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読書感想 #6 その仕事、全部やめてみよう 1%の本質をつかむ「シンプルな考え方」小野和俊

「よいアイデア」とは、「誰がどんなふうにこれで喜んでくれるか」が考え抜かれたものなのだ。

なぜ本書を読むことにしたか?

友人のTweetを見て。また、Amazonのレビューが結構高かったのと、タイトルにひかれたというのもあります。

著者プロフィール

小野和俊
クレディセゾン常務執行役員CTO 詳細はこちらを参照ください。

本書の概要

仕事をしていくうえで大切なのは、よいものを作り上げて世の中に届け、企業を成長させること。そして、みなが生き生きと仕事をして高く評価され、幸福だと感じることだ。そのために必要なことは、一見まったく異なるように見えるITベンチャーでも歴史ある日本の大企業でも、根本のところではほとんど変わらない。本書は、そんな「仕事の本質」に迫ったつもりだ。

本書の「はじめに」から抜粋しました。「仕事の本質」について著者の5つの観点で整理されています。①市場で勝つ、②正しく実行する、③自分を磨く、④生産性をあげる、⑤チームで戦う。

本書から学んだことは何か?

いっぱいありますが、心技体として各1点あげます。

キレるスーパープログラマーについても、キレる理由は明白だ。・・・「高みを目指す情熱に根差したもの」なら、その人のキレ気味な発言やしぐさは、情熱ゆえの熱暴走なのだ。(P.133)

イライラしやすい自分としては、相当大人な意見で書いてくれていて救われます。ただ、最近仕事しててこうしたことがない。まだキャッチアップでいっぱいで高みが描けていないのかも。イライラは好ましくはないが、こうなった時は今の会社でも一つステップアップしたと考えれるかも。

DXには明確な失敗パターンがある。それは、「使う人の驚きと喜びを考えないで作ったものはほぼ失敗する」というシンプルなものだ。使う人が顧客の場合にはCX、使う人が社員の場合にはEXを徹底的に考えなければ、DXは成功しない。(P.80)
私は社員に「これから来そうだという技術は習得しておき、使うべきときが来るまでは無理して使わないように」という指示を徹底している。(P.84)

DXとかAIとか毎日のように言われる世の中、どうしても流行りの技術や習得した技術を使ってみたくなるというのは理解できます。特に、習得だけしても称賛や評価につながらないと、ひと続きに使うにまで行きやすそう。もしくは習得しないか。①習得と②目的にあわせて使うをそれぞれのステップで認め、評価するという文化や制度にすることが重要ですね。(目的を見失わないのは当然として。)

ビットコインがスマホに届いたメンバーの中には、直前まで「なんだよこんな体験会」と斜に構えていたのに、実際に着金すると興奮をあらわにする人もいた。(P.38)・・・体験の喜びがやる気とひとりひとりの才能を引き出すのだ。(P.39)

体験が重要なのはわかっていますが、自分が継続できていないことや一歩踏み出せていないことに対して、再度体験してみるかと思えた。特に英語はやってみないとダメだなーと。

どんな人に読んでほしい本か?

・理想と現実のギャップに対して、ポジティブに考え、行動できる人

本書にかかれてる内容は至極まっとうで大賛成なのですが、全て取り入れることができるかというとそうでもなく。読む人の立場でできることが限られてくる。
「自分でできることは何か?」「自分一人ではできないことに対して、上司をどう巻き込み、いい方向に変えることができるか?」等、考える力が必要。少なくとも自組織をネガティブに捉えている人には、隣の芝が青く見えるだけで終わりかねないので注意。



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