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乳児を保育園に預けるということ

10月に産まれた子の保育園認可が降りた。

2ヶ月弱のタイミングで預けることになる。

夫婦共働き、しかも自営の場合は世間巷で話題になっている育休など存在せず、休んだ分だけ収入がなくなる。

育休手当なんていう気の利いたものも出ない。

仮に育休があったとしても、育児に専念しようと休みを取ると、上の兄弟児の認可も外れて、家にいることになる。

一人っ子ならまだしも、兄弟がある家庭には追加の負荷となる。

だから、早い段階で預けられる乳児クラスというのはとても助かるのである。

しかし、世間の目は若干ずれているようで、産まれたての子を預けることに対して、

『可哀想』

だとか

『3歳までは母親が見るべき』

などと、謎の理論を展開してくる。

笑えるのが、こういうのを言ってくるのが育児は妻に任せっきりで仕事一筋で生きてきたような団塊の世代の男性に多く見られることである。

SNSで話題になったポテサラおじさんと同類の生き物であろう。

そして、自分のような育児をしている父親には言わずに、言いやすそうな母親を見つけて上から突き刺さるように言ってくる。

単純に人にモノを言うことでストレス発散したいだけの可哀想な人種とは思うので、真剣に相手をするだけ無駄ではあるが、言われて気分のいいモノではない。

さて、実際のところ乳児クラスの保育園に預けるのはどうなの?

という疑問に対しては、経験に勝るものは無いと思う。

我が家は、既に3歳と2歳の子を保育園に預けている。

去年度から預けているので、実質1年半ほど過ぎたことになる。

そして乳児クラスを実際に利用してみて分かったことが沢山ある。

たくましくなる

預けたての頃は、頻繁に色んな病気を移され、常に鼻水垂らしている状態。

保育園行って体温測ったら発熱しており、そのまま一緒に帰宅なんてことも頻繁であった。

しかし、そうこうしている間に免疫が付いてきて、今では発熱することもほとんどなくなった。

やはり人間たるもの清潔すぎる環境よりは、多少危なっかしい所で免疫力を高めた方がいいと再認識した。

友達ができる

最初は乳児クラスでは、そこまで交友関係が広まるとは思っていなかった。

ところが、特に最近ではお友達の名前を呼んだり、一緒に遊んだりと、お友達との交流が深まっていた。

そういう環境を早い段階で経験することで、人との触れ合いの機会が増え、成長にとっても非常にプラスになると思った。

言葉を覚えてくる

特に上の3歳の子は、最初の1年は自分が育休を取って育児にべったりだったので、中々喋りだしが遅かった。

保育園に通うようになって、保育士や友達との交流を経て、いつの間にか色んな言葉を発するようになった。

これも保育園の環境により成長の加速度が増した気がしている。

個人的な感想では、基本的に子どもに対しては良いことしか見つからない。

愛情が薄まるなんて言う人もいるが、朝晩は家に一緒に居るので、そこで普通に接していれば、愛情不足なんて懸念は全て吹き飛ばせる。

保育園に預けるのが可哀想という概念が出てくること自体が意味不明なのである。

結果として、乳児クラスはどんどん積極的に利用してもいいと思う。

ただ、良いことばかりでもない。

それを受け入れる環境がついていっていないことが問題である。

園児数枠の少なさ

保育園は学齢ごとに保育士一人当たりの園児数が決められている。

特に乳児クラスの中でも0〜1歳児クラスは、かなり枠が少ない。

そのため、保育園に通わせたいと希望しても抽選漏れして預けられないという人もいる。

また、施設の広さに対しても、園児数が決められているため、各園としても現状の施設の大きさで定員だけ増やすというのも出来ない。

広さに余裕があっても、保育士を増やさないといけない。

などと、環境整備に対してハードルが多すぎるため、幼児クラスと比べて、ニーズをカバーしきれていない感が強い。

保育料の高さ

幼児クラスは国の補助で無償化が進んでおり、保護者の負担が減っているが、乳児クラスは保護者の負担が大きい。

中途半端なパートレベルでは、稼いだ給料がそのまま保育料に注ぎ込まれる状況にもなりうる。

兄弟で預けようものならかなりの額になる。

自治体によっては第3子以降無償というところもあり、我が家もその恩恵を受けて保育料は負担せずに済んでいる。

とは言っても、今時3人も子どもがいる方が珍しいくらいの少子化社会なので、この恩恵を受けられる人は限られる。

全ての児童が無償化にならないと、乳児クラスに預けるのに前向きにはなれない。

本気で少子化を食い止めたいのなら、この乳児クラスの抜本的な改革無くしては成り立たない。

実際に預けてみて、それが確信に変わった。

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