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トレーニングを継続してもらえるぼくのセッションには、圧倒的な戦略と考えがある。
初めまして。水野純一と申します。
「StudioCEL(スタジオセル)」という中野のパーソナルスタジオのオーナーをしています。
StudioCELは、理学療法士でもある水野が施術やストレッチ、トレーニングを60分間パーソナルで行うスタジオです。
お客様の平均年齢は45歳。
身体に痛みがある方や、
ダイエットをしたい方がメインでいらっしゃっています。
俗に言う整体や整骨院は、
「痛みが取れたら通わなくなる」というイメージが強いですが、
StudioCELはトレーニングの提供がメインです。
みなさまのご想像通り、トレーニングは基本的に1度で全てが変わるわけでも、筋肉モリモリになるわけでもありません(モリモリにしたい方は来ないのですが)。
なので、1度で終わりではなく継続して来てもらうことが大事になります。
StudioCELは2021年9月29日にOPENし、約2ヶ月経ちますが、
現在リピート率は96%、退会者は0名です。
この数値が高いか低いか、という話ではなく、
このnoteでは、普段ぼくがトレーニングや施術を提供する際に
どんなことを考えてご提供しているのかをお伝えできればと思います。
感動に近い驚きを提供する
まず初回で僕が目指すのは「感動に近い驚き」です。
昨今、パーソナルジムや整骨院が続々OPENしていますが、
「感動に近い驚き」を与えられる場所はいくつあるでしょうか。
店舗の数が増えているので埋もれてしまう可能性も高く、"普通"では、お客様に選んでもらう確率は限りなく低くなってしまうことを意味します。
ぼくは
「この流れでいけば、お客様に感動に近い驚きを与えられるだろう」
という考えがあり、その考えを基に60分をデザインしています。これは料理人の方が、
「こういうレシピで提供したらこういう風に喜んでもらえるだろう」
という風に思うのと同じ感覚だと思います。
ヒヤリングにこだわる
初回の方は100%、初回体験という形でいらっしゃいます。
トレーニングは1回60分11,000円ですが、初回体験は2,200円です。初回体験は問診の時間がより長くなるのと、入会の場合は手続きがあるので約80分程度ですが、この時間でしっかりと起承転結を感じられるように流れを作っています。
まず、ヒヤリングをしっかり行います。
ここでだいたい20〜30分かけます。これはだいぶ長い方です。
そしてだいたい雑談も入るのでお客様には
「こんなに話しちゃって大丈夫ですか?」
と言われることもしばしばです。
ここが肝だと僕は思っています。
当店に来る方は、100%身体に関して悩みを持っている方です。
なので、まずはこちらがそのお悩みを聞くという「リアクション」をしないと成り立ちません。
ここはコースの飲食店等と異なる点です。
飲食店は基本的にお客様にヒヤリングはせずコース料理を提供するので「アクション」です。
逆にワインバーなどはお客様の好みを聞き、提供するので「リアクション」という点で同ジャンルです。
ここを履き違えて、「アクション」の要素が強くなると、特に初回は中々うまく行かないことが多いです。
そりゃそうですよね。悩みがあって来ているのに初対面の人にペラペラ話されても困るからです。
冒頭で述べたように、僕のトレーニングは全て「感動に近い驚き」を感じてもらうために、逆算されています。
感動に近い驚きを感じてもらうためには、脳に働きかける必要があり、
そのロジックを知っているから「感動に近い驚き」を提供できます。
例を挙げます。
居酒屋で気の許せる方や恋人といるシチュエーションです。
その時、自分の話や悩みを話していると、
”気持ちよく”なりますよね。
その理由は脳の観点からハッキリ説明できます。
人間が自分の話をしている時に脳内で何が起きているかというと、
快楽を感じる「ドーパミン」がドバッと出ています。
これが原因で、気持ち良いという感情に繋がります。
僕はこの脳内の仕組みを踏まえ、ヒヤリングを行います。
僕の話は冒頭に、名前を述べるのみ。
トレーニングの話や身体の説明はまずは一切せず、しっかり話を聞きます。
痛みがあるのであれば、
・どの辺が
・いつから
・どんな時に
・過去に怪我や病気はあるか
等々、、、
ダイエットをしたいのであれば、
・太りだしたのはいつ頃か
・生活習慣
・食事内容
・ストレスの内容
・睡眠時間
等々、、、
ヒヤリングだけで数千文字かけそうなので、簡潔にですがこんな感じ。
とにかく雑談も挟みつつ、様々な角度からしっかり話を聞きます。
そして定型的な質問だけでは中々核心につけないことも事実なので、雑談も挟みます。
その雑談からライフスタイルやお客様の思考の傾向やクセが見えてきたりします。
いきなり自分のことを話せと言われても難しいですが、徐々にでも話していると、
「あれ、そういえばそうだったな」
みたいに自分でも気にしていなかったことが見えてきたりするものです。
人に相談していると自分でも気づかなかったことがわかる、アレです。
これも脳内でドーパミンが出ているから起こる現象です。
相手の話を聞きつつ、いきなり自分の話は、お酒を飲んでいないと中々難しいんです。
ヒヤリングで大枠の仮説を立てる
そして、ヒヤリングでその方の身体の状態がイメージできます。
これはスピリチュアルでもオカルトでもなく、過去の怪我歴や座り方、ライフスタイル、性格を踏まえて、50~60%はその方のトラブルの原因をイメージ(仮説)できます。
それを踏まえた上ででこのあとの身体チェック→ケア/トレーニングの流れです。
なのでその身体チェックの際は、
「この人の身体はこの辺の筋肉が硬くてこういう動きは痛いだろうな」
というイメージ(仮説)があるので、確認作業に近いです。
もちろんそのイメージが外れることもありますが、ここは今までの経験からどれだけ引き出しがあるかが重要になります。
逆に言うとヒヤリングで良い流れを作れても、それをリセットしてここで0から身体チェックはキツいです。必要以上の時間を取るとダレてしまうのとお客様の不安(不信)感に繋がりかねません。
経験を踏まえ、"なんとなく"予想がつく
僕は基本的に、飲みの席でもなんでも初対面であればあるほど人の話を聞くことが好きです。
シチュエーションにもよりますが、90%以上の確率で意識せず”聞く側”に回ります。
単純にその人の生い立ちやどういう人がどういう思考なのか、に興味があるからですが、これは今の仕事にとてもポジティブな方向で繋がっているなと思います。
そして、こういう人はこういう時にこういう思考になるだろうな、という知見が自分の中で感じ取れるようになります。
その知見がトレーニングを提供する際に生きてくるのです。
ちなみにトレーニングでいうと、トレーニング歴がないのに張り切っていきなり週3回とか1.2ヶ月短期集中!という風に鼻息が荒い方はまず続きません。
なので、その熱は受け取りつつ、トレーニングやダイエットの理論上飛ばし過ぎても意味が薄いことをロジックで説明し、「驚き」を与え鼻息を沈静化させる方向に持っていくわけです。
いきなりトレーニングに入ってはいけない
そして、その方のお悩みをしっかり聞いた上で「現象の説明」をします。
お客様の身体のお悩みを、過去に担当した方の例も出しつつ、
・いま身体で起きているであろう現象
・どうすれば良くなるか
・どうすれば悪くなるか
どちらも説明した上でこのあとのケア/トレーニングに入ります。この説明も重要です。
悩みを話し、いきなりトレーニング、だとお客様も不安になります。
なのでしっかりお客様の身体の状態とトレーニングによって何を得られるかを説明します。
回らないお鮨屋さんでは、1つ1つのネタの説明を丁寧にしてくれます。そして「へえ、そうなのか」となった状態で食べることでさらに美味しさが引き立つのだと思います。
この、「へえ、そうなのか」が重要です。
このワンクッションがあるだけでこの後のトレーニングでも納得感が生まれます。
例えば、そこでお客様が知らなかった自分のクセがあると、それも驚きに繋がります。
驚きを提供するためにトリッキーなことを言う必要はなく(逆効果)、お客様の身体の状況を、自分の経験も踏まえて事実をお伝えします。
現象を深く掘る
そしてケア/トレーニングに入ります。
一つのストレッチでもトレーニングでもなぜそれをするのか、をいかに追求するか。
そこが、感動に近い驚きを提供できるかの肝になります。
例えば、
「歩く時に左足に体重が乗っていないことによる腰痛」
こういった方がいるとします。
こういう方にトレーナーの方は、まず何を提供しますか?
僕はそもそも左足に体重を乗せることがベストなのかをまず考えます。
分かりやすく言うと、左足の裏に棘が刺さっているとしたらは左足に体重を乗せられません。
その状態で体重を乗せたらさらに悪化することは目に見えています。
まずは左足に体重が乗らない原因を探り、それ次第で次の一手を打ちます。
左右対称が必ずしも良いわけではないのです。
こういった点もお客様にしっかりわかりやすく説明します。
その結果、腰のトラブルだけど一見関係ない肩に原因が、なんてこともしばしばあります。
ダイエットも同じで、
「体脂肪率が多いから糖質カット!」
ではなく、
まずは体脂肪が増えている原因がなんなのか
→原因はオーバーカロリーにあった
→食べ過ぎならなぜ食べ過ぎるのか
→原因はストレスにあった
→ストレスならそのストレスは避けられるのかどうしようもないのか、、、。
まずは、その現象が起きていることの原因を深く深く探る。
ここも今までの経験を踏まえ、仮説を立て、動きを見ながら/話を聞きながら細かく探っていきます。
ゴールに向かっているか?
長くなってきましたがもう少々お付き合いください。
そのように細かくお客様の身体のトラブルを観た上で、
身体ケアやトレーニングをデザインします。
トレーニング中に次はなにをしようと考える、なんてことはないです。
9割方イメージした状態でケアとトレーニングに入ります。
とはいえ、人間の身体は100人いれば100通りで単純なものでもないので、
もちろん細かく調整をかけることはありますが。
ただ、トラブルの原因を突き止め、明確なゴールがあるのでブレることはまずありません。
ちなみに、原因や話を聞くことばかりに目を向けすぎると、
ゴールがおろそかになる場合がありますが一番NGです。
あくまでお客様のお悩みを解決するというゴールに向かいます。
トレーニングの強度
トレーニングはトラブルの原因やお客様の理想に近づくために提供します。
ただ、基本的に地味になることが多いです。
これは、お客様の飽きが来るリスクに繋がります。
効くからといって、地味だと中々続きません。
上記で書いたように、トレーニングは継続がまず前提。
飽きてしまうと続けるのは難しい。
なので、少しきつい、けどすっきり気持ち良い、という塩梅を攻めます。
脈拍や表情、身体のブレがどの程度かをしっかりチェックし、怪我のリスクは最大限減らし、かつ、しっかり効かせるというラインのトレーニングを提供します。
ここは、
・動く範囲
・動くスピード
・回数&セット数
・重りの有無
・支持面の広さ(片足か両足か)
これらを材料に組み立てます。
ここも経験を踏まえ、トレーナーとしての腕の見せ所です。
そしてトレーニングを終え、
身体のチェックをしてトレーニング前との違いを感じてもらい、
その後また説明をします。
「トレーニング前の説明との答え合わせ」に近いです。
例えば、上記で書いた
「歩く時に左足に体重が乗っていないことによる腰痛」の方の例だと。
//◯◯さんの腰痛の原因は、歩く時にふらついてしまうことが原因なんです。
そのふらついてしまう原因は、左のお尻の筋肉と体幹のインナーマッスルの筋肉が上手く効いていないからでした。
なので、今日やったようなトレーニングを続けていけば、その筋肉もしっかり使えるようになって、痛みも柔らいできますよ。
でも、トレーニング、きつかったですよね笑
やってみてどうでした?//
みたいな感じです。
説明をしつつ、押し付けるのではなく、お客様のご感想も聞きながら無理なく継続できるラインを探っていきます。
その後、押し売りをしないなんてことは言うまでもありません。
ずっと考える
通勤は自転車なのですが、帰り道はその日のトレーニングや会話を振り返ります。
トレーニングや声かけを振り返り、もうちょっとこう出来たな、とか次はこうしよう、と考えています。それもすべて「感動に近い驚き」を感じてもらい、お客様の人生が豊かになるお手伝いをするため。
お客様と話すのが好きだし、トレーニングを提供し身体にポジティブな変化が出て喜んでもらうあの瞬間があるから頑張れます。
身体の知識や細かなトレーニング、ダイエットの知識は大前提として重要です。
今回書いたように、脳の働きを踏まえた思考も必要です。
でもそれだけでは、「感動に近い驚き」はご提供できません。
ベースに「その人がどうしたらもっと良くなるか」という思考があってこそ、様々な知識や経験が活きて、「感動に近い驚き」に繋がると僕は考えています。
・StudioCEL
住所:東京都中野区中野5-24-18 クロススクエアNAKANO705
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