蛍火

山奥にある住宅地。
緑に囲まれながら、市街の景観を眺められる。
行きは蛇の道を下り事故と隣り合わせ。
帰りはスパルタ坂を上る疲労する作業。
傾斜に建てられたことで、キッチンに置かれたタマゴはあれよあれよと地面に身を投じる。
鴨肉と揚げ玉を入れた鍋が流行っているらしい。
なので現地の人は鴨を捌くのがやたらうまい。放置自転車が沿道に倒されている。
1時間ごとに来るバスを頼りにしているのだろう。
秋に行われる祭りでは太鼓を打ち、等身大ほどの木彫りの女豹の周りを回りながら踊る。
少し外れた場所には川が流れており、雨が去り気温が落ち着くと、蛍が草原で宙を舞う。
まるでサイリウムのように光が揺れ、こじんまりとした劇場の絵が浮かぶ。
この輝きを子供は目に焼き付ける。
そのつぶらな瞳には星が躍るように見えているようだ。
初めての光景に驚きと感動が入り混じってしまう気持ちは、どうにか心の奥にしまってほしい。

#日記 #独り言 #山奥 #住宅地 #鴨 #鍋 #女豹 #蛍 #ホタル

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?