方がややヒップホップ調なのでうろ覚えだとカラオケで大事故起こすよ。
ボーカルは重ね録りが豪華で地ハモが多い。ボーカルふたりのコーラスは和音というよりオクターブ違いで、涼太くん声めっちゃ低! と初見でまあまあな衝撃を受けました。片寄さん声低いですよね。低い綺麗な声って増やすの難しいからすごいと思います。サビの掛け合いがご機嫌な感じの声音で、明るい曲調に一層の彩りを添えているのが印象的。
華やかといえばベースラインも華やか。全編通してこれが主メロか? ってくらい乗ってくる。随所随所にクラップやら指パッチンのカウントやらが挟まれてて、初めて聴く人でも2サビ行く頃には乗れてるんじゃないか。そういう細かいギミックも含めて贅沢な一曲です。リリースから1年経ってもテレビで特集組まれたりする程度には大事にされてる曲なのも納得。

2 RUN THIS TOWN
ジェネを知らない人でもハイローを履修してれば絶対複数回聴いてる曲。映画本編まではやっぱりジェネが最も後輩だったわけで、なんだかその後輩なりに奮闘してる感を出してくるかと思いきや今に至るまでの代表曲みたいな全然自重しない個性を全開にしてるのがファン的には絶対たまんないでしょこれは。先輩に遠慮とか一切してない強さがめちゃくちゃいい。タイアップで劇中歌で歌詞でも「RUDE BOYS」言うてるんですけどこの上なくジェネっぽい曲だと思います。
ジェネがRUDE BOYSそのものなのか、RUDE BOYSのメンタリティがジェネなのか。それともイコールなのか(人数の話するならオロチ兄弟やマイティの方が在籍メンバー多いけどそういう問題じゃないぜ)
サビ終盤の畳み掛ける歌詞が力強くてすごく好きです。ここもうろ覚えだとカラオケで大失敗するところですね。一筋縄でいかないボーカルメイクを感じます。

3 PIERROT
MV見る前にダンスがめっちゃ難しい、難しかったと中務白濱関口のトークで聞いていて、見て聴いてうわ〜〜〜これは納得 と頷いた楽曲です。
まず音作りが容赦ない。スピード感もさることながらボーカルの存在感も強い。いわゆるガイドメロディー的な音がオケになくて、歌う人によって色がめちゃくちゃ変わりそうな曲だと思います。そういう意味でこのふたりにしか歌えない曲かも。
ダンスも特殊ですよね、ピエロ的な動きを取り入れてるから大道芸のようでもあり、大袈裟で大振りで、でもノーツが速いから緩慢な所作だと乗り遅れる。緩急のついた複雑な振りだなと思いました。
MVのダンスパート以外のとこというか、表情ソロカットの作り方すごいな……と思った。特に普段あんなに笑顔が眩しい小森さんの切なげな表情は結構くるものがある。笑わない小森さん。ピエロ演技の深刻さを窺い知る所存。

4 ANIMAL
多分自分が一番ブッ刺さった路線はこういう路線なんですよね。HIP-HOPのいいとこ取りした感じ。月並みな言い方をすると低めのバースで間断なく盛り上げてくる男臭いダンスナンバー。ベースもゴリゴリうるさいくらい鳴ってるやつ。クラブで聴きたい。
ボーカルのふたりはMCパフォーマンスも上手いですね。数原さんはどう見ても上手いじゃん(これで上手くなかったら嘘じゃん)って思ってたけど片寄さんが意外なくらい(初見の印象ね)上手くてすげー良いと思った。例えるならリスト弾いてたクラシック畑の人にサプライズでビルエヴァンスでもかまされるような衝撃です。これは表現が適切かどうかわからないけど、片寄さんの声質って基本甘いんだけどやや冷たい印象があって、そこが高貴さというか品の良さに通じる部分でもあるんだけど、そのクールさがこういう使われ方すると自分にブッ刺さるんでまじでずりーなと思いました。本当に片寄涼太をオーディションで見出した人は天才ですよ。声質はうまい下手じゃない。
リズム割があとはめちゃくちゃ好きなのでMVなんぼ見ても飽きませんね。これをセカンドシングルとかで出してくるの端的に言ってめちゃくちゃ強いよ。何事なの。

5 G-ENERGY
これも好きな路線です。好きな路線でしかなくね??? そもそもアンドリュー坊ちゃんが好きな時点で酒飲んでフラフラしてる造詣は大好きですよ(誤解しかない表現)
歌詞もMVに負けじとギラついてて容赦のなさが最高です。振りそのものは特徴的な動きをシンクロさせてくる設計なのに、どうしてもライブツアーのソロダンスの個性を思い出して疼く。
色彩にサイバーパンク的な匂いを感じ取りますが、東京の情景を描きつつ看板とか照明とか絶妙に日本国外の「アジア」を漂わせていて、まるで国外出身者が描写した「トーキョー」みたいですね。こういうところに既にBOTの気配があったのだろうか。深読みか。
ダンスナンバーとアジアといえば往年の名曲「Get Wild」の香港MVを思い出すんですけど、そういうのも含めていい意味でやや古めというか、90年代とまでは行かなくてもゼロ年代の楽曲でも通用する空気感があります。言葉を変えればこういうギラつきは2010年代にはやや珍しくて斬新だったかもですね。
気になった相手を口説き落とす、という官能的な世界観の歌詞なんですけど大事なところは成文にしない情緒もあり、そういうとこもダンスチューンとしてブチ上がるんじゃないかと思います。「少年クロニクル」ツアーのこの曲でソロダンスのパートがあったのはもはや必然かもしれない。

6 ALL FOR YOU
曲の入りからしてもうこれは神曲ですわと一目惚れならぬ一聴惚れをした曲。ソウルっぽいR&Bは自分にとっては最も馴染み深いジャンルなのでこういう曲ばっかり入れてるプレイリストがあるんですが、もちろん速攻入れました。中でもツインボーカルなんでやっぱり掛け合いが複雑で豪華です。曲調がわりと切ない感じだけど歌詞はとことん前向きで、恋愛のようにも聞こえるしファンや家族、大事な人に向けた思いとしても受け取れる多面性があって、こういうところも名曲の名曲たる所以ではないかと思います。
ダンスはいつものようにめっちゃハードです笑。特にMVのソロパートなんなんってくらい動き回っててドラマパート(?)の静止ショットとの温度差で風邪ひくかと思いました。天井の低い部屋っていう若干の薄暗さと黒を基調とした美術設定がどことなく非現実的で幻想的。メンバーみんな美しいな〜と思いました。色々検索してたらこのMVのビジュアル好きって人も結構いて、この路線はたまに来ると一定数の人を悶え苦しませることになるので数年に一回でいい(数年に一回は来てほしい)と思いました。

7 Love You More
王道のど正面から描かれたバラード楽曲で初期を代表する一曲だと思うが、なんだかその「正面」感をちょっと外したアレンジが面白い。イントロがピアノで歌詞がストレートなラブソングなのに振りがバチバチにハードだからか。この曲もエクストで実装されていたのでそこが初見なんだけど、フォーマルめな揃えの衣装であんまりガンガン踊るもんだから度肝を抜かれた(のちにMVを見てMVもそうなるんかと更なる衝撃を受ける)。なんならバラードはパフォーマーは休みとかでも不思議じゃないのに全然ハードに踊らせてくるので「あっこのグループは豊富な運動量で勝利に貢献してくる感じですね」と理解させるには十分。そもそも甘くて優しい曲調なのによくよく聞くとリリック休まる暇がありません。ふたりでいっぱいいっぱい歌うし掛け合うしハモるし。優しそうに見えてハードな面白い楽曲です。
唯一最後に一拍置くところが「愛してるよ」って何事?
ライブ版の情感たっぷりなのに慣れると音源が物足りなくなる危険なナンバーです。

8 One in a Million -奇跡の夜に-
MVめっちゃ面白くないですか。これMV大好きです。7人が同じ役を演じるっていう。1人が7役とかはまあまあ見るけどその逆っていう。このアイディアがすごく面白いと思います。演出が舞台的で、雑踏とか雨の街並みとかロケじゃなくて進んでいくんですよね。この舞台装置の枠組みというか定義づけというか、パフォーマンスっていうのはこういう解もありなのかと勉強になりました。
曲そのものについてはこれもどちらかというと真正面のバラードでいいところを、Aメロにラップリリック入れたり打ち込みのドラムがハイテンポだったりで、普通のロマンチックな曲のアプローチとちょっと外してあるところが個性的で良い。音がずっとピコピコ鳴ってる。ボカロのバラードみたいです。そのくせ歌唱力でぶん殴ってくるんで困りますね。これとか文字通りJ-POPにしかできないアレンジだと思う。
片寄くんの主演映画の主題歌なんだけど、もはや全員主演くらいの勢いで女優さんと絡んでるので華やかで楽しい。
ライブ版はダンサーさんが7人出てきて7者7様のいちゃつきを披露するのでもっとやばかったです。落ち着いて。

9 EXPerience Greatness
この曲もエクストで聴いてなんって良い曲なんだ! なんてメンバーみんないい笑顔で歌って踊るんだ!!! ともう大好きになってしまった曲なので冷静に分析できてる自信全然ないんですけど、この曲の描いている関係性や世界観がそもそもすでにエモの塊みたいなとこあるから仕方ないと思った。
みんながみんな様々な形でEXPGという教育を通って今の大成に至っているわけで、その歴史を感じてじーんとなるのは月並みな言い方だけど共感がそうさせてるのかもしれない。
昨日より今日、今日より明日というのは簡単にいうけど絶対めちゃ難しいことなので、常にその心を持っていたい、逆に。
いや本当にそれはそうとしてこの曲をやってる時のメンバーの溢れんばかりの笑顔はなんなんだ……大人になってこんなに笑顔でいられることってそれこそがもうかけがえのない財産なんじゃないか……といわゆる「つられ笑い」をしている自分に気づくはずです。
隼くんの笑顔が満点でMVもライブも非常に癒されます。本当にいい顔で笑うねこの人は。

10 BIG CITY RODEO
全人類こういう男臭くて悪いジェネは好きじゃない?(クソデカ主語)
そもそも最初が片寄さんの口笛って時点で名曲確定なんですよ。
美女を周りに侍らせる演出はJSBでも見たことある気がしますがジェネがやってるとそわつきが3割増しでした。個人的にはバーでカウンターのお姉ちゃんを口説こうとする中務さんと瓶持って舌出してる佐野さんが悪そうで最高でした。
あとクラブシーンをきっちり車で到着するところから撮り始める演出に「SCREAM」を思い出して往年のオタクは涙ぐみました。EXILEの伝統。
パーカッションが野太くて目立ってるからか、どことなくアジアっぽいというか独特のジャポニズムっぽい音作りも潜んでる気がします。そういうのもひっくるめてお祭りというかハレの日の曲ですね。踊り狂うのが正解。

11 ヒラヒラ
ロックらしいロックって珍しいのかもしれない。これはそれこそ生バンドが映えそうなロックですね。この曲と「Unchained World」は生バンドが楽しみで仕方ない。
バンドサウンドであるがゆえにキーボードの華やかな音が目立つし、ツインボーカルの強みもめちゃくちゃ出てる。ダンスロックってもうそれこそ遺伝子に刻まれるレベルで大好きなんですが、それもあってこの曲は一回聞いたら割とすぐ覚えてしまいました。ずっと好きですね。
MVは自動車工場で働く労働者の設定で、昼ごはんは本当に取り合って食べてるらしいですが笑、仲の良さが素で滲んでて面白い。
MVもちろん大好きなんですが、ダンスパフォーマンスのパートがあんまりなくて寂しいのでそういう時は中務佐野の踊ってみた動画を見ていました。多分同じことしてる人はすごくたくさんいると思います。

12 Stupid 〜真っ赤なブレスレット〜
この曲は少年クロニクルの円盤でリクエスト楽曲だったんですが、その後往復書簡を読んでちょっと楽曲の解像度が上がりました。
別離を描いた曲って曲解釈が難しいんだけど、曲の展開がドラマチックなんで情感が溢れててめっちゃいいですね。多分オリジナルアルバムだとこの曲も収録されてる「涙を流せないピエロは太陽も月もない空を見上げた」が一番好きなんですが、この頃のジェネって少年と大人の過渡期というか、青さと瑞々しさと背伸びを感じて好きです。それをリリースされてから5年経ついまのメンバーを通して知って、こうして聴いている自分の視座まで含めて意義深いことだと思います。5年間言うなればジェネが大事にしてきた世界観、保存してきたアドレッセンス的な一面がこの曲には結晶化されている気がします。だからリリース音源と、2019年のツアーで聴くこの曲と、多分これからのどこかの機会で聴くこの曲は全然別のものになっているだろうし、30代、40代、もしかするともっとその先の曲解釈がそれぞれ存在して、年を追うごとにそれを聴けるのかなと思うと楽しみでしかありません。

13 Hard Knock Days
いい面がいっぱい詰まった真正面のロックチューン。ジェネはロックもいけるんだ! と思いました。
スチームパンクのMVもストーリー性があって良い。振りが大胆で力強いのも勿論ですが、一番誰もを「前にむかせる」楽曲だと思います。
若さが固まりになってぶつかってきてる感じ。立ち止まるわけにいかないと思わせるような一つ一つのワードの強さ。歌詞の強力さに負けないパフォーマンスとボーカル。これは売れるべくして売れる楽曲だと思います。
ボーカルしかもサビが地ハモなんですね。こうして聴くとこのふたりの声の相性の良さ半端ない。オーディションした後でこの化学反応に気づいたLDHの偉い人ナニモンなの? あ、HIROさんか……

14 Control Myself
洋楽を真正面からやったなという曲。ジェネはみんな英語がうまいらしいので洋楽全然やって良いと思うというかどんどんこういう楽曲増えてほしいですね。
メンさんの英詞すげーそれっぽい。言われなきゃアメリカあたりからラッパー連れてきたとしか思えない。
明確な低音パートが増えたことによってメインボーカルふたりの掛け合いの緻密さが際立つというか、個性がよりわかりやすく、美しく引き出されていました。
これもハモリがめっちゃよく計算されていてほしいところに欲しい音がある感じです。スローペース気味なのでゆっくり進行するかと思いきやボーカル展開にドラマがありすぎてぼーっとしてられない。スローなバラードなど正しい意味でジェネに期待しないほうがいいですね。スローバラード詐欺。基本的にブチ上がりたい人向けって気がします。

15 Lonely
コンポーザー白濱亜嵐ってこんないい曲作るんか……とこれまた度肝を抜かれた一曲。しかも作詞まで? そのクリエイティビティの源泉を知りたいです。
喪失をどう描くかには創作者の個性がもっとも出るところだと思っているので、全体的に仮定法=非現実話法、存在しない時制で描かれる歌詞の世界観がいかにも創作を貫徹していて面白い。「首飾りのような海」ってフックとしてあまりに優秀な一節では? 絶対みんな一度考えちゃうでしょ。
2サビの前のとこは「愛の不時着」からの抜粋らしい。細かい!
最初と最後だけピアノが現れるのも情緒的で良いですね。リリックビデオの雨の昼の薄暗い灰色の色彩、イメージをこの上なくかき立てていただきました。
音と楽曲と歌詞、こんだけ作れることが知れたらそれこそパフォーマーやったり俳優やったりする暇ないくらい忙しくなってしまいそうなので、程々で良いのよ亜嵐さんちゃんと休んでくれ……と思うなどしました。これからも楽しみです。

16 AGEHA
これも原点だな〜! この曲でジェネに興味持ったと言っても割と過言ではないですからね
弾けるような亜嵐くんの笑顔とハードなのに揃った振りのレベルの高さね。SPEEDSTERのライブ版ね。
MVのダンスバトルを模したような演出もすごい良いですね。知ってる人が複数出てくるやつ笑
この曲の解説に関してはそれこそ亜嵐くんがジェネハウスでやってたんですけど、細かいところにいろんな華やかな音が多くて何度聴いても発見があります。ブラスやスカの音が曲全体のアッパーぶりに拍車をかけていてどんどん盛り上がれますね。サビでちゃんと盛り上がれる巧みな設計を感じます。んでこの曲がオーラスの定番というジェネのライブのずっと突っ走ってる感じは最高だと思います。末長くそういう感じでひた走ってほしいです。
サビすぐの高速ステップよくわからないけどめっちゃ好きです。全体的に「簡単そうにすごい複雑なことをやってる曲」だと思います。

17 新しい世界
この曲まじでMV公開されてから日課かってくらい聴いてるんで早く音源くださいマジで
黒コーデはまさに大人の配色っていうか、今まであんまりなかったモチーフでは? 黒を効果的に着られるのは大人の男性の「ならでは」を感じます。禁欲的で上品で。それこそEXILEとか多い気がする。
曲の編成はそれこそ至る所でメンバーが語ってる通りJ-POPぽくないんですよね。シンセサイザーがめっちゃ効いてて上がったテンションをそのまま最後まで持続させる感じ。ずっと踊らせる。ずっとブチあげる。全く守りに入らないジェネ、私の好きな強気のジェネでした。それこそ先日の万博でパフォーマンスみたんですけど、この曲に関しては省略なしでフルコーラス歌ってて、すげ〜容赦ないなと思いました。大人なんだけど守りに入ってない「良いとこどり」な姿勢が楽曲にもパフォーマンスにも出ていてものすごく元気をもらえます。新しい世界は見つけようと思えばいつだって開拓できる。その気持ちになるかならないか。シンプルだけど真理だと思います。
新しい世界に飛び込みまくってる自分をたくさんエンパワメントしてもらいました。ありがたい限りです。

オリジナル楽曲こんな感じでしょうか。なんか普段思ってることで書き忘れたこととかあるかもしれないけど基本的にはこんな感じ。
カヴァー楽曲に関しては我慢できなくて下にちょっとだけ書きました。あとジェネじゃないソロや他プロジェクトについても少しだけ。

SUPER SHINE(EXILE)
いろんなとこでジェネのSUPER SHINEカヴァーが最高でやばいと言う話をしているのでそれもう何度目だよって感じなんだけど最高でやばいんでまたその話をします。
なんか疾走感が足されてすごい2021年のカヴァー感が増してるの、これはすごいと思うんですよ。
コレオも疾走感あるし音ハメ細かいし、絶妙に色気が足されてるからビックリする。椅子を使って横並び一直線なんて誰が思いつく? 本家との差別化と踏襲を同時に実現する最高の妙案じゃん。推すわ……と転げ落ちて今に至っていますよ。
ラップパートの追加も原曲の世界観を損ねるどころかアップデートしててクオリティ高い。ライブ時にクソほど煽り倒してくる佐野さんが最高です。

I Believe(EXILE)
アレンジが原曲に非常に近い、というかほぼ同じ? それこそこの曲は原曲のリリース直後にめちゃめちゃ聴いていて非常に印象に残っていますが、そのイメージを崩すことなく、同時に若々しい瑞々しさを足してきてる小憎いボーカルの力量を感じます。いわゆるEXILEの冬のバラードってLovers AgainかI Believeだと思うけど両方カヴァーしてきてやりよるな……と思います。そのうちTi Amoとか出されたらどうしよう(どうもしなくていい)。

(動画なかったのでEXILEの原曲を貼っておきます)


サクライロ(斎藤工)
朗報です。ヨセさんはジャズいけます。いくら積んだらジャズアルバム出してくれるかな?
ビリージョエルのカヴァー盤も出してほしいんだけど往年のジャズの名曲でもいいよ。ぜっっっっったい最高ですよ。
確信を持ちました。甘さと冷たさの絶妙な合致がたまらん。めっちゃ良かったです。好きな類のボーカリストなんだな。自覚しました。

(これも原曲を貼っておくよ。かなり雰囲気が違うよ)

GLAMOROUS(PKCZ®︎)
これはカヴァーじゃないんだけど個人的にめちゃくちゃ好きで元々なんかのプレイリストで知って気に入って、ジェネにハマる前から聴いてたのであっボーカル亜嵐くんか?!!!って気づいたときの衝撃がクソデカかったので入れてしまいました笑。
なんか普通に色っぽくて上手くて腹立つくらいだな……MVよくておすすめ。
加工した声でもちょっと鼻にかかった息遣いとか発音とかは原型があって良い感じに狂わせてくる。クラブで大音量で聴きたい。
これなんかは全然日本の楽曲ぽくないので日本語詞が乗ってるのが逆に新鮮です。あえて発音を曖昧にさせてるのか時々日本語の発音をブロークンに崩してるのも良い。

(原曲です。本人だよ!)

これを書いているうちに長距離移動にかたがつきそうです。ケチって安いチケットを買ったら普段より1時間多くかかるのに怯えていたんですが、楽曲聴きながら書いてたらあっという間でした。眼精疲労はやばいですがめちゃくちゃ楽しかったです。好きなものを語るのは本当に健康に良いですね。
そういえばずっとハコ推しだと言ってたんですが(今もあんま変わってないんだけど……)昨日難波のタワレコに行って誰のネームタグをかけるかものすごく迷い、同級生と同い年の2人に助けてもらえたので、今後は「93年生まれ(白濱中務)推し」ということにしていきます。便宜上。とか言いながらだいぶハコ推しだと思いますが。
このふたりのコンビ名って何ていうんでしょう? 何が一般的?
KCKブラストで「亜嵐これ切っとけや〜」と不慣れなヤカラ口調で絡んでるのが好きです笑。

はー長いこと読んでくださってありがとうございました! 書いてる方もなかなかでした。
またよろしくどうぞ。

頂いたサポートは映画、文学、芸能、またはそれに類する業界に正規の手法で支払います。より良い未来を、クリエイターの幸福を、未だ見ぬ素敵な作品を祈って。