見出し画像

24歳、鬱病になる。ー〔173〕85:15

私24歳にして、今年2023年の1月に鬱病と診断を受けました。

鬱病になった私に起きたことや、そこから立ち直れるにようになるまでの姿を、自分なりに整理して、書き起こしてみたいと思います。

自分のために、そして同じような境遇の人の何かの一助になればよいなと思っております。


前回の記事では、ハローワークの担当職員の方に名前を忘れられて、再就職活動のやる気が失せてしまったことを書きました。今回は、定期受診のことについて書き記していこうと思います。

・・・

3月末になり、定期受診のためにメンタルクリニックに行きました。

診察室に入ると、先生はいつものように「その後どうですか?」と聞いてきました。鬱病の症状は2月末に軽症レベルになったと診断されてから、非常に安定していました。そのことを先生に伝えました。

「それは良かったですね」と、先生は微笑んで言いました。「お薬に関しては、何か思うことはありますか?」

「そうですね、ちょっと寝起きが辛いかなって思います。何となく眠たい感じが続く感じがして…」

「あっ、そうなんですね。なら持続時間がもっと短い睡眠薬に変えてみましょうかね?どうですか?」

「それでは、お願いします」

その後、新しい睡眠薬の説明を一通り受けました。そして、先生は私に問いかけました。

「ちょっといつもと違う質問をしてみます。調子を崩される前の状態を"100"としたら今の状態はどのくらいだと、ご自身で思われますか?」

「そうですね…」その質問に、私はしばらく思案しました。

「直感でいいですよ。そんな厳密な数値でなくていいので」しばらく沈黙する私に対して、先生は笑いながら言いました。

「では…"85"くらいですかね…」

「ほう!結構高いですね!」と、先生は驚いた顔をして言いました。「では、あと"15"は何が足りないからだと思いますかね?」

「それは…」私は一拍置きました。その瞬間に色々なことが頭を巡りました。「やはり…また仕事を始める心の準備ができていないので…」

「なるほど…。わかりました」と、先生は言いました。

そしてその日の診察は終わりました。3週間後に次回の診察を予約しました。

そして席を立って、診察室を出ようとした瞬間に先生は私の名前を呼びました。振り返った私に、先生は言いました。

「焦らなくても大丈夫ですからね」


記事のバックナンバーなどは、こちらのマガジンでまとめていきます。