カブアンドに対する批評がピンと来ない話
昨日、サービスを利用することで未公開株を付与するカブアンドという前澤さんのサービスが始まりました
日本で初めてサービスを利用したらそのおまけで株をもらえるわけですが、基本は代理店商売の事業です
電気や携帯、ウォーターサーバーなどを契約することで自社株を付与し、みんなで上場を目指そうという話かと思います
おおむね、株に精通してる人は様子見というのが大半の意見だとは思います
いくつか批評をみたのですが、
この仕組みへの疑問やポイントと変わらないじゃんや前澤さんが…といった何となく論点がずれてるなぁと感じる違和感を覚えました
それについて語ってみます
①そもそも、ターゲットはあなたではない
ZOZOTOWNを作るほどの頭のいい人ですから間違いなくSWOT分析や3C分析、ペルソナの設定など基本的な論理武装はすでに済んでいてこの事業を始めています
その前提でとると、この人が何を考えながら事業を始めたのかと考えてから論理を展開する方がいいと私は考えています
大前提として思うのは、いわゆるB層をターゲットにしてるよなぁというのは明確な気がします
ネットの拾った画像ですが、A~D層で人の区分は分けられるという内容です
株を始めてない人がどの層が多いかというと、BかD層が多いのは何となくイメージがつくかと思います
そのなかで、この人がいうからやってみようと行動するのはB層の方が影響が受けやすい…と筆者は考えます
人工の割合でどれほどいるかなどはわかりませんが、少なくともNISAなどが充実しつつあってても全員に普及してない時点で、株をやることはマイノリティに変わりはないとは感じています
なので、このブログをみるような読者や、私がたまたまみていた批評はそもそもカブアンドに疑問を持つ人々はターゲットではない…といえると思います
もちろん、なかにはA層にいるのに、加わる人もいます
カブアンドに乗ることで、イノベーターあるいはアーリーアダプターに確実になれるので話題性としては非常に抜群でしょう
②リスクがない代理店商売
代理店商売は固定費がないので、営業をしただけ儲かるビジネスです
初回は前澤さんの知名度を借りて集客し、その後はマジョリティーに向けた戦略を展開すると思います
私レベルの思い付くことだと、紹介キャンペーンはどこかの段階でやりそうですね…
前澤さんの知名度でかき集めた後は参加者が誰かを紹介することでさらに株が付与される等のやり方は踏襲しそうだなと思います
また、ポイントと株主の違いは、株主なら儲けた分、さらに儲かることに繋がるので、そこを火種にしそうだなと…
固定費は人件費だけで、あとはサービス利用者が営業をしてくれる…なんていい商売なのでしょうか
代理店商売は在庫がない分、商権を集めるだけいいに越したことはありません
そこまで行く最初のハードルが低いのは間違いがないでしょう
③前澤氏の性格
私は前澤さんのことを存じませんが、私の印象は、自分の欲望に忠実な人だと思います
そして、それがちょっと社会を使った実験含めて好きな人だよなという捉え方です
お金配りおじさん…なんて有名な話ですよね
自分はお金がある分、お金はない人に出資するあれです
今回のカブアンドも"日本で初"の試みなので、社会実験と捉えるといままでの行動を鑑みても違和感がない行動だと思います
この人は社会を使って、人間の心理をみる仮説検証が好きなだけという可能性も高いです
だからアートも好きだし、人の支援にも熱が入ります
そして、お金があるからその対象が広いのも納得できる論理ですよね
まとめ
筆者もカブアンドは様子見側の立ち位置ですが、仕組みや内容に批評したいとはあまり思いません
ただし、きちんと上場まで持っていくグリット力があるのかそして、その後の展開もどう考えているのかみてみたいなという気持ちです
現状は1株5円の価値らしいですが、上場して、1株1000円にでもなれたら5000円にまで跳ね上がります
間違いなくいえるのは、前澤さんの関係者は儲かる話ですが、利用者はそこまでだよね…と思います
また、上場をゴールにおいていて、ソノサキの展開ってあるのかなと疑問にも感じます
ただ、この話のややこしいのは、仕組みを批評するのではなく、その利用する人の気持ちを組むことが必要だと思います
さきほどあげた前提を書くなら、上場までこぎつけた時点でこの社会実験は大いなる成功を果たします
クラウドファンディングのような事業単位の成功ではなく、会社として成功…
そして、なにより株をやったことがない人が株によって利益が上がる…そんな経験をしたら株に取り組むでしょうね
あくまで、株を始めたことがない人がこのサービスをきっかけに成長してほしいという感じだと思います
最近だと元X JAPANのヨシキが頂点を取るために集めたバンドのギタリストが脱却する話がありましたよね
言い方が悪いですがヨシキは旬が過ぎてるし、そもそも様々な事業に手を出しすぎていて音楽は中途半端になりがちにした結果だなと思います
幸い、前澤さんにはそういう毛色は感じないので、このカブアンドは何かのかたちになるような気がしています
株主として利用者が責任のマインドをもって取り組めるのか…
そういうオーナシップの概念から論点が始まるような気がします
いずれにせよ、定点観測の形で見守り続けたいなと思っています