【47.水曜映画れびゅ~】"Fight Club"~あのカルト的人気作が、劇場で観られる!?~
「午前十時の映画祭」ってご存じでしょうか?
「一度、スクリーンで見たかった。もう一度、スクリーンで見たかった。」をコンセプトに歴代の傑作映画を日本全国の劇場で復刻上映する企画。
昨年度の一旦休止を経て、今年度から復活しました。
そんな「午前十時の映画祭」で、この度私の大好きな映画がスクリーンに帰ってきます!
その映画は"Fight Club"(1999)。
「午前十時の映画祭」としても初上映となり、公開された1999年以来約20年ぶりの全国公開ではないでしょうか!?
そんな復刻上映を記念して、今回は『ファイト・クラブ』の魅力をお伝えしたいと思います。
あらすじ
※日本語字幕の無いトレーラーです。
デヴィッド・フィンチャー渾身の一作!
本作の原作は、1996年に発表されたチャック・パラニュークの同名小説。
その映画化に乗り出したのがデヴィッド・フィンチャー。
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)や『ソーシャル・ネットワーク』(2010)、『Mank/マンク』(2020)といった作品を世に送り出してきた”ハリウッド界の鬼才”です。
『ファイトクラブ』は、そんなフィンチャー監督作品4作目。
2作目の『セブン』(1995)で興行的にも批評的にも大成功し、3作目『ゲーム』(1997)も上々の評価。鳴り物入りでの『ファイトクラブ』の製作となりました。
そんなイケイケのフィンチャーは製作会社との交渉の末、6,300万ドル(約70億円)の製作費を拠出させたといわれています。
興行的爆死から、カルト的人気作へ
そうやってフィンチャーによって手掛けられた『ファイト・クラブ』。
出演には当時から大スターだったブラッド・ピットを始め、エドワード・ノートン、ヘレナ・ボナム=カーター、ジャレッド・レトなど売り出し中の実力派俳優たちがこぞって名を連ねました。
また公開当初は、当時のブラッド・ピットの彼女であるジェニファー・アニストン(翌年に結婚)がサタデー・ナイト・ライブで『ファイト・クラブ』のパロディを披露しており、そのことからも話題沸騰の作品だったことがわかりますね。
しかし肝心の興行収入は…
微ヒット…
つまりそこそこヒットはしたのですが、6,300万ドルという巨額の製作費を補えるほどのものではありませんでした。
その結果として製作・配給を担当した20世紀フォックスの重役が何人も解雇される事態になったらしいです…。
しかしそんな大爆死の興行成績だったにもかかわらず、公開終了後にDVDがバカ売れしました。
2000年に発売され、ファンのリクエストにより2004年に再販、合計で600万本以上売れました。これは20世紀フォックスの映画作品のなかでも指折りのDVD売り上げです。
さらに公開当時は「暴力的すぎる」と非難を浴びた本作なのですが、時を経るにつれて再評価の声が上がっていきます。その証拠に英エンパイア誌が2008年に発表した「歴代最高の映画ランキング500」の第10位にランクインしました。
興行成績の不振と裏腹に、驚異的な売り上げを記録したDVD。
このことからわかるように『ファイト・クラブ』は大衆受けはしなかった作品ではありますが、熱狂的信者が多いカルト的人気作といわれています。
そして、私もその信者の一人です(笑)
見れば見るほど、魅了されてしまう
では『ファイト・クラブ』の何がそこまで私たちを熱狂させるのでしょうか?
これに関してはいろいろな意見があると思います。
ただ私が思う一番の魅力は…
「見れば見るほど面白くなる中毒性」
そもそも『ファイト・クラブ』ってめちゃくちゃ複雑な話なんですよね。そのため全編を通して伏線が張り巡らされているんですけど、それもわかりにくい。だから私も最初見た時は正直言って「えっ、何がおもしろいん?」って思ってしまいました。
しかしもう一度見てみると…
ストーリーがわかるわかるっ!
張り巡らされた伏線が見つかる見つかるっ!
新しい発見の連続で『ファイト・クラブ』の魅力にどっぷり浸かってしまいます。
さらに映画・小説の製作背景にある「資本主義・消費社会への批判」の解説なんて聞いてからもう一度観てしまったら、もう鳥肌ものっ!
ここまできたら、すっかり『ファイト・クラブ』信者です(笑)
だからもう信者として言いたいのは「とりあえず、一回見て!」の一言に尽きます。
劇場で観れる!
ということで、今回は私の大好きな『ファイト・クラブ』を紹介させていただきました。
冒頭でも触れたように「午前十時の映画祭」で日本の劇場に帰ってきます!
一部エリアでは今週末の11/12(金)~、別エリアでは11/26(金)~、それぞれ2週間限定公開となっています。
お住いのエリアがどの上映スケジュールになるかは、下の「午前十時の映画祭」の公式HPからご確認ください。
また現在(2021/11/10)、NetflixとAmzonプライムでも配信中となっています。
記事でも述べたように見れば見るほど魅了されるのが『ファイト・クラブ』。
まだ一度もご覧になったことない人は、「配信で予習してから劇場で観る」も良いですし、「劇場で堪能してから配信で復習する」も良いかもしれませんね。
そして私みたいな『ファイト・クラブ』信者は、迷わず劇場へ!
前回記事と、次回予告
先週投稿した記事はこちらから!
これまでの【水曜映画れびゅ~】の記事はこちらから!
来週は、先週末から劇場公開が始まった"Respect"の魅力を語っていきたいと思います。
お楽しみに!