カリフォルニアの運転免許

カリフォルニアの免許をとるためには、車持参で試験に行かなくてはいけない。無免許なのに友人から車を借りるなんて気を遣うので、自分の車を買うことにした。日本を去る日本人から買った車はトヨタのカムリ。免許がなくても車が買えるって、なんかすごーい。

カリフォルニアには仮免許って発想はなく、免許保持者を乗せていれば運転OK、友達いわく「さすがアメリカ、器がでかい」と。

そんなわけで、車が手に入ったのでいよいよ免許を取ることになった。
カリフォルニアの免許は、DMV(免許センタ)に行って、まず筆記試験に合格してから、実技試験を受ける流れ。筆記試験は、A5くらいの小さな紙の表裏。その場で立ったまま、日本の投票みたいな感じでやるのだが、時間制限なしで、出来たら随時カウンターに持って行って採点してもらう方式だ。
 
メリーランド州に留学していた先輩から試験問題集をもらっていたので、毎晩家でこつこつ勉強。準備ができたので、職場のみんなに
 「今から行ってくるね♡」
と宣言してDMVへ行き試験を受ける。
しかし、あっさり不合格。
メリーランド州の問題と全然違うじゃないですか!

やはり合衆国。他州の法律は役に立たん!

で、仕方がないのでカリフォルニアの教本を入手して(DMVで無料でもらえる←最初からこれで勉強するべき)、落ちたその場で即席勉強。カリフォルニアの試験は一日に何度でも受験可能だから、これまた器がでかい話だ。

結局その場で30分くらい勉強して再挑戦したけれど、また落ちてしまった。

一日に2回落ちてしまった。

採点してくれたマダムに「勉強してないね!」と横目で睨まれ、仕方がないから3回目には挑戦せず、出直すことにした。←当たり前です。

職場に戻って報告すると、ボスやら同僚やら洗い物係やら、みんなして

「うそだろ、あの試験にどうやって落ちるんだ、何ができなかったんだ、Junko, 英語が分からなかったのか?」

矢のような攻撃が痛い…。
うん。私はね、数字問題が全くできなかったのです。住宅街では時速〇マイル、交差点の手前△マイルで方向指示、などなど。分からないから3択のうち、最も安全だろう数字(スピードは遅く、方向指示はぐっと手前から)を選んだけど、そこは器のでかいアメリカ、そこまで安全運転じゃなくても良かったわけで。

ちなみに、試験は多言語で用意がありました。
 
さて、自宅でカリフォルニアの試験対策をして、ようやくペーパーテストに受かり(簡単だったわ(笑))、実技試験に行くことに。車はあっても免許がないので、シェアメイトのディーに隣に乗ってきてもらう。DMVの手前の交差点でウィンカを動かすつもりがワイパーが動いてしまい、どうやって直すか分からずにいるうち、ディーが直してくれる。後から思えばこれが伏線だったんだ。

実技試験は方向指示器が壊れた場合のハンドサインから開始。それから試験官が私の車に乗り込みDMVの外へ出て…途中の交差点で右に曲がろうとしたとき、ワイパーが動き出す。左ハンドル車のあるある現象だけど、パニックになり、

「この辺で一時停止します。ワイパー止めさせて。」

と言ってみる。試験官はむっつり。そのまま右、左、と誘導されてあっという間にDMVに帰還。

ワイパーくらいそのままでも、知らんぷりして続ければ良かったのに、交差点の中で止まろうとしちゃだめ

って言われて不合格。さっき、ディーに止め方を聞いておけばよかったんだ。っていうか、そんな簡単なことを知らないペーパードライバだから落ちたんだ。当然だわね。


二度目の試験では、ずいぶん長いドライブをして合格となった。
免許証に目の色や身長、体重まで書かれてるって知って、これもまたアメリカだ~と思ったよ。


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