見出し画像

都市経営プロフェッショナルスクールを卒業して2年が経って今思うこと

岸上純子/Junko Kishigami

先日、都市経営プロフェッショナルスクールの2泊3日の修了合宿にOGとして参加してきました。

本当に、このスクールの存在は今の私にとってとても重要な場で、合宿にフル参加して興奮冷めやらぬ今の気持ちを書いておこうと思います。

都市経営プロフェッショナルスクール」とは、「人口減少時代に地域を活性化する自治体の経営政策づくり」並びに「都市経営に資する民間事業開発」を支援するプログラムです。とHPに掲げているスクールです。

と言われてもピンとこない人も多いと思うので、そこは一度HPを見てみてください。

少しは分かっていただけたでしょうか?
私の言葉で説明すると、まちづくりをボランティアではなく事業として展開する術や方法を、実践を多く積んでいる多彩な講師陣による動画と課題図書により学ぶ、自治体職員や民間事業者のための社会人通信スクールです。

画像2

〇私とプロスクールとの出会い

私の本業は、建築の意匠設計です。2006年から4年間勤めていた設計事務所ではほとんどが行政の仕事でした。また2010年に独立してからも、個人のお客さんの仕事が多いとはいえ、ことあるごとに行政の方と接することがあるのですが、そこでずっと感じていたことは「この人たちは、あまりに仕事を仕事として割り切りすぎている」ということでした。

どういうことかと言うと、建築やまちづくりに関する部署にいるのに、誰も自分事として考えてくれていない、、ということです。「どうせ4年くらいで部署移動になるし」という雰囲気が言葉に出さずとも滲み出ているというか、、、実際に口にしちゃう人もいましたしね(-_-;)そんな人たちばかりに接すると、ほんと悲しくなるわけです。
※もちろん、そうじゃない人もいますよ(笑)

そんな中、私が「中津のまちに関わりたい!」と思い引っ越して来て2年くらいが経った2018年に、同じ中津にある西田工業というゼネコンの宇田川さんという方に出会いました。この宇田川さんがプロスクールの卒業生だったということもあり、西田工業さんの事務所2階にあるCQNというシェアオフィスでプロスクールの卒業生のその後の活動をまとめたケーススタディブックvol.2の発売を記念した、トークイベントが開催されたのです。そこに泉英明さんが登壇されるとのことで、泉さんの話が聞きたくて参加した時に、大東市の職員の方々を筆頭とする、多くのイキイキとした行政マンの方々に出会ったのでした。

画像1

この時は本当に衝撃でした。こんなにまちに愛を持って、それぞれの立ち位置で「都市を経営する」という視点で活動している人が関西にこんなにいるんだと。

そして、そこで渡されたケーススタディブックvol.2に掲載されていた、全国各地のプロジェクトの面白さにワクワクし、また、その時には全国各地からもOBOGが来ており、そのネットワークに驚いたのでした。

※ケーススタディブックの購入は以下からどうぞ。

画像3

都市経営という考え方

ちょうどその頃、自社の事務所と築100年以上の長屋をリノベーションし、まちづくりに関わっていることもあってか、この頃、仕事で「古民家があるんだけど、活用方法から相談したい」という相談が複数件ありました。
その際に、従来の私たちの仕事は「ビルディングタイプが決まっていて予算も決まっているものの設計」だったこともあり、「資金計画も含めたその建物の活用方法」をそのエリアの可能性を含んで考えることは、設計以前の話であり、とても興味があるものの、いったいどう考えたらいいのかに悩んでいる時期でもありました。

また、仕事とは別に「中津」やその周辺の「うめきた」でまちに関わる活動をする中で、そこに「経営」や「マネタイズ」の視点が持てていないことにずっと反省しつつも、方向性を見いだせずにいました。

そんな中、プロスクールのOBOGたちに出会い、プロスクールの存在を知り、そこで「都市経営」「公民連携」「稼ぐまちづくり」「エリアリノベーション」等のキーワードに出会い、「これだ!!」と思ったわけです。

〇プロスクールの内容とは

プロスクールにはいくつかのコースがあり、私は「公民連携事業過程」の4期生です。
基本的にはeラーニングで学んでいくのですが、、受講期間の半年の間に2回の集合研修(合宿)があります。

eラーニングでは、毎週火曜日に計60~80分の動画が配信され、それが2~4程度の動画に分かれているのですが、その一つ一つに感想コメントを書かないと次に進めず、最後の動画の後には1500字程度のレポートを毎週書くことになります。ちゃんと受講者もアウトプットしないと次に進めないようになっており、「動画を見てインプットするだけ」の受講は不可能な仕組みになっていることが凄いし、大変です(笑)

また、毎週他の受講生のレポートにコメントを少なくとも2件残さないといけないという「ノルマ」もあります。

これだけでも、大変なのに毎週課題図書が1冊と参考図書が1~3冊発表されます。。もちろん課題図書を読んで書かないといけないレポートも毎週、、そして書かないと次の講座に進めない。。というシステムです。
これを、みんな日常の業務を遂行しながら受講しているわけです。

画像4

そんな超スパルタな講座な上に、その受講料は60万前後、、、
本気じゃないと受講しないですよね?(笑)そして講師陣も本気です(笑)
だからこそ、ここに集まってきている人たちとの繋がりは貴重なものなのです。

プロスクールの合宿とは

先ほども書いたように、このスクール受講期間中には2回の集合研修があります。
ここでは、eラーニングで修得した知識を、実践に結びつけるため、監禁状態(笑)な合宿の場で、コーチのアドバイスを得つつ、グループワークや個別ワークにより、公民連携事業の事業計画策定に向けた能⼒開発が行われます。

自分の時を思い出すと、とにかく2泊3日の合宿は、今までオンライン上でしか会えてなかった、講師陣やOBOG、同期のみんなにリアルで会える!という喜びと期待は大きかったですが、それ以上にとにかく「緊張」の場面の繰り返しでした(笑)

3日の間に毎日プレゼンの機会があり、一人3分という持ち時間で自主事業についてプレゼンをします。
まずは、取り組む地域の「都市経営課題」を洗い出し、そこへの「アプローチ」を発表していきます。
その際には講師陣から、歯に布着せぬコメントがバンバン飛んできます。
そもそも3分のプレゼンの最中でさえ
「そんな話はどうでもいいから本題いって!」とプレゼンを止められたり、そもそもの思考の根本を否定されることも。。

画像8


いい大人になって、こんなに怒られる場もないだろうし、会場の雰囲気はほんとヒヤヒヤなのです(笑)

でも、講師陣が凄いのは、厳しさの中にも愛を感じてしまうところなんです。当たり障りのいい、誰も傷つけないアドバイスをしたってその人の為にならないと分かっているからこその「愛ある鞭」なんだと思います。
それくらい、講師陣たちも本気なんだと。

そんな本気を感じつつ、3日間ブラッシュアップを繰り返すのがこの合宿です。

画像8

そして、そのピリピリした研修の後の毎日行われる懇親会が最高に面白いのです。
この面白さは今年やっと卒業生として参加して思う存分味わった感じですが(笑)現役生の時は次の日のプレゼンに向けて夜通し作業しないといけないので酔いきれないのです(笑)

現役生の頃は最終日の懇親会だけ、本気で楽しめました(笑)

画像9

〇卒業生として現役生の発表を聞いて

今年の受講生はとにかくプレゼンがうまかった!というのが一番の印象です。スクールの内容も少し変わったこととAC制度(OBOGによるアシスタントコーチ制度)ができたことにより、二週間に一度のチームごとのミーティングが設定されていたことと、ACたちがプレゼンの極意について事前に受講生たちに伝えていたのが大きいのだと後から分かりました。そのおかげで、無駄がないプレゼンがほとんどでしたし、マイプロジェクトとして受講中に「実践」することを課題とされていたのもあり、既に実践している受講生たちの発表は「やった人間だからこそ気づくこと」が発表されていて、聞いていて「他人事じゃない感」を感じ、いいな~と思いました。

画像10

やっぱり「実践」することが大事ですね!
そうすることで「自分事」になっている感じを受けました。
でも、自分事になったことで、それを続けることにしんどくなってきている受講生も数名見受けられ、、そんな発表を聞いていると、やっぱり自分事として「楽しめること」というのが大事なんじゃないかなと感じました。

「誰かのため、まちのためにやってあげている」というスタンスでは続かないんだろうなと。

〇次の一手として

そんな受講生の「最初の一歩」と「次の一手」のプレゼンを聞く中で、私自身も「次の一手」について講師陣に相談しようと、いろいろと考えながら受講していた今回の合宿だったのですが、最後の懇親会に、意を決して熊 紀三夫さんに相談したら、とても的確なアドバイスをいただき!!

前に進めそうだ!と一気に思える合宿の最後になったのでした。

〇スクールの財産は「人」

私が思うこのスクールの一番の財産は「人」だと思っています。

全国各地に同じ思いを持ったたくさんの同志がいるという強みは本当に大きい。困ったときはアドバイスもくれるし、知恵を共有し合ってみんなで各地をよくしようという雰囲気が溢れている。

合宿の最後に講師の岡崎 正信さんが言っていたけど「この修了式を最後に二度と会わなくなる人もいっぱいいるけど」というのは本当にもったいなすぎる!
講師陣との交流もさることながら、全国各地のOBOGたちと交流を持ち続けられていることが、どれだけ今の私を支えてくれているか!

このスクールはeラーニングという、オンライン上の繋がりがほとんどなのに、合宿でリアルで会った時の「初めてじゃない感」は凄く、その後も数回しか会っていなくても、太い繋がりに感じられる環境ができていることが、このスクールの凄さの一つだと思っています。

ということで、このスクールにまだコミットしていない人は是非受講を!

来年度の募集始まってます!

画像5

そして、そんな奇特なスクールを卒業した人たちを中心とする「自治経営」という組織があり、受講生じゃない人もそこに属することで、各地の仲間と連携することができます!

画像6

是非、コミットを!!



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
岸上純子/Junko Kishigami
建築家。本業は建築の意匠設計と設計教育。でも、まちづくりの中にある『モノ』の価値をもっと大事にしたいという思いがあり、まちづくりと都市経営に思いを馳せる今日この頃。 2020年1月からは毎月第二土曜日13時~17時で中津商店街にある事務所前で『ツキイチ屋台』の女将をやっています。