PERFECT DAYS
はじめに
有休が溜まっていたので、少し早めに休暇を取っています。
それでめずらしく、1人で映画を観に行ったのですが、いたく感動してしまい、その気持ちを整理したく記事を書きました。
俳優の役所広司氏が「第76回カンヌ国際映画祭」で最優秀男優賞を受賞した、ヴィム・ヴェンダース監督の映画『PERFECT DAYS』です。
「役所広司演じる、平山になりたい」
僕は映画鑑賞後、そんな感想を抱くことになります。
それはなぜか?
おそらく、平山のミニマリズムへの強い憧れだと解釈しました。
つまり、日々、規則正しく、同じことの繰り返しに身を置いているように見えるものの、同じようで同じでない動きや感情の機微に、豊かさかや美しさを感じたからです。
今回は、僕が影響を受けた具体的なポイントを3つに絞って、簡単にご紹介します。※ネタバレ等はございませんが、映画が気になる方は鑑賞後にご覧ください
朝の起床シーン
この一連の動作に、美しさを感じました。
言ってしまえば、起きて、布団をたたみ、顔を洗って、髭を剃り、口髭を整えるだけのことです。
しかし、それなのに、日々、規則正しく行われる動作が、人の心を打つこともあるのだろうなと解釈しました。
結果として、当人が一番気持ちいいことは間違いありません。
玄関を出るシーン
平山が毎朝、玄関を出る際、今日の空を見て微笑むシーン。
僕はこれを見るたびに、圧倒的な安心感を抱いていました。
「今日も微笑んでくれ」。そんな風に見ていた方も少なくないのでしょうか?
また、今日の空を見て微笑むことができる豊かさを、僕は持ち合わせているのだろうか?と思わされました。
駐車場の古い自販機でコーヒーを買う姿も様になっており、
「ああ、これがスタイルのある人なんだな」と改めて気づかされました。
仕事に対するスタンスの切り方
最後に、仕事に対するスタンスの切り方について。
「汚れたものをきれいにする」。仏教では、浄化と言うそうです。
また、掃除は心を磨くとも表現され、心に溜まった埃や汚れも払い、清めてくれるそうです。
トイレの清掃を、黙々と繰り返す姿を見ながら、自分の仕事は本当に尊い行いになっているだろうか?と問いを立てることがありました。
有限な時間の中で、人に喜ばれる行いをすることがモットーにあります。そこでコトに向かう瞬間は、常に真剣でありたいと、改めて気付かされるシーンになりました。
さいごに
最近、親しくしていただいている友人に映画を勧めたところ、すでに2日後の鑑賞チケットを購入しており、感想を話せる相手がいることに有り難みを感じました笑
館内には高齢の方ばかりで、同世代に万人受けする映画ではありませんが、村上春樹の短編小説を映画化した『ドライブ・マイ・カー』や、アダム・ドライバー主演の映画『パターソン』が好きな方にはおすすめです。それでは。
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