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スウェーデン留学紀行#18 最初のクオーターの授業が終わって

こんにちワイキキ!

スウェーデンの大学システムは日本や他の多くの大学のものと少し異なります。

日本の大学は2単位の授業を何個も選んで必要な単位を満たしていくスタイルですが、スウェーデンの大学は1つの学期で30credit履修すると決まっていてだいたいの授業が15creditか7.5creditです。1学期間は4つの期間に分かれ、授業は100%・50%など忙しさもあるので、期間1&2で15credit(100%)、期間3&4で15credit(100%)=total 30 creditのパターンや期間1&2で7.5credit(50%)を2つ、期間3&4で7.5credit(50%)を2つ=30creditなどの取り方をします。

私はこの秋学期は前者の履修スタイルを取ったので、9月~10月に1つの授業、11月~12月に1つの授業を履修しています。そして先月末に1つ目の授業が終了しました。その感想を書いていこうと思います。

どんな授業を取っていたの?

私はジェンダーの勉強をしたいという理由からスウェーデン留学を決めました。したがって、留学先大学もジェンダーの勉強が英語でできる大学を選びましたし、実際にGlobal Gender Studies という授業を受けていました。とっても基本のセオリーなどがメインの授業でフェミニズムやインターセクショナリティ、ポストコロニアリズムとジェンダーの関係などを学びました。

英語で開講されているため、留学生の学生も多い授業でしたが、他の英語で開講されている授業と比べるとスウェーデン人の人も多い印象でした。わざわざ母国語で授業を受けずに英語で行われる授業を取っているということはそれだけジェンダーの勉強への興味がある学生が多いということと、文化的背景の異なる留学生と意見交換をしたいという学生が多いのではないかということを感じました。

また、留学生はヨーロッパの学生が多いのですが、自分の大学ではジェンダーの勉強があまりできないからこの授業を取ったという人が多く、この授業で初めてジェンダーの勉強をするという学生も多くいました。


どうだった?

めっちゃ難しかった~…!

この感想が一番最初に来ます。

多くの学生と同じように私も本来は教育を専攻しているため、専門の分野としては異なるのですが、私のゼミの先生が女性の教育を研究している人ということやジェンダーに関する授業が多く開講されている大学にいたということもあり、多少の知見を持って授業を受けることができました。

しかし、英語という言語の壁が立ちはだかって、日本語で勉強しても難しいことを英語で読んで、考えて、意見を話すということはとてもとてもハードなことでした。前知識をフル稼働して何とか3回のグループプレゼンテーションと最後のエッセイをすり抜けたという感じです。

ヨーロッパの視点からジェンダーを学んでみて

ジェンダーをヨーロッパの大学の先生から学び、ほとんどがヨーロッパの出身の学生と学んだ感想としましては、まず率直に

結局問題となっているところはあまり変わらないんだなということです。

スウェーデンはジェンダー平等として知られていますし、日本と違ってヨーロッパでは同性婚ができる国が多かったりしますが、ジェンダー規範やヘテロノーマティビティの問題はやはりどこの国にもあるようでした。

そもそもスウェーデンでジェンダーの授業が開講されていてそれを学ぶスウェーデン人がいる時点でまだまだ学んで改善していくべきことは多く残っているということですよね。

正直私は北欧諸国をユートピア視していた節があったように感じます。完全なジェンダー平等はまだ地球上のどこにもありません。

2つ目はジェンダーと人種の問題がとても密接ということです。

日本にももちろん日本人ではない人は多く暮らしていますが、スウェーデンや他のヨーロッパ諸国と比べると人種の多様性はありません。したがって、ジェンダーの勉強をしているときに人種の話題はあまり出てきません。もしかしたらジェンダーの分野以外でも同じかもしれませんね。日本であまり人種は議論されません。アジア人であることをあまり意識しなくてい状況だからだと思います。

しかし、この授業ではかなり黒人女性の問題が取り扱われました。ヨーロッパとアフリカの関係は歴史的にかなり現在の社会にも影響を与えており、無視できないテーマです。また、中東諸国の移民も増えているため、イスラム教の人達の問題も取り上げられました。一方でアジア人の話はあまり出てきませんでした。ヨーロッパの視点からはアジアはというものはあまり注目されないのだと感じました。

授業を通して自分の立ち位置を考えるようになりました。私たちはアジア人でありつつも、先進国の人間であるという微妙な立ち位置です。まだ言葉にならないふわふわとした状況ですが、自分の立ち位置を考えるようになったことで確実に視野は広がった気がします。

ということで留学先での1つ目の授業を終えた感想でした。

現在も引き続きジェンダーの勉強をしています。またこの授業が終わったらどんなことを学んだか、感じたか書きたいと思っております。

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