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なんかへんだ

自分の人生はなんかへんだと気がついたのは2018年の初春。
47歳になった時だった。

2017年の末で多忙を極めた店を閉じ、
張りつめていたものが切れたのか、
めったに引かないのに年明けにひどい風邪を引いて、
2週間程寝込んだ。

風邪はなんとか直ったものの、
そのまま2月になっても、全くエンジンがかからない。
よっぽど疲れていたんだな。

食欲もなく、
コタツに潜り込んだまま、
スマホで写真を撮って作品のカタログ作りなんかをしていた。
店を辞めた後ろめたさを隠すためだったのかもしれない。
何もしていないことに、なぜか罪悪感があった。

生まれてはじめて蕁麻疹にも襲われて、
こわかったけれど、
発疹が皮膚上を毎日移動しているのが
何か言いたげで面白くて

同時に何かが大きく変化しているんだというような予感もあり
少しワクワクもした。

その証拠になるのかわからないけれど、
その年を境に25年間苦しんだ花粉症の症状が無くなったことに
ホントに驚いた。
身も心もゆるんでデトックスがはじまっていたのかな?

3月になっても、うだうだとコタツに潜り込む日々。
眠くて眠くてからだが起きてこない。
朝、夫を送り出してまたすぐ眠る。
次に起きると夕方5時、なんて日々がつづいた。

そんなある日から、幼少期のことを少しずつ思い出すようになっていた。
なぜだろう?
Happyではない記憶ばかりなのだ。

あんなことがあって嫌だったな
あんなこと言われて悲しかった
どうしてあのときお母さんはあんな態度だったの?
どうしてお兄ちゃんは優しくなかったの?
お父さんのあの顔、怖かったな。
おばあちゃん、私にだけキツイ言い方だったな。

パッカンパッカンと
フタして忘れていたものが開きだした。

あ!わたし、家族になにか問題抱えてる。。。

思わず声が出た。

これまでずーっと、

私には家族の問題なんてなにも無い、
普通の家庭だと思って生きて来た。

家族のことなんてゆっくり考えたこともなかった。
私は末っ子でみんなからイジラレ役で当たり前。
頼りなくて何をやってもダメポジションなんでしょ、どうせ。
そう思っていた。

あれ?
わたしって本当にダメダメだったのかな。
よく考えたら
わたしをダメダメ扱いするのってウチの家族だけじゃない?
なぜだろう。なんだかものすごく腹が立ってきた。

それ以降、フタは加速してどんどん開き続けた。

そして、旅先の図書館で出会った一冊の本に
わたしの疑問のすべての答えが書いてあった。
そういうことだったのか。。。

わたしはその場で泣き崩れた。

わたしの人生を変えてくれたその本は、
「愛情という名の支配」信田さよ子さん著

わたしは、とてもわかりにくい精神的な虐待環境下にいたのだ。

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