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日本人はどのような状況でも常に攻撃をしたがる

毎年の夏に日本に帰って日本のチームを見て感じることの1つに【日本人は常に攻撃をしたがる】があります。

常にというのは、チームが負けている状態でも勝っている状態でももしくは引き分けていて試合の残り時間が1分でもという解釈です。

これは、育成年代からの積み上げが代表レベルでも反映されているなとつくづく感じます。

例えば、前回のロシアW杯でも、後半ラストワンプレーの試合は引き分けの状態でのコーナキックで必要性のないボールを配給してしまい、カウンターを受けて負けてしまいました。

なぜこうやって、日本人選手は試合状況に関係なく攻めてしまうのかを考えていましたが、夏に日本に帰国したときに小学生年代の試合を何試合か見ていて気づいたことがあり、やっぱりこの年代からの積み上げなんだなと感じることがありました。

その試合は、公式戦のリーグ戦だったのですが、片方のチームが圧倒的に力があり前半開始10分ですでに5−0という状況でした。

しかし、ベンチの指導者の声を聞いていると、前線の選手がボールを受けるたびに「前に仕掛けろ!!」・「常にゴールに向かわないと!!」などの指示内容が飛んでいたという状況でした。

そんな中、勝っているにも関わらずボールがサイドに出た時にダッシュでボールを取りに行って試合を再開させてしまう選手達。


要するに、試合のテンポが常にハイであり、戦術意図が状況に関わらず常に【前進する】あるいは【フィニッシュする】ということになります。

ではなぜ、そう行った指示内容になってしまうのか??

日本の現場では指導者のコーチングを聞いていると、「個人の成長のため」・「後ろでボールを回していても何の成長にもならない」などの声をよく耳にします。

本当にそうでしょうか??

そもそもサッカーというのは集団スポーツであり、根本的にある目標は「試合に勝つ」ということです。

その目標に向かってチームとして持つ共通認識、プレーモデル・チームモデルがありそれをチームとして遂行するにあたって各個人が各々のタスクを理解し、個人の成長に繋がるものです。

このような状況で、実際にいざ日本代表になって世界と戦わなければならない時、もしくは海外に出て勝負していく時に、チームとして勝つ術、方法を身につけていない状態で結果が出ないもしくはチームに順応できないのは当たり前のように思います。

スペインの小学生年代の試合ですと、試合に勝っている状態では目的は「保持する」に変わり、チームとしてのテンポもチェンジします。

5-0の勝っているいる状況で、むやみに突っ込んでボールロストするボランチに選手は少ないです。

ボールがサイドに出たら、審判に注意されるまで歩いてボールまで行きますし、ゴールが決まったらコーナーフラッグに全員で行って喜びながら時間を稼いだりもします。靴紐だって、必要があれば1分結ぶのに使います。

これらの行為が良い行いかどうかはわかりませんが、それだけ目の前の勝利に対して貪欲だということです。

もちろんこのテーマについては、他の要素もたくさんあり例えばまだまだリーグ戦(公式戦)の数より練習試合の方が多い環境で目の前の試合に対してそこまで熱くなれない、絶対に勝利を求められるという試合が少ないことが事実です。

行われている各地方でのリーグ戦も、上手いこと整備がされておらず同じリーグ内でチーム同士の差がかなり発生されているとも聞きます。

そのような現場を取り巻く環境の面でまだまだ問題があるということも事実なのかもしれませんが、それ以外のコーチングの部分だったり目的意識の共通は普段から指導していけるものだと思います。

同じような内容を、フェルナンド・トーレス選手がある対談で語っていたので参考にリンクを添付します。


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【MLT】
公式HP:https://www.barcelonamltcamps.com
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日本人とスペイン人のスタッフで構成されるMLTは、バルセロナを拠点に置くスポーツ団体です。日本のサッカー発展に貢献するため、バルセロナと日本を繋ぐツールになるべく活動しています。日本サッカーが発展するためには、①育成年代の改革 ②サッカーを見る・学べる環境作り ③指導者のレベルの底上げ が優先して必要だと思っており私たちのコンセプトでもあります。

現在は、バルセロナで小学生年代に向けたMLT テクニフィケーションスクールを開催したり、夏に日本で指導者向けカンファレンスやサッカーキャンプを開催しております。詳しくは、我々のホームページにて活動内容を掲載しておりますのでどうぞご覧ください。

MLT 創設者 紹介

【高田 純】
2014 年高校を卒業後、バルセロナに渡り2015年には、スペイン指導者ライセンスレベル2(日本のA級相当)取得。近年では、クラブUEコルネジャで小学生年代チームの第一監督を務める。

-指導経歴-
2014-2015 CLUB フピテルU-12 セカンドコーチ
2015-2016 CLUB フピテルU-12 セカンドコーチ
2016-2017 UE コルネジャ U-12 第一監督
2017-2018 UE コルネジャU-11 第一監督,U-12 第二監督兼アナリスト
2018-2019 UE コルネジャU-11 第一監督,U-14第二監督兼スカウティング
2019-2020 UE コルネジャU11 第二監督





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