"助演女優賞"編:第93回 米アカデミー賞 大予想!!
来月4月26日(日本時間)に行われる米アカデミー賞。
それに先立ち、今週3月15日(日本時間)に各部門のノミネーションが発表されました。
アメリカはもちろん世界中が注目する最高峰の映画の祭典。
その開催まであと約5週間。
今回はオスカー主要6部門の中の一つ、助演女優賞の予想をしたいと思います!
本命:ユン・ヨジョン (『ミナリ』)
個人的大本命は、本日公開の『ミナリ』よりユン・ヨジョン。
娘のために韓国からアメリカに来た”おばあちゃんらしくない”おばあちゃんを演じました。
自由奔放でありつつも、温かく優しいおばあちゃん。
話し方から樹木希林など日本のおばあちゃん像も彷彿とさせました。
ゴールデングローブ賞ではまさかの外国語映画賞のみでのノミネートだった『ミナリ』ですが、オスカー並びに全米映画俳優組合賞と英国アカデミー賞
にはノミネートされたユン・ヨジョン。
受賞すれば、韓国女優として初のオスカーとなり、アジアの女優としては『サヨナラ』(1957)のナンシー梅木以来2例目となります。
ぜひ獲っていただきたい。
対抗:マリア・バカローヴァ(『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』)
次点となるのは、『続・ボラット~』でボラットの娘役を演じたマリア・バカローヴァ。
カザフスタンから勝手にボラットについてきた娘として、恥知らずの驚愕の行いを次々とします。
それを映画の撮影とは知らないアメリカ人の前で大真面目にやってみせたというのが最も衝撃的で、演技の枠を超えたものを感じさせます。
その一方で、物語後半の超大物政治家との対談シーンでは全く別の一面も見せてくれました。
マリア・バカローヴァはもともとブルガリアの女優で、本作がハリウッドデビュー作。
オスカーのみならず、全米映画俳優組合賞と英国アカデミー賞にも初ノミネーションです。
彼女が獲っても、ハリウッドの歴史が大きく動きます。
単穴:オリビア・コールマン(『ファーザー』)
3番手としては、『ファーザー』のオリビア・コールマンになるかと思います。
認知症の父に寄り添う娘役です。
この作品自体が日本では5月公開予定なので、もちろん私も未試聴。
しかし、コールマンの演技に対する評価は相当高いようで、この順位が妥当かなと。その証拠に、ゴールデングローブ賞と英国アカデミー賞にもノミネートされています。
コールマンは、2年前に『女王陛下のお気に入り』(2018)で主演女優賞を受賞、そして昨年はNetflixドラマ”The Crown”でゴールデングローブ賞と全米映画俳優組合賞を受賞しました。
一度受賞していることで票が集まるかは微妙ですが、もしかするとこの勢いそのままに…なんてことも。
穴:アマンダ・サイフリッド (『Mank/マンク』)
こちらも初ノミネーションのアマンダ・サイフリッド。
『Mank/マンク』にて、『市民ケーン』(1941)のケーンの2番目の妻であるスーザン・アレクサンダーのモデルとなったマリオン・デイヴィス(ウィリアム・ランドルフ・ハーストの愛人)を演じました。
『マンマ・ミーア!』(2008)や『レ・ミゼラブル』(2012)での可愛いいイメージから一転して、魔性の女感全開の魅力的な演技で挑んだアマンダ・サイフリッド。
ゴールデングローブ賞にもノミネートされていましたが、他と比較すると今回の受賞は難しいかな。
しかし、初ノミネーションはめでたい。
大穴:グレン・クローズ (『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』)
言わずと知れた大女優 グレン・クローズ。
エミー賞とトニー賞をそれぞれ3回受賞。オスカーは今回で7度目のノミネーションです。
『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』で、ヤク中の娘から孫を守る厳しくも愛情深いおばあちゃん役を演じました。
この作品を最初見た当初は、グレン・クローズの受賞を確信するくらい彼女の演技に衝撃を受けた私ですが、正直今回のオスカーもお預けとなりそうです。
要因としては『ミナリ』のユン・ヨジュンと役どころが被ってしまっているため、比較するとやはりユン・ヨジュンに票が流れると思われます。
また、グレン・クローズや娘役を演じたエイミー・アダムスへの評価は高いですが、『ヒルビリー・エレジー 』の作品自体の評価は今ひとつらしく、それもグレン・クローズの受賞を遠ざけていると言えます。
私は普通に面白かったですがね…。
ただそんなイマイチ作品でありながら、オスカーにノミネーションされたところが「さすがグレン・クローズ」って感じですね。
ゴールデングローブ賞と全米映画俳優組合賞にもノミネートされています。
前哨戦の結果
全米映画俳優組合賞と英国アカデミー賞を制したユン・ヨジョン。
本人はどちらの受賞にもめちゃくちゃ驚いていましたが、周りの反応的には予想通りって感じですかね。
また、ユン・ヨジョンがノミネートされていなかったゴールデングローブ賞では、オスカーノミニーではなかったジョディ・フォスター(『モーリタニアン 黒塗りの記録』)が受賞しました。
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