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参加者あっての会、母音があっての日本語

週間天気予報、なぜか火曜日だけ「大雨」。
わたしの魂のかけら入りの「音読✕発酵」の日なのに。
この雨の中来てもらうのに頭が下がる。

台所をごそごそ探して小さな瓶ふたつ、とプラスチック容器をひとつ見つけました。
割と最近作った醤油麹。これを詰めて「雨の日特典」にしてきてくれる3名の人に渡そう。

今日はひとりで開催する「音読×発酵」の日。
朝6時から仕込みを始めたのですが、蒸したシメジが苦い!どうしよう!一番簡単なのはもう一度買ってきて作り直すことと判断、車で出勤する夫に24時間開いているスーパーまで送ってもらい、しめじ含めきのこ数種を購入し歩いて帰ってもう一度調理しました。

時間との闘い、部屋をきれいにし、料理を進め、雨の日特典の瓶を煮沸などばたばた。
時間より早めにおふたり、もう一名は初めてで迷ってしまい遅れて到着、3名の方がそろいました。初めのお二人は何度も参加してくださっているので、迷ってしまった人を迎えに行ってくれたり、台所を整えてくれたりひとりであくせくするわたしを助けてくれました。

わたしを入れて四人の会。
わたしを除いて皆還暦で同い年なのがわかり、初めての方の表情も緩みました。彼女は数日前に知り合った人で、発酵に興味があるとのこと。
「音読×発酵」なんて企画はなかなかないと自負しており、それゆえ初めての人には未知の世界だろうと思います。まずは音読。
母音の発声をお伝えしてからカタカムナを発声。

毎日話している日本語も一音一音口の形を意識して発声するのはなかなか大変です。でも一音一音大事に発声していくことは母音を響かせることにつながり、結果人に話しが伝わりやすくなる。自分にも相手にもありがたい話。わたし目線の話になりますが、だれだって自分のことを認めてほしいと思っているのではないか。自信を持ちたいのではないか。ここから超感覚的になりますが、母音を響かせられるようになったら何かが変わるのではないかと思っています。何がかわるんだろう、自分の中から何かが出て行こうとするのかな、母音みたいに。

声を出すのは気持ちがいい、と初めての方が言いました。

今日の参加者のひとりエルさんはよくランチ会を開かれていて、参加者の方にテーマを決めた自己紹介や持ち回りで自分のことを30分くらい話すコーナーを設けたりしています。自分を出す、というのは芸術家なら作品で表現できるかもしれませんが、大体の場合言葉を使うと思います。話すなら話し方で相手に伝わるかが左右されます。

わたしが伝えている音読は松永式音読法、カタカムナ音読法と言いますが、開発者の松永暢史先生は「みんなやったらいい」と言います。子どもがやれば国語力が上がり頭の良さにつながり、大人も同様、自己表現のみならず、ボケ防止などにも波及していきます。

声を出すことは道具もいらないし、歌を歌うよりも簡単。
毎朝母音のあいうえお、カタカムナ5,6首を発声していると一日が明るくなる気がします。口の開け方の違いで響く音も違う。

音読による成果は色々あるけれど、声を出すことでいろんなものを開放しているんだなと思います。そして出した音を耳で聞く。響きを確かめる。複数で声を出したらユニゾンを楽しむ。出て行った自分をそこに見ているのかもしれません。

会はそのあと源氏物語を読み、発酵チャレンジでコンソメ麹を作り、おにぎり&スープのお食事をいただいてお開きとなりました。

還暦を迎えて「あー」なんて母音の発声をするなんて思いもしなかったかもしれません。お互いのめぐりあわせ。その意味は何だろうと考えました。

夕方、一瞬空が晴れて、虹が出ました。

よかった、ありがとう。





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