古代の薩摩940年 #9

「貝塚」とは?毛定六の考察
団長と旅をして8ヶ月が過ぎようとしている。100に近い村を回っている。どこも清潔なのには驚かされる。村はずれのくぼ地に「貝塚」と呼ばれるゴミ捨て場があるのだ。ここには多くの貝殻のほかに、鳥や魚、シカやイノシシの骨、壊れた土器類、ときには犬の完全骨格が丁重に葬られている個所もある。これらを見ると単なるゴミ捨て場ではないのではないだろうか?と思えてしまう。
倭の人々は、我々と違って自然崇拝のようなものが感じられる。
あらゆるものにカミが存在する。彼らの話によると、山にも、川にも、木の葉にも虫にもカミは存在するという。だから、「動植物から頂いた命は余すところなく使い切り、そのあとは自然に返す」という独特の自然観である。突然の大嵐や日照りなど自分たちの力ではどうにもならない自然に対する「おそれと敬い」が貝塚を造る基にあるような気がする。

この物語は、薩摩の古代の歴史をドキュメンタリー風にしてみました。
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いつか映像にしてくださる方がいると嬉しいです。 吉峯盾

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