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【エッセイ】夢捨て場と誰かがくれた接着剤。未練がましい僕の決意表明。
2021/3/14
僕はゴミ捨て場に立っている。夢と呼んでいたものの残骸を眺めている。それはバラバラに砕け散ったガラスみたいにキラキラと輝いていて、触ると指が切れて痛くて、血がにじむ。
僕はその夢と呼んでいたものをとても大切にしていたはずなのに、割れて砕けてここに来た。ここはみんなの夢の終着駅。哀しいくらいに光っている。それは僕の涙のせいかもしれない。
その夢だったもののカケラを拾い集めてみた。かちゃかちゃと乾いた音が虚しく響く。また一つにくっつけたくて、夢の形に戻したくて、何度やってみてもくっつかない。
周りと見渡してみると、僕以外にも人がいた。呆然と立ち尽くす人、怒りと絶望で夢のカケラを踏みつける人、寂しげに立ち去っていく人。いろいろだった。
僕は未練がましく夢のカケラをいつまでも抱えたままでいる。涙がポツリポツリと落ちてきた。一度溢れた涙を止めることはできなくて、指先に滲んだ血を洗い流すかのように僕は泣き続けた。
そんな時、一人の人がやってきた。軽い足取りで、鼻歌を歌いながら楽しそうにやってきた。膝をついて泣いている僕の前にしゃがみこんで僕の顔を覗き込む。
「書くのが好きなんでしょ?また書いてみればいいのに」とその人は言った。そして接着剤を僕に手渡すとまた軽い足取りで楽しそうに去っていった。
その時、風が強く吹いて僕の涙を乾かした。僕の手元には夢のカケラと接着剤。僕はその二つを見つめながら頷いた。
僕は今、接着剤で夢のカケラを一つ一つ繋ぎ合わせようとしているところです。それはとてつもなく時間がかかるかもしれない。心が折れるかもしれない。それでも僕はやらないといけない気がしています。まだ諦めず、もがき続けようと思います。
応募していた公募の新人賞に落ちて、僕は夢だった小説家になれなかった。頭ではもう諦めようと考えました。僕には才能がないんだ。最初から無理な話だったんだ。非現実的な夢を見て、頭にお花畑を広げていたんだ。
でも、心ではまだ諦め切れずにいます。今はまだ辛くて新しい作品の執筆にも入れずにいます。なにがいけないのか考えちゃって書こうと思っても、うまく書けない状態です。それでもやっぱり諦めたくない。
時間はかかるかもしれないけれど、いつの日か夢のカケラたちをくっつけてまた夢として抱えていきたい。前を向いて歩いていきた。そう思っています。
今回の記事は、僕の決意表明です。後ろ向きな今の状態から前向きになるには180度の方向転換が必要です。でも、1日に5度だけでも角度を変えれば、36日で前を向けるはず。
夢については、諦めて違う夢を探すのも良いと思うし、諦めずに頑張り続けるのも良いと思います。どちらが正解とかない気がします。
だから、皆さんも、夢を持っている人は頑張って、夢を持っていない人は探してみて、割れたカケラを拾い集めている人は僕と一緒に時間をかけて、みんな進んでいこう。僕は皆さんのことを応援します。
それではみなさん、良い一日を。
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