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水曜映画れびゅ~

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毎週水曜日に投稿する映画レビュー記事のまとめです。
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#映画レビュー

【93.水曜映画れびゅ~】"Dream Horse"~胸の高鳴りを求めて!~

"Dream Horse"は、今年1月より日本公開された映画です。 あらすじ夢と興奮の詰まった人生が幕を開けるイギリス ウェールズにある小さな村。 そこで暮らすジャンは、味気ない日々を過ごしていた。 仕事は、スーパーのレジ打ちとパブの手伝いの両立。 家に帰れば リタイアした夫がテレビを眺めているだけで、実家に戻れば そんな夫の嫌味を両親から聞かされる。 単調な毎日に嫌気が刺していたジャンは、パブの仕事中に、とあるビジネスマンの自慢話を耳にする。 「俺は昔、共同馬主

【92.水曜映画れびゅ~】"SHE SAID"~#METOOに火を着けた大スクープ~

"SHE SAID"は、今月から劇場公開されている映画。 先日発表のあった英国アカデミー賞にて、脚色賞と助演女優賞 (キャリー・マリガン)にノミネートされた作品です。 あらすじハリウッドの闇を暴けハーヴェイ・ワインスタイン。 MIRAMAXの設立者であり、『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)や『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997)、『恋におちたシェイクスピア』(1998)など数々の名作映画の製作を手掛けてきた、ハリウッドの大物映画プロデューサーだ。

【90.水曜映画れびゅ~】"Avatar: The Way of Water"~やっぱりアバターは凄かった!!~

"Avatar: The Way of Water"は、世界歴代興行収入No.1を記録した『アバター』(2009)の続編。 ついに今月16日から封切られ、劇場公開中です。 ㊗️ アカデミー賞 受賞! あらすじ『アバター』にハマれなかった過去映画界に3D革命をもたらし、世界中で大ヒットを記録した映画『アバター』。 公開された2009年当時、『アバター』についてのニュースが連日取り上げられるほど話題となっていたのを覚えています。 それから今年までの13年間、 私は一度

【88.水曜映画れびゅ~】『ある男』~映画を観て、小説を読んでみました。~

『ある男』は、先月から公開されている映画。 平野啓一郎の同名小説を原作とした作品です。 あらすじあの人は、誰だったの…?谷口 里枝にとって、夫 谷口 大祐との日々は幸せそのものだった。 二人の関係の始まりはぎこちなかったが、離婚を経験して故郷に戻った里枝が立ち直れたのは大祐との出会いが大きかった。 里枝の連れ子 悠人にも「父さん」として慕われ、里枝との間にも新しい娘のはなを授かり、大祐自身にとっても幸せな毎日のように思われた。 そんななか… 大祐は仕事中に不慮の事

【87.水曜映画れびゅ~】"Mrs. Harris Goes to Paris"~家政婦おばちゃんのシンデレラストーリー~

"Mrs. Harris Goes to Paris"は、先月から劇場公開されている映画です。 ㊗️ アカデミー賞 ノミネート! あらすじ家政婦おばちゃんが、クリスチャンディオールに一目惚れ!舞台は1957年のロンドン。 家政婦として働くミセス・ハリスは戦争で夫が亡くなっていたことを知らされ、意気消沈していました。 そんな時に、ある雇い主の家で目にした一着のドレス。 美しいドレスに一目惚れ… それは、パリオートクチュールのクリスチャンディオールが仕立てたドレスでし

【86.水曜映画れびゅ~】"The MUNU"~レビューするのが怖い…~

"The MUNU"は、現在劇場公開中の映画です。 あらすじレビューするのが、怖いです。本作は、ある超高級レストランを舞台にした作品。 そのレストランに集うのは、美食家や美食批評家などの食通たち。 レストランの料理長J・スローヴィクは、その日のゲストたちのために最高のメニューを用意し、ホストとして最高のおもてなしをします。 最高のおもてなし… それはつまり… ゲスト全員の”食通としてのプライド”をズタズタにすること! 映画が進むにつれ、自信満々だった人々のプライ

【83.水曜映画れびゅ~】"Petite Maman"~母娘であり、友である~

"Petite Maman"は、9月から劇場公開されている映画。 『燃ゆる女の肖像』(2019)のセリーヌ・シアマ監督の最新作です。 あらすじ森で出会ったのは、同い年の母…亡くなった祖母の家へ、遺品整理のために来た一家。 母と父と、8歳の少女ネリー。 母親のマリオンは、生家で祖母との想い出に浸っていくうちに胸が苦しくなる、とネリーにこぼします。 そしてある朝、家から出ていってしまいます。 母親の代わりに、黙々と家の片づけをこなす父親。 暇になったネリーが、近くの

【82.水曜映画れびゅ~】"Swan Song"~クローンに”自分”を託せるか…?~

"Swan Song"は、昨年からAppleTV+にて配信されているマハーシャラ・アリ主演の映画です。 あらすじ「生きる」という選択肢のない物語近未来を舞台にしたSF作品。 客室乗務ロボットや無人自動運転車が出てくるので、「ブレードランナー的な世界観かな?」なんて思いながら見始めたのですが… 急に主人公がぶっ倒れて「っ!!!」 ・・・ 物語の主人公キャメロンは、不治の病によりいつ死んでもおかしくない体。 そんな彼に示された選択肢は、二つ。 このまま死ぬか… 自

【80.水曜映画れびゅ~】『さかなのこ』~目がキラキラしてるっ!!~

今年の9月に公開された『さかなのこ』。 さかなクン初の自伝的エッセイ『さかなクンの一魚一会 まいにち夢中な人生!』原作で、沖田修一監督、のん主演の作品です。 あらすじさかなクンをのんが演じる!?さかなクンの自叙的物語の本作ですが、主演はのんちゃん。 驚きのキャスティングで公開前から話題でしたが、観てみたらわかります。 「これは、のんちゃんにしかできない役だ!」と…。 お魚大好き少年からお魚博士になるまで…さかなクンと言えば、お魚大好きお魚博士。 本作では、そんなさ

【79.水曜映画れびゅ~】"Top Gun: Maverick"~トム・クルーズにオスカーを!!~

1986年に公開された前作『トップガン』から実に36年の時を経て、今年公開された続編Top Gun: Maverick。 現時点で全世界興行収入において歴代11位、北米興行収入において歴代5位の大ヒットを記録してます。 ㊗️ アカデミー賞 受賞! あらすじThis is The Movie!日本でも大旋風を巻き起こした『トップガン マーヴェリック』。 昨年に劇場で何度も予告編を観ましたが、ここまでの大ヒットにまでなるとは、その時は正直予想だにしませんでした(笑)。 「

【78.水曜映画れびゅ~】『PLAN 75』~人は何かのために生きるべきなのか?~

『PLAN 75』は、今年6月に公開された映画。 本年度のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、本作で初の長編映画作品の監督を務めた早川千絵氏にカメラ・ドール(新人監督賞)特別賞が贈られました。 あらすじ75歳以上が自らの生死を選択できるSFチックではありながら、センセーショナルな内容。 早川監督は「自己責任」という言葉が蔓延し、社会的弱者に対して不寛容になっていく日本社会に危機感を覚えたことが、この作品の制作につながったと語っています。 特に2016年に起きた

【77.水曜映画れびゅ~】"3 Idiots"~「きっと、うまくいく」は、魔法の言葉!~

"3 Idiots"は、2009年公開のインド映画。 公開当時にインド映画歴代興行収入1位を記録した作品であり、世界中からも絶賛された作品です。 ※現在、Amazonプライムにて視聴可能です。 あらすじスピルバーグやブラピが絶賛した傑作!傑作として名高い本作。 その評価は世界的で、日本では日本アカデミー賞優秀外国作品賞が授与されてました。 また、スティーブン・スピルバーグやブラッド・ピットが本作を絶賛したこともよく知られています。 そんな本作ですが、私もSNSなどで

【76.水曜映画れびゅ~】"TITANE"~すげぇ~モン観たよ…~

『TITANE/チタン』(2021)は、昨年のカンヌ国際映画祭にて最高賞であるパルムドールを受賞した作品です。 あらすじ2021年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作世界三大映画祭の一つであり、なかでも最も注目度の高いカンヌ国際映画祭。 今年も先日まで開催されており、是枝裕和監督の韓国映画『ベイビー・ブローカー』(6月24日公開予定)において主演のソン・ガンホが男優賞受賞、早川千絵監督作『PLAN 75』(6月17日公開予定)がカメラドール(新人監督賞)特別賞を受賞したこと

【75.水曜映画れびゅ~】『シン・ウルトラマン』~庵野秀明版『2001年宇宙の旅』?~

『シン・ウルトラマン』は、現在公開中の映画。『エヴァンゲリオン』の総監督である庵野秀明が企画・脚本・総監修等を務め、『シン・ゴジラ』(2016)にて庵野監督とともに共同監督を務めた樋口真嗣が監督を務めています。 あらすじエヴァ好きも、ウルトラマンファンも、たまんないっ!!昨年堂々の完結を迎えた『エヴァンゲリオン』シリーズを世に送り出した庵野秀明率いるスタジオカラー製作で、『シン・ゴジラ』以来6年ぶりとなる、往年の特撮を改編した『シン』シリーズ第2弾『シン・ウルトラマン』。