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"話すことが好きな人"がトレーナーに向いているわけではない。

「鍛えないパーソナルジム」StudioCEL中野の理学療法士、水野純一です。


僕は普段、60分間のパーソナルトレーニングを提供しています。
パーソナルトレーニングという名前の通り、60分間お客様と1対1で接します。

なので、

「パーソナルトレーナーに向いている人は、人と話すのが好きな人」

ということを良く聞きます。

3~4年前までは僕もこの意見に同意だったのですが、今はこれは違うと思っています。



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僕は、

「"話すことが好き"は大前提、話を聞くのが上手い人」

こんな人がパーソナルトレーナーに向いていると思います。

自分が客である立場で、1対1の接客をされている時に、スタッフの方に「聞いてもいない自分の話」をされるほど、地獄である時間はありません。



パーソナルトレーニングの60分間は、正直雑談が8割です。
身体とは全然関係ない飲食店の話で盛り上がる時もしばしばです笑

その時に基本的にお客様の話を聞くことにに徹します。僕の話は聞かれたら答える程度。ひたすら聞きます。

聞いている中で、お客様自身も気づいていなかった身体の悩みを解決するための様々なヒントが隠れていたりします。
人と話している中で気づく、という経験は皆様もあると思います。


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身体を診ることももちろん大事ですが、機械ではなく"人"を相手にする仕事なので、お話を聞いていく中でよりその人のことを様々な角度から知ることができます。
様々な角度から知れると、身体目線のアドバイスを間違える可能性がグッと減ります。


話を聞くといっても、「へー、そうなんですね(棒読み)」みたいな返しをしてしまうと、それはそれは盛り上がりません。当たり前ですが。



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どんな話題でも1.2個掘れると一気に会話に活力が出ます。あとその方のタイプもわかります。

・旅行が好きな方だったら
→今まで行った中でどこが好きですか?
(坂道や階段が多いところだと、身体のどこのトレーニングをより多くすれば良いかわかる)

・仕事の話を聞いていたら
→そういう時ってどう考えるんですか?
(思考のタイプがわかる。説明の際に数字を使うか擬音を多くするか決める材料に)

・ハプニングの話を聞いていたら
→そういう時はどう対処するんですか?
(上と同じ)

もちろんまだまだありますがこんな感じに僕は考えています。

巷で良く聞く、会話の「さしすせそ」は一気に軽くなるのでおすすめしません。こいつ何も考えていないなと一瞬でバレます。

さ→さすが
し→知らなかった(これは使う)
す→すごい
せ→センスありますね
そ→そうなんだ

この言葉の後に何か続けば良いと思いますが、僕は単体で使うのはまずあり得ないと考えています。

  
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僕は性格上、人の話を聞くのは好きなので抵抗なく自然とやっていたものを言語化するとこんな感じになります。




トレーニングや施術のクオリティは大前提。
そのほかの"会話"の部分でもお客様を満足させられるか。
ここはAIで代替できない部分でもあります。

重要なのは「聞くこと」です。
自分の話をすることではありません。

無理に話を盛り上げようとするのではなく、しっかり聞く。
これがより質の高い60分を提供するために重要であると思っています。

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