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熱き思いの女ふたり~7時間のおしゃべり

音読の仕事が入らず、3連休になった週末。
こんなことはめったにないので、昔の先輩や大学時代の友達など誘って都内でランチしようかな、それとも家にこもって断捨離に励むかなどと考えながら一日目の土曜は息子と映画を見に出かけました。

映画館を出たら、一通のメッセージが。
「連休中にランチかお茶いかがですか。」
みどりの学び舎の昆布講座で知り合った倫子さんからです。
わあ嬉しい!すぐに応じて連休最終日の昨日、わくわくと素敵なカフェCinq(サンク)に再び行ってきました。例のごとく予約が取れないので絶対に当日席を取る気合で早く出て1番に到着、無事に美味しいランチにありつけました。

青山倫子さんはコミュニケーションセラピスト、美しく目の表情が豊かでこちらに笑いかけてくれます。数か月前に音読体験会にもいらして習ってくれています。最寄り駅が一緒、お互いここさいたまで活動をしようとしているので色々情報交換をしましょうと言っていたのが、実現しました。

HSP(Highly Sensitive Person)のお話し会を企画中の倫子さんからたくさん話を聞きました。わたしの息子はおそらくHSPの対極にいるような鈍感パーソンなので、わたしの知ることのないHSPで学校にいけない子どもたち、親御さんに壮絶な葛藤があることを知りました。
倫子さんはご自分の経験も交えそういった悩みを持つ人とお話しし、コミュニケーションの側面から何かの助けになればと活動されています。今まで都内中心だった活動の場をさいたまに移そうというタイミングで響き合いました。

11時15分に駅で待ち合わせし、お店の内装や食事に感動しながら、おしゃべりが始まりました。
わたしたちのやっていることはコミュニケーション講座、古典音読と全く違いますが、子どもたちを生きやすくさせてあげたい、という共通の思いがあります。
倫子さんよりもう少し世代が下で、10代の子どもを持つわたしに写る今の学校環境、ママ友のタイプなど話しました。倫子さんは「わたしの時代と変わらない」と驚いていました。さいたまは保守的なのかもしれません。

昔は「社会で子どもを育てる」意識があり、祖父母はじめ親戚と住むケースも多く、近所の人たちまで乗り込んできて子育てに多くの人が関わっていました。それが現代では育て手が主に両親になり、共働きの家庭も多い。何かしらの影響が子どもや親たちに現れてもおかしくありません。

先日、「直線」というものは基本的に自然界には存在しないため、人は直線に囲まれた建物の中で暮らし働き、無数の直線を目にしていることが自覚なくてもストレスになっているという話を聞きました。目に見える直線、見えないけれども様々な「基準」「ルール」「社会的常識」という人が作ったものの中にはめ込まれているということが、人々の負担となりひずみとして表れているのかもしれないですね、と話しました。

その時、倫子さんの顔がひときわ明るく輝きました。
「ガウディ!!」

そうだ!ガウディは作品の中に曲線をたくさん入れました。自然を「偉大なる書物」と呼び、そこから多くを学び作品に投影し、「人間にオリジナリティはひとつもない」と断言したガウディ。その作品は今も多くの人を惹きつけています。

直線に囲まれている環境、どうしたら子どもたちの助けになるのか。
そんなことを延々と話し続け、気がついたらもうすぐ18時30分、7時間が経過していました!

便利で合理的なものに囲まれているけどバランスを失った社会が次に必要とするものは何か。もうモノではないでしょう。
心に前日に見た「君たちはどう生きるか」のサントラが流れていました。

わたしたちが扱う無形のものが役立つのでは?と心奮い立つ素晴らしい休日を過ごしました。

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