【第2回】MT5等を使ったFX・国際ロマンス詐欺・成りすまし詐欺について(弁護士に相談に行くとき・証拠の保全の仕方)

「MT5等を使ったFX・国際ロマンス詐欺について」を読んでいただき、ありがとうございます。

FX、国際ロマンス詐欺、成りすまし詐欺などは、なかなか回収の目処がつなかいことも多く(回収できます!という感じでHPなどで謳い、懲戒を受けた弁護士がそれなりにいるようです…)、だまされたと気づいたときにはかなりの喪失感を感じられる方、まだだまされたわけではないかも…もう少しやり取りしてみようか…相手もまたお金を出すから一緒に頑張ろう!とか言っているし…等々、混乱した状況におられる方、色々おられます。
ただ、どのようなことでもそうかもしれませんが、あれおかしいな?と少しでも感じることがあったら、早めに対応するというのが最善のように思います。

今回は、弁護士や警察に相談する前に、どんな情報を保存・確認しておくとよいか?について、お伝えしたいと思います。

1.口座の取引履歴(出入金・送金先)

これが最重要で、私はまずご相談をお受けした時にこれをお聞きします。他方でいくつもいくつも口座があり、混乱することもあるので、事前にまとめておいていただけると、大変助かります。
・送金した際の、口座情報(銀行名・支店名・種別・口座番号・口座名義人)と日時・金額。特に、名義人は、外国っぽい名前の方である場合もあるので、正確に。
・初期の段階で、儲かった!等々として、何回か返金を受けているというケースもそれなりにありますが、その場合にも、可能な限り、上記と同様の情報がほしいです。(日にちとカタカナの口座名義人くらいのことが多いですが。)

2.LINE等のメッセージ(関係するアカウント全て)

・LINEやWhatsAppであればトーク履歴を保存、FacebookメッセンジャーであればPCで開いて全選択してワードファイルにコピペしておく等々。
・ただし、LINEの場合(WhatsAppもおそらく)、トーク履歴には写真やスクショなどの画像データが載らないので、写真にそれなりに意味がある場合(送金先の口座情報が示されているとか、これだけ儲かってるよ!みたいな報告を画像で示している場合など)には、画像のスクショ等もしておくとよいです。
・トーク履歴の保存方法は、iPhoneかアンドロイドかでも異なるようです。ネットで確認ください。(くれぐれも、うっかり削除しないように、気を付けて!)
・関係するアカウントが複数あると思うので(実際にやり取りしている相手と、カスタマーサポート的なアカウント、似たような取引をしている"仲間"でのグループなど)、全て保存しておくのが望ましいです。

3.LINEに移行する前のSNS等のやり取り

・きっかけがどんなものだったか、ということを理解するのに必要なので、知り合うきっかけになったSNS(Instagram、Facebook、マッチングアプリ、その他色々あると思います)でのやり取りについても、メッセージを保存しておくのが良いと思います。
・これはあまり長くないことが多いので、画像をスクショするもよし、もし多ければWordデータ等の方法で保存しておくのでもよし、とにかく第三者に伝わるような形で保存しておけばよいです。

4.MT5等の投資サイトのホームページやログイン後の画像

これは、参考までにということで、最初のページや、取引画面などについて、いくつかスクショなどがあればよいです。

5.最後に

ご相談される方の中には、お金が返ってこなくなったという、ごたごたしはじめてからのタイミング以降のやり取りや、MT5のサイトの画面だけプリントアウトしたものを見せてくださる方もときどきいらっしゃるのですが、弁護士に相談するときに実際に大事なのは、やり取りをしている最中の時期のものです。
とにかくまずは外に疑問を放出するというか、誰かに相談する、ということが、被害回復や被害拡大防止に大事だったりもするので、早めにご家族や友人にご相談されたり、警察や弁護士に相談されたりするのが良いと思います。

では、また。


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