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(マンガ)ダムマンガを読んでみた


エネルギー業界に身を置くものとして、昨今のカーボンニュートラルや再生可能nエネルギーは避けては通れない話題です。
知人(?)から全巻借りたので、一気に読んでみました。

そもそものマンガの目的を万人へのダムの認知の向上とした場合に、いいなとお思うてんとうーんちょっとと思う点、両方あったので、備忘録がてら記しておきたいと思います。

よかった点

・マンガ4巻というボリューム感は良いかと思いました。この手の、ある分野の概要を漫画化したものは、明らかに文章をそのまま漫画にしました!というテイストのものが多い中、登場人物間の恋愛模様(?)なども交えて、苦しいところはありながらも、興味の惹かれやすさという点で工夫を感じました。

・ボリュームにも関係することですが、具体的なダムや建設に携わった人までカバーできているのもいいなと思います。多分、ダムの分類だけだとちょっと無味乾燥な内容になってしまうので、ダム本体の素晴らしさに加え、その背景にこんな素晴らしい設計者がいた、日本人がいたという紹介は、特に子供にとっては今後の人生を考える上での材料になると思いました。

・コラムが多く、ちょっとしたマニアにも配慮されてる点も良好事例です。監修に入っている宮島咲さんが結構な頻度で丸一ページを割いたダムコラムを載せてくれています。初学者向けにはちょっとハイレベルな感は否めませんが、それでも本書を通じて興味を持った人を、「ただ漫画を見て、へーで終わる」にとどめず、もっと興味を持ってもらったり、さらに他の媒体で調べてくれるようなタネを随所に巻いている点も工夫されているなと思いました。

・関東近郊の女子校に通っているであろう女子高生を主人公にした点も、売るためでしょうが移動手段が限られる層への配慮を感じたところです。多分、主人公が独身男性・車ありという設定にすると、ただ隙間時間に全国のダムを回るだけのストーリーになりかねず、なので・・そんなん見たくないw

改善があると良いなという点

・ダムマニアの女子高生を中心にストーリーが展開するのは良いにしても、「ダム部」なる部活を作り活動するという設定は、ちょっと現実との乖離がデカすぎで感情移入ができなかった点の1つ。ダムマニアな女子高生というところまでは良いですし、移動手段の確保として顧問の先生を利用するという苦肉の策なのかもしれませんが、「そんな部活あるわけないでしょ!」と拒否反応的なものが出てしまうと、以降のストーリーが入ってこなくなる可能性がありそうです。

・登場人物は魅力的に描かれていて、交換が持てます。一方で、ちょっと「エロ」要素が多めで「読者層はどこだ・・・」となりました。普通にパンツが見えたり、裸に近い格好が出てきます。ある程度の年齢を行った男性間であれば笑い話で済みそうですが、たとえば、男性が購入して女性に勧めるようなケースを考えると、ハードルが高いです。自意識過剰かもしれませんが、「うわ、あの人こういう(エロ要素もある)漫画見てるんだー」となりかねません。

・同じく、この漫画自体が男女関係なく小さな子供にもダムの魅力を感じてモラというものであるならば、ちょっとアダルト要素を減らすべきと思います。自分が全巻読破してから考えてみるに、ダムの細かさ、エロ要素含め、お勧めできるターゲットとしては

・これまでもちょっとダムに興味があったけど、あまり深掘りできなかった
・エロ要素、美少女系の図に抵抗がない

それなりの歳の男女

かなぁというところです。

まとめ

と、ちょっと酷評してしまった部分がありますが、こういった無味乾燥だけど大事なもの・ことについて漫画で興味を持ってもらおうという風潮は大歓迎です。大人だろうが子供だろうが、初学者が敷居を跨ぎやすくしてることはすごくありがたい。
本書ではダムがメインなので小さい水力は他の発電方法などについては触れられてませんが、エネルギーや発電をターゲットにした漫画見たいのも良いストーリーが描ければ、ぜひ作ってもらいたいものです。

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