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ヤマアラシのジレンマ

“ヤマアラシのジレンマ“という言葉を知ったのはいつだったでしょう。たぶん30年ぐらい前に本で読んで知ったと思います。

鋭い針毛を持つヤマアラシは、互いに寄り添い合おうとすると、自分の針毛で相手を傷つけてしまうため、近づけないというジレンマ。相手を傷つけない適度な距離感が大切であることをたとえた寓話だそうです。

この言葉を知った時は二十代で、職場の人間関係で悩んでいた時期だったと思います。今思えば職場の人間関係なんてそんなにべったりする必要はなく、本心を言う必要もないし、一生の付き合いではないんだから自分が傷つかない程度に適当に合わせておけばよかったんですよね。

でもその適当にっていうのが若い時は難しかったりする。。
いや、今でもなかなか上手くは出来ない。

今の令和の時代とは違って食事会や飲み会もよくあった。たしか社員旅行もあったような・・・そういう風習ってまだあるところあるんだろうか。。

会社は辞めれば関係は解消されるが、家族や血の繋がりのある人間関係はやはり一生続く。離婚や死別などいろいろあるけれど、それでも家族の関係は切れないことが多いと思います。

夫の義父ははたから見るといつも穏やかで人格者であり、しかも今でも頭脳明晰。一緒に住んでいないので普段は私も嫌な思いなどしたことはなく良好な関係であるとずっと思っていました。

しかしながら、病気や入院でお世話をするためこちらが近づくと、びっくりするような痛い目に合うことがあったりします。

こちらが良かれと思ってしたことが先方には迷惑だったり、大変なんじゃないかと思い心配しても、あちらにとっては何でもないことであったりと。よくあることですがね。

冷たいようですが、少し距離を取って義父から頼まれたことのみしばらくしてあげるようにしようと思います。お互い傷つきたくないですから笑。

相思相愛のカップルでさえも寄り添い過ぎてお互に傷つけてしまうこともありますから、程良い距離感というものは本当に難しいものだと思います。

“ヤマアラシのジレンマ“という言葉、今回調べてみたら、ドイツの哲学者であるアルトゥール・ショーペンハウアーが作った寓話だそうです。親しき仲にも礼儀ありのような日本的な発想の話かと思ったらドイツ哲学者の言葉だったんですね。

現在は物理的にも人と人との間に距離をとることが求められます。ソーシャルディスタンス。

人類社会共通の悩みといったところでしょうか。


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#ショーペンハウアー #ドイツ#哲学者





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