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鬱々とした日曜日の夜にno.1


ウィーンについて1.5週間が経った。

12/5-12/11

研究生として受け入れてもらっているDie Angewandteの教授に先週会い、その次の日にはパリに3泊4日の小旅行に飛んだ。
その国に少しずつ友達ができて、遊びに行った時に迎いいれてくれてもらった時
その時初めてその国に居場所ができるような気がする。
仕事、友達、土地勘、思い出、そんなものがその土地に積み上がってくるにつれて
その国に私の形ができ上がってきて、それが嬉しい。
パーティーに行って知らない人に会い、どっぷり同じ業種の人たちがいる空間で
ほぼ聞こえてない会話を繰り広げること。
クリスマスで盛り上がっているデパートで自分のものを買うこと。
そんな贅沢を、ちょっと見知った土地だとできるようになって、それが嬉しい。

今年のパリは、節電の影響で、カフェの外の席に暖房がない。
それでもみんな、体感気温マイナスの中、鳩のように外のテラスに座っていて、
感心してしまう。
毎年と同じ景色を決して崩すことをしない、誇り高きパリジャンたちの覚悟を
そこに見た。
それでもイルミネーションは行われていて、オペラのあたりはボンマルシェの周りは華やかに、煌びやかに飾られている。
そしてクリスマスマーケットも、クリスマスツリーとホットワインと共に、
開催されている。
ラクレットの匂いと甘いワインの匂いが充満したクリスマスは、
2年前のコロナがあった時の時間など一瞬で消し去ってしまっていた。
ヨーロッパと日本の、コロナに対する一番の違いは、日常を送るということに対する姿勢であると、私は思う。
日本人は変わってしまったものに対して抵抗をしたり、元の状態に引き戻す努力はしないで、いかに順応し、変化したことを日常としていかにスムーズに受け入れるかを競い合っているようだったが、パリを初めとするヨーロッパの人々は
元の生活にいかに戻すか、綱引きのようにコロナと綱を引き合っていた気がする。

そして、パリ3日目にして、喉に違和感を感じ、
想像通り風邪をひいた。
今年は例年の3倍くらいインフルエンザが流行している、ヨーロッパらしい。
熱風邪、咳風邪、鼻風邪、とりあえずあらゆる風邪に人々が罹っている。

4日目の夜にGare de l'est から14時間かけて夜行列車でウィーンに帰ってきた。
簡単に乗れて、個人的には便利だと思う。
同じ車両に乗った、アジア人とドイツ人のカップル、
学生っぽい真面目な女の子。多分大学生。
ミュージシャンかデザイナーっぽいフランス人。
ウィーンにはクリスマスを見に行くらしい。
話すようで話さない微妙な距離感が楽しい夜行列車だった。

それにしても今年のヨーロッパは寒い。
12月頭からウィーンでも雪が降り、積もり始めている。
電車の中から見たミュンヘンは、20cmくらい雪が積もっていたと思う。

今週も寒くなりそうだ。

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