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血で血を洗う『シン・仮面ライダー』感想|庵野監督の異常な愛情

「シン」と入力すると「シン・ソンハン」が出てきちゃうじゅんぷうです、こんにちは。

またまた時差ですが
映画『シン・仮面ライダー』感想。

人生でエヴァンゲリオンを通っていないので
『シン・エヴァンゲリオン』は見てなくて
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』に
続いて庵野秀明監督による
「シン」シリーズは3作目の鑑賞。

覚悟はしてたけど
大爆発してました、庵野節。
「やりすぎ」という声もありますが
だって、シンだし。
仮面ライダーだから。
やるでしょ。

砕け散る波と東映の三角マーク
説明なく始まっちゃってるオープニング
仮面の下からはみ出るライダーの後ろ髪
これでもう、観客はエンジンかかっちゃう

ちなみにわたしは兄がいるせいか
幼いころから男の子番組も見ていたので
昭和の仮面ライダーも何作かは見て育ち
平成ライダーで男の子を育てましたので
それなりに思い入れもあります。

が、これを平成ライダー育ちの15歳に
見せてよいだろうか…?
答えは
「見せるのが義務」
改造人間にされた哀しみを背負って戦う、
それが仮面ライダーだと知らしめないと。
ついでにバイク乗りの人たちにも見せたい。

思えば平成ライダー映画も、
バイクの排気音の爆音を聞きたくて
息子につきあう母のフリして同行してました。
〈シン〉のエレメント、それは
風、排気音、そして血…!
(あとコンテンポラリー)

ポスターがけっこう種類多いのですが、メインビジュアルのこちら、これは本当に怖い。無機質のようでいてかなり有機的に感じる

1971年放送『仮面ライダー』のうち
計11話からのエピソード、石ノ森先生の原作、
仮面ライダー第0号の元ネタとされる
平山亨さんの短編などからの要素が
もりもり盛り込まれたところに
藤岡弘さんもびっくりの暑苦しい令和本郷猛、
昭和のおとこのこのハートを
くすぐりまくる効果音や音楽
(観客の大半が元おとこのこたちでした)。

『シン・ウルトラマン』も情報量が多くて
処理できない! と思いながら見ていたけど
こちらも情報量、密度、熱量が半端じゃなくて

庵野監督の異常な愛情

が込められた120分でした。

〈シン〉って毎回、人物の汗はもちろん
体温や体臭まで体感させられるんですよね。
何て言うかザラついてるのにシズル感がある。

人類を救うとか世界を守るとか以前に
個々の悲しみや愛、信じるもののため。
原作含めた昭和のライダーの悲哀みたいなのが
おもっきし表現されている作品だと思います。

こちらは劇場の入場特典のIDタグ。2号のだよ

〈シン〉シリーズはマルチバースなの?
と思わされるキャスティングでしたし
クセつよ役者が揃ってました。

そしてラストでの
〈政府の男〉とライダー2号の会話のシーンで
全おとこのことじゅんぷうが
男泣きしたことをお伝えします。

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