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進むべき道はいずれ現れる 2

前回の投稿で取り上げた沖縄で弁護士として働く黒人女性、アネットキャラゲインさんを取り上げたNHKドキュメンタリーの再放送を観た。

(録画で観る予定の方はネタバレなので後でご覧下さい)

前回要約したYouTubeインタビューから数年たち既にアメリカに帰国したキャラゲインさんだったが、なんと「仕事を継ぐ人が現れるまでは」と、アメリカからリモートで沖縄女性の支援を継続していた。今年70歳なのに。

さらにわかった事。
10人兄妹だった彼女の母親も、
そして彼女自身もシングルマザーだったこと。
この苦労が、「私は声なき人たちに声を与える為にここにいる」と言う原動力なのだと。

息子さんが
「毎日毎日、色んな女性がひっきりなしに母の所へやって来た。同じ話で。
僕には母が“calling”(天職)でやってると分かった」
と話すと、キャラゲインさんは
”Yes!”
と力強く返していたのが、印象的だった。

YouTubeのインタビューは在日黒人コミュニティの間で行われた事もあり、どこか朗らかな話し方だったが、NHKドキュメンタリーでは日本人にも分かる背景説明の為か、彼女の出身地であるルイジアナに残る黒人奴隷を使った農場と邸宅跡や、彼女の幼少期は水飲み場さえ黒人と白人で分かれていた事、それに怒りを覚えたことが触れられていた。 
しかし、彼女は同胞である黒人男性が捨てた日本人女性の為にもどこまでも尽力した。
「お前は日本にいて手出しできないだろう」と言われたら、米国内の養育費強制執行制度を活用し、「そんな女は知らない、俺の子ではない」と言われたら、即座に母子の唾液を取りに沖縄から東京に飛びDNA鑑定で証明を行う。
すごすぎる。

ドキュメンタリーの中では、助けられた女性が彼女のことを「頼りになるウォリアー(戦士)って感じです。ずっと一緒に戦ってくれた」と表現していた。ぴったりだ。

この人にこんなに惹き込まれる私はウォリアーになりたいのだろうか。いやなれない。
ただ、打算で道に迷った時はこの人に殴ってもらいたい…かな?

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