「もう一回受けてみる」

「え?一度受けて落とされたんでしょ?」
「うん。でも説明会の時、
『当社の制作したものです』って、
見せてもらったカタログが
すごくかっこよくてさ。
こんなの作りたい、って思ったんだ。
調べたらまだ募集かけてるから、
もう一回面接受けようと思って。」
「・・・」

     ***  

友人に聞いてみた。
「一度受けて落ちた会社の面接、もう一度申し込む?」
「ん~。そうですね~。
 なんか気まずくて、私なら申し込みにくいかな…」
―――だよね―――
「自分だったら落とされたところなんて、ゼッタイ受けんわ!」
―――ワタシも意地でも受けないと思う―――

     ***

一方で
『カッコイイ』と
思った。

気まずいとか
悔しいとか
意地とか
他人が自分をどう思うかに想いを巡らすより
ジブンがしたいことをするのが
いちばん腹落ちするから
うまくいこうがいくまいが

「好きにしたら?アンタの人生だし」

ヤツの選択に驚きはしたが
そんな風に歩いてほしいと
思いながらここまできた気がする。




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