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餅は餅屋が生まれた日

居酒屋ここでのめの
オープン当初のピンチを

キャッ…ち…
…じゃなくて、
自らの足を使っての集客で乗り切ろうとしている中。

「オーナーが行くくらいでしたら…
僕が行きますよ!

と、声高らかに宣言したのが…

友添商店社員のニシャニシャ男こと、
中川ドウタという男

このnoteでは出場回数ナンバーワンの
エピソードの絶えない男


彼の良いところは三つあります。

何にでも首を突っ込んでくるバイタリティー

決して折れることの無い鋼のメンタル

そして、15年間ずっと健康なこと。

ちなみに、それ以外は悪いところです


しかし、この健康は本当に羨ましくて…

15年で3回です
体調悪いと思われたの。

シフト明けに
「ヤバいっす。
めっちゃ体調悪いです…これはヤバい。
インフルかもしれません…病院行ってみます…」

って、顔面蒼白で出て行ったのに
翌日ピンピンしながら出勤してきて、

「風邪らしかったですが、
インフルじゃないって言われたんで治りました。」

とお医者様の言うことを
信じ込むことだけで回復させる
特殊能力を発揮した、
2時間だけ体調崩した一回と。


ずーっと健康過ぎて、
もはや、どれが体調悪いのかが
もうわからなくなってしまった2年前に
こっそりインフルになってて、
店長にうつした一回と。


二日酔いで出勤してきて
しょっぱなの本走でダブロン食らった瞬間に
点棒払わずに

「うぇ…っ…」

って言いながら
トイレに駆け込んでいった一回とです。

この時、
効いたよね、早めのダブロン♪
と言ったお客様には
数えきれないほどの座布団を進呈しました。


そんなバイタリティーがあって、
メンタル強くて、
超健康な男が…
路上で集客しようとするとどうなることか…!

なんと、
隣のお店のお客様に声を掛けて
それをそのお店の人に見られてて…

「おたく…
人の彼女に声かけたりするんですか?
埋めますよ?

と、よくわからないけど、
めちゃくちゃ怖いすごまれ方してあっさり終了となります。


すいませんすいませんと…
頭を下げる店長を横目に
満足そうな顔をしている彼。

埋めますよ、は使えますね!

と、
メンタルお化けはこんな思考回路をしているのかと…驚かされました。

ですが、
このお化けメンタルが評価され…

彼は、『マールカフェ』という新店舗の立ち上げメンバーに大抜擢されます。

そして、
彼は
その抜擢に見事答えることになります

彼の最大の功績はここ

商品開発に頭を悩ませていた時に…

めちゃくちゃ上手に…パクりましょう!

真剣に言い切ったこと

このメンタルには感服いたしました。

パクったとかじゃなく、背中を押された感じ。

こっからマールカフェの時間が流れ始めたような気がしますが…

これはまた今度の話です

そんな『マールカフェ』で功績を残した彼に、

次は『崇仁新町』という
町おこし的な話が舞い込んできます。

友添商店はそこに、
崇仁茶屋』と名付けたお餅屋さんとして参加させていただこうということになり…

そう、彼が大抜擢!


しかし彼は…

餅に大苦戦します。

餅が売れません


彼は考えました。

「そうだ…
こんな時は…アレだ!
あの…キャッ…じゃなくて足で稼ぐんだ!

彼は餅を持って道行く人に
叩き売りに行きました。

しかし、だいぶ閑散とした場所ですからもう、通行人さんを探すのにも一苦労です…

あ、いた!

「そこのおじいさん!」

「ん?」

「この餅めっちゃ美味いんですよ!
1個買ってくださいよ!

「ほう!試食は無いんか?」

「1個だけどうぞ!」

「こりゃ美味い!
今から友人に会うし、そいつにも勧めて買うからそいつの分をもう1個くれないか?」

「はい、どうぞ!」

「じゃあちょっと連れてくるから待っててくれ!」

じいさんは帰ってきませんでした…

彼のメンタルに初めて傷がついた瞬間でした。

「餅は餅屋…」

と、最後の言葉を残して撤退を決めた彼。

ことわざの使い方としては
間違ってる気がしましたが、
そんなことより彼のメンタルが心配でした…


その後、彼が夜の街で飲み歩いているという
ベタな情報を聞きつけました。

夜のお店のちょっとえぇおネエちゃん捕まえて入れ込んでいるという
ベタベタな情報を聞きつけました。

そんな時は、
そっとしておくのが大人の対応っていうもんです。

彼の傷が癒えるその日まで…。


1週間後、彼に会いました。

「お、どうなん最近。
えぇおネエちゃん追っかけてるみたいやん。」

「あ、それなんですけど…。

そのおネェちゃんに連れられて行ったバー

二人で会計12万円って言われたんですけど!

ぼったくりバーですよ!

組んでるんですよ…あいつら…!

で、ごねてもごねても
どーにもならんかったんで、

警察呼んだんすよ。

そしたら警察の人が

『お兄ちゃん、4万円だけ負けてくれるって

言うてくれたんすよ。

8万円の滑らない話になりました…

大出費です…。」

「お。おぉ…。

…4万円でも良かったな…。」

「そうですよねー。

餅は餅屋ですね。


ことわざの使い方としては
合ってると思いましたが…
やっぱり彼のメンタルが心配になりました。

逆の意味で

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