機械翻訳は翻訳市場を縮小させたか?

5年前のあの大疑問。
「機械翻訳は価格が劇的に下がる。そしたら翻訳市場は縮むのではないか?」
その後、どうなったかを検証してみた。

ロゼッタが上場した時、今をさかのぼること5年前、「人間翻訳市場は2500億円、そして、いずれ人間翻訳と機械翻訳との比率は入れ替わるだろうという未来予想図」を説明会でしていました(あの頃は当社のグループ内でも人間翻訳のGlovaに比べてロゼッタの機械翻訳の売上は全然は小さかったから、誰も信じてくれないSF話だった)。

その時にいつも質問にあったのが、「機械翻訳は人間翻訳よりも価格が安いから市場は縮まないか?」という質問。
「これまでの歴史では、イノベーションが起こる時は価格が劇的に下がる。しかし需要もそれ以上に増えて、結果として市場は拡大するのが時代の常。翻訳もそうなるんじゃないかと予測している」と答えていました(が絶対そうなるかどうかは確かではなかった)。

ロゼッタ(機械翻訳)が完全にGLOVA(当社の子会社の人間翻訳)を抜き去った今、5年前の大疑問に対する答が出ました。

ロゼッタの機械翻訳T400と人間翻訳受託事業のGLOVAと比較してみます。

GLOVAの翻訳が、
・単価15円/ワード
・売上6億円
・4000万ワード
だとすると、

T4ooは、
・単価0.6円/ワード
・売上25億
・42億ワード
です。

つまり、
価格は25分の1になり、
使用量は100倍になり、
売上は4倍
という構図になっています。

価格が25分の1、使用量が100倍って。。。。
改めてみると凄まじい変化ですね。
今はまだ道の途中なので、これからますます両者の差は開くでしょう。

5年前、未知だった未来。
結局、こうなったんですね。
感慨深すぎです。
道はまだ序の口で勝負はこれからですが、先に何があるかはハッキリと見えました。

やっぱりいつの時代もイノベーションを怖がる必要なんかないんです。
仕事が消えて価格が下がっても、それ以上に大きく需要は増えるのです。
人類の未来はいつでも明るいのです。

ウィズコロナで起こってるパラダイムシフトもそうです。
コロナは今は大変ですが、人類はそれを乗り越えてさらに大きく進化するのです。
人類が歩んでいるのは、いつでももっと大きな幸せへの道の途中なのです。
何があってもくじけなくていい。
前を向いて歩いてさえいれば、それでいい。
前方の先は見えないけど、そこにはきっと幸せがある。不幸は後方にある。

そう信じてます。

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