見出し画像

Web3は、オワコンか?

仮想通貨、トークノミックス、NFT、メタバースに代表されるWeb3は、検索エンジン、EC、SNSに代表されるWeb2と比べてマス化への道のりは、まだまだ遠い

Web3業界を取り巻く状況は、一進一退ではあるものの、概ね1年半ほど前、Web3に対して高まっていた世間期待感は明らかに大きく下がっています。IT大国アメリカでは、クリプトウインターが到来しており、Web3関連企業は、資金調達及び売上確保苦戦しています。

無論、Web2にも2000年前半にドットコムバブルというバブルが到来したすぐ後、そのバブルが崩壊し多くの新興Webベンチャーがつぶれ、激しい弱肉強食の中から今のGAFA等が生まれた経緯があります。

果たして、Web3はWeb2と同じような大きなパラダイムシフトを引き起こすのでしょうか

Web3業界を取り巻く環境は厳しい


今年に入り、仮想通貨最優良銘柄の1つとされてたビットコインの下落が止まらず、世界最大の仮想通貨取引所のバイナンスでは、多額な引出しに耐え兼ね、一時ビットコインの引出しを停止させました。

メタに社名を変更した旧フェイスブック社は、自社のメタバースの失敗が主な要因で約80,000人という創業以来最大リストラ実施しました。

わずか1年前、高額で取引されていたNFTアートの売買市場はすっかり冷え込みメタバースに膨大な投資を進めてきた会社のほぼすべてがマネタイズに苦戦し、投資の回収に頭を悩ませています。Web3に対する世間の評価は日に日に懐疑的になってきています。

仮想通貨、トークノミックス、NFT、メタバースビジネスがなかなかメインストリームにならない中、ChatGPTに代表されるAI技術の方が、圧倒的に世間の注目を浴びています

このままWeb3は日の目を見ることなく、セカンドライフのように自然消滅し、代わりにAIが新たなトレンドを生み出すのでしょうか。

または、AR、VR、XRといったWeb3テクノロジーがAI融合する形で共に発展していくのでしょうか。

Web3より先にAIがくる

Web3マス化の障害


Web3が、Web2のようなマス化を遂げない要因の1つには、ユーザビリティの問題があります。Web2は、UI、UXの絶え間なき向上という姿勢及びカスタマージャーニーを重視し、常に高いユーザビリティを追求してきました。

一方、Web3では、脱中央集権という思想とDYOR(Do Your Own Research)という考えがあり、カスタマーサポートという概念が基本的にはありません。

わからなかったら、自分で調べろ的な風潮が強く、Web3業界は、Web2業界のようにリテラシーの低いユーザーに対して寛容ではありません。

例えば、NFTは、ECのように自身のクレカで簡単に買うことができません。仮想通貨取引所にて仮想通貨を購入後、Metamaskといった専用ウォレットを開設します。仮想通貨をウォレットに移行の上、openseaといったNFTマーケットプレイスとウォレットを連携させてはじめてNFTを買うことができます。

Web3リテラシーのない一般大衆にとってNFTを買うプロセスは、あまりにも煩わしい。

また、Web3が描いてきたバーチャル経済圏内でゲームをしながら、お金を稼ぐという夢のような未来PlayToEarnは一部発展途上国では普及しているもの、我が国はじめ多くの先進諸国では、賭博罪や景表法に抵触し、事実上違法行為です。

その上、仮想通貨取引の運営は、非中央集権化されているが故、一部マネロンに実際使用されているのも事実です。

私は、ユーザビリティの問題法整備の遅れという2点で、Web3がマス化するのは、まだ時期尚早だと思います。

Web3には、ビジネスチャンスがあるのか、ないのか?


ブロックチェーンテクノロジーによって誕生したNFTは、デジタルコンテンツでありながら、複製不可追跡可能、その上スマコンという電子契約のプログラムを埋め込むことができるという点では、世の中を大きく変える画期的な発明だと思います。

いずれ、登記簿、保険証書、借用書等公的な電子文章は、いずれは、全てNFT化されるのではないでしょうか。しかし、これがいつなのか⁇少なくとも、来年とか再来年ではないような気がします。

私がそもそもWeb3に興味をもったのは、メタバースがもたらす新たな公平な経済圏に対する期待感があったからです。

メタバースがつくりだす新たなバーチャル経済圏は、現実の世界で活躍できない人にとってアバターと化すことで新たな活躍な場を提供する可能性があります

V-Tuberがそうであるように、障害をもった方でもバーチャルキャラクターになることで健常者と同じように稼げるチャンスが生まれます。

或いは、引きこもりの方が現実の世界では社会進出できなくても、メタバースが実現すれば、新たに活躍できる場が与えられるかもしれません

メタバースがもつ限りない可能性は大きくより公平な社会をつくる為に大変意義のあるものだと私は思っています。

しかし、メタバースは、インスタのようなWeb2プラットフォームとは違い、スマホで移動中にお気楽に楽しめるようなユーザビリティに欠けております

現に、今どのメタバースも閑散としており、マス化とマネタイズ化からは程遠いです。メタバースがマス化する最大のターニングポイントは、フォートナイトやマイクラ等何千万という登録者数を誇るメガオンラインゲームが、オープンなメタバースに本格的に参入した時ではないでしょうか。

しかし、メガオンラインゲームやAAAタイトルが急いでWeb3に移住しなければならない理由は、今のところ特にありません。

Web3がマス化する日は、いつかは到来するとは思いますが、それがいつになるのでしょうか。正直、現時点でWeb3の先行きは、あまりにも不透明です。

既に莫大な資金調達に成功したWeb3スタートアップ以外は、マス化するまでマネタイズと資金繰りで苦しむことになると思います。

高い営業力と技術力があり大手企業からB2B仕事受注できるのであれば問題はないと思いますが、B2Cモデルで今から、Web3スタートアップをご検討の方は、しばらく静観してみては如何でしょうか。

私も、Web3時代の本格的到来に備えつつも、今後他の可能性も追求していきたいと思っています。新たなチャレンジが見つかった際は、改めてnoteでご報告させて頂きます。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。

もし、ご参考になる点があれば、ぜひ、スキを頂けると励みになります。

どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。

#仕事について話そう
#メタバースやってます

この記事が参加している募集

メタバースやってます

仕事について話そう

よろしければサポートをお願い致します。少しでも読者様のお役に立てるような活動費に使わせていただきます。