【正しい作り方】 TRを作る際に不可欠な10のポイント解説!
指導者としてトレーニングを準備する際には、多くの要素に気を配る必要があります。
選手のパフォーマンスを最大限に引き出し、効果的なトレーニングを行うためには、最低でも今回紹介する10つのポイントを押さえておくことが重要です。これらのポイントを抜かすと、トレーニングの効果が大きく損なわれる可能性があります。
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① ノルマの数
ノルマは、数よりも質を重視します。選手に多くのタスクを与えるのではなく、現象として出したいプレーへの手助けをするためのノルマ設定を優先します。マーカーを必要以上に置くなどの過剰な設定も避けることが必要です。
② インテンシティー/強度
基礎的な部分ですが、実際の試合に近い強度をトレーニングで再現することが重要です。競争し、戦うために必要な強度をトレーニングから要求し週末の試合へと準備を行います。
仕事柄、日本からやってきた選手やチームがバルセロナのチームと練習したり試合をする光景をよく見ますが、圧倒的にここに差があります。
③ 仲間同士のコミュニケーション
選手間で自然と会話やフィードバックが生まれるような構造を作ります。指導者の介入のみで会話が生まれることを避け、選手同士が積極的にコミュニケーションを取る環境を整えることが重要です。
④ メニューの中に予測不可能なカオスを作り出す
メニュー自体の形式/形態の話にはなりますが、選手たちが最初から解決策を簡単に見つけられないように、トレーニングに予測不可能な要素を加えます。彼らの中で考える力やソリューションを見出す力を養うためです。
これにより、実際の試合に近い状況を再現できます。
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⑤ グループでのプレーが優先されるようなメニュー
個人プレーよりもグループでのプレーを重視するメニューを作成します。もちろん個人のスキルを高めるようなメニューを1週間の中で導入することも重要ですが、チームスポーツでもあるフットボールの中で、グループメニューへの優先を高めたいというところです。
【参考動画】
⑥ メニューとメニューの間の時間
次のメニューにすぐに移行できるように、準備段階で計画を練り、無駄な時間を減らし、効率的なトレーニングを心がけます。
地味な要素ですが、個人的にこの部分はスペイン人指導者は特に優れているなと感じます。ただでさえ練習時間が短いバルセロナの現場の中で、1分1秒が命の中でここへのこだわりは高いものがあります。(時にはそれが原因で水分補給のための十分な時間が確保されないこともありますが…)
⑦ ボールの準備、待機
トレーニング中のプレーの持続性を保つために、常にボールが準備されている状態を維持します。ボールの供給が途切れないように注意することが重要です。
【参考動画】
⑧ ストレスが生じる状況をあえて作る
例えば、通常ゲーム形式のトレーニングではスコアが0-0の状況からスタートすると思いますが、実際の試合においてスコア的に負けている状況を打開していかなければいけない場面にも巡り合います。
つまりこれらの状況をTRするために、時にはゲーム形式を片方のチームが負けているような状況下からスタートさせストレスが生じる状況を作り出しますことも1つのアイデアになるかもしれません。
⑨ 勝ち負けの競争が存在するメニュー
トレーニングに勝ち負けの要素を取り入れ、選手間の競争意識を高めることは非常に重要です。競争が存在することで、選手のモチベーションが向上することにも繋がります。
競争要素が十分に含まれていないチームに起こるのが、練習後に振り返りをする時は一見、現象も出て選手も楽しくプレーしていて良いフィードバックになりますが、蓋を開けば選手が試合で戦えないみたいな状況に陥ることはよくあります。
⑩ トレーニングの時間は1時間半
最後のこのポイントに関しては、賛成反対意見に別れると思います。スペイン人指導者界隈でよく言われることは、週末の試合が90分間に対してそれ以上に時間の練習は必要ないんじゃないか?という考察です。
どちらにせよ、このポイントを最後に挙げたのも今回の総括でもありますがいかに普段のトレーニングから試合へのリアリティを持ち行うことができるか?
ここが共通して言えると思います。スペイン人指導者がしつこいほど強調する部分でもあります。
これらのポイントを押さえたトレーニング作成を行うことで、選手のパフォーマンスを最大限に引き出し、試合に活きる効果的なトレーニングを提供することができます。
2025年2月に向けて第3期バルセロナ指導者プログラム参加者の募集をスタートします。当プログラムにおける各詳細は以下からチェックできます。
フットボールに対して熱いパッションを持つ指導者の方の参加をスタッフ一同お待ちしています!
-当プログラム参加者VOICE
-当プログラム詳細
-当プログラムONLINE個人相談お申し込みフォーム(定員あり)
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-当プログラム最終お申し込みフォーム(定員あり)
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