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現在のイランの日常

現在のイランはまだまだ緊張感があります。

日本でも報道されているようで
私も再びインタビューを受けました。

私は専門家でもジャーナリストでもないので
突っ込んだところは発言できません。

が、一般市民として
実際に今、どのように暮らしているのか、
見たり聞いたりしたことを
書きたいと思います。

現在の近所の様子と生活への影響について

まず、
現在の近所の様子と生活への影響について。

最近でも近くのバザール付近は
数百人規模の警察や治安部隊の姿、
警察の制服、迷彩服、私服警官、
手に銃を持っていたり、
威圧的な黒いバイクで走り回っていて、
ピリピリした雰囲気が続いています。

はじめの数百~数千人という規模に比べれば、
大規模なデモ自体は減ったようですが、
それでも連日続いていて
緊張した生活を送っています。

お友達の家では
窓を開けていたら
催涙スプレーの煙が入ってきたという話や、
車での移動中に発砲音が聞こえた、
などの話も聞きました。

子どもが幼く心配なので
夕方以降は外出しないようにしています。
日中でも、
情報を集めて
デモが行われそうな広場やバザールには
近付かないようにして
家の近所のスーパーや公園、
危なくないところの
お友達の家にしか行けていません。

インターネットの接続制限は9月21日から続き、
知人との連絡ツールやSNSなど
使えないことも多いです。

先日、大規模なデモが行なわれるとの情報が入り
そのあとから1週間ほどは
全く電波が入らない日もありました。
現在も携帯の電波は全く入らない状況です。

情報収集をできない不安も感じています。

最初の頃は
このインターネット制限の影響で
買い物の時にカードが使えなくなり
支払いができない、ということもありました。
よく行く近所のスーパーだったので
ツケにしてくれたので助かりました。
イランでは
現金で買い物をすることはほぼないので
とても困ります。

今回の事件の発端となったヒジャブに関して

現在イランでは、
外出中は女性はヒジャブをかぶり
髪の毛を隠さないといけません。
髪の毛だけではなく
肌や体の線を見せてはいけないので
外国人の私も
真夏でも長袖長ズボンのゆったりした服装で
外出しています。

ヒジャブについては
私がイランに来る前にお聞きしていた話では
「多少ズレていても注意されたことはない」
とのことでした。

が、
私が来た半年ほど前には
かなり厳しくチェックされるように
なっていました。

私自身、実際にレストランでの食事中にズレ落ちてしまったのを
お店の人に注意されることが何度もありました。
店員には、
「ヒジャブをかぶっていないと
閉店に追い込まれる」と
説明されたこともあります。

歩いているときに、
警備員?に注意された経験もあります。

お友達の中には
車の中でヒジャブがずれていたのを
後日指摘された人もいました。
2回指摘されるとドライバーが警察に行かないといけないらしいです。

ヒジャブは割とすぐにズレてしまうので
常にちゃんとかぶれているか、
外出中、車中でも緊張感を持って
気をつけていました。

最近の変化

そのような状況の中、
最近は、街中やショッピングモールで
あえてヒジャブを肩にかけて
髪を見せている若い女性が大勢います。
一種の抗議の形のように思います。

今まででは考えられませんでした。

今回のデモは
「女性、命、自由」というスローガンで、
女性の人権に焦点が当てられています。
友人やお店のインスタグラムには
このスローガンを載せている人も大勢います。

デモに行かない人でも
同じような気持ちの人が
大勢いるのだなというのを感じています。

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