スザンヌクックグロイターの自我発達理論(EDT)の所感#94
スザンヌクックグロイターの自我発達理論(Ego Development Theory)の論文(2005)を1回目に音読し、2回目に書き写しの途中で本日は終わった。
ここまでくると、変態である。
その自覚を自分で持っておいたほうがいい。
発達理論はキーガンが広く認知されているが、発達理論の中では、ワンオブゼムに過ぎない。
クックグロイターの自我発達理論を学ぶことで、より発達理論に対する解像度が上がった。
今日は理論の特徴と、自分が意識していくことを残しておきたい。
スザンヌクックグロイターの発達段階の特徴
まずもって、多くの発達理論を学ぶにあたって、他の発達理論との差異は何なのか、共通項は何か、その点に触れたい。
それにあたっては、クックグロイター本人について触れる必要がある。
まず、クックグロイターのユニークさは、もとは言語学者だったところが大きい。
各段階の内面的特性が、精緻な言語で表現されていて、言語分析を強みにしている。
そこから構成主義の立場も文章から伺える。
ハーバードにてキーガンとともに研究をしていたこともあるようで、構成主義の立場は同じとなる。
クックグロイターの発達段階にも、前慣習的段階、慣習的段階、後慣習的段階という分類がされており、この点もキーガンと同じく、倫理の発達を研究したローレンス・コールバーグの発達段階に対応する形で表現している。
加えて、ジェイン・レヴィンジャーの理論を発展させたものとなっている。
それを踏まえた上で、特徴を整理しておきたい。
門林奨さんの着眼点としてイントロダクションであげられる本論文の特徴として以下があげられている。
(1)各段階の内面的特性に関する記述が充実している(例えば、防衛作用、恐れ、世界観など)
(2)高次の段階についての記述が充実している(自律的段階、構築自覚的段階、一体的段階)
(3)ウィルバーの「アンバー段階」が2つに分けられている(順応的段階と自意識的段階)
追加として、私個人として感じたことをあげると、
(4)誕生して未発達の段階である段階から記述がある(インフラレッド、マジェンタ)
(5)誕生から自我の超越にいたるまでの自己意識の拡大の図式
この図式がわかりやすく理解を促してくれる。特に、視点が独自の展開で、4人称的視点、5人称的視点と、人称視点(person perspective)を軸に図式化されている。
上記を総合して述べると、クックグロイターの理論は、他の理論に比較してより精緻な理論のように思う。
特に、高次の段階についての記述が充実しており、第二層の自律的段階(ティール)、構築自覚的段階(ターコイズ)に加え、第三層の合一的段階(インディゴ)までも充実した内容で書かれているのは、私にとって学びあるものだった。
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恐れ入りますが、ここより先は、こちらの私のサイトからご覧いただけますと幸いです。
https://man-in-the-mirror.org/ajiwai/443
人称視点を軸に情報整理
実践の中で意識していきたいこと
2021年3月17日の日記より
2021年3月18日
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