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母による家族の浄化

実家の母が頭部打撲で手術入院し、退院後のフォローを兄弟3人で分担していくことになった。
私は在宅勤務をやりつつ朝のゴミ出しや洗濯、掃除、草むしり、買い物などを行った。

母は米寿を迎えたが、介護認定にはならないレベルで、日常動作には支障がない。ただ、怪我をしたことで一人で外出することに不安があるようで、そこは時間をかけて自信をつけていくしかないと受け止めている。

妹も私も両親と1週間近く一緒に過ごすことは実に四十年振りである。
今後のことも含めて地域包括センターや有償の在宅サービスの生協、惣菜の宅配サービスの調査など合わせて色々調べて必要なパンフレットも取り寄せた。
反面、戦前生まれの両親においては、プライドが高く、他人の世話になりたくない、他人に家に入ってきて欲しくないという気持ちがある。
両親が行えることを私たちや在宅サービスの人でやってしまうことが却って両親の生活の張り、精神面でマイナスに働いていく側面があることに気がつかされた。

また、母に対して少しでも筋力を回復するような体操教室等への参加を提案したが、母としては退院して1か月も経過していない中、一般の人の輪に入っていくことの不安があるようだった。
ケアする側のペースではなく、あくまでも母自身の復帰していこうとするペースを大切にしてあげることの大切さに気がついた。

草むしりなども高い場所は避けて、日射病に注意してできる範囲でやっていくことで、指先からのアーシングもでき、脳も活性化していく。
また、食事においても在宅サービスに任せるのではなく、自分で食材を選び、自分で料理の段取りを組んで調理をすることで頭も手先も使えてやはり暮らしの手応え感が生まれるのではと感じた。旬の食材に触れ、匂いを嗅ぎ、味を楽しみという五感を通した楽しみ、喜びは人が生きていく上ではかけがえのないものである。

私は5室蟹座に金星、火星があり、家の中での掃除、洗濯、料理には抵抗がない。幸い在宅勤務の推奨は継続されているので在宅ワークをやりつつ母の不安なごみ出し、買い物、洗濯干し等を手伝った。

きしくもトランジットでは魚座24度で海王星と木星が合となり、その度数と
私のネイタル10室蠍座木星が120度、5室蟹座火星と120度。3室牡牛座太陽が60度であった。
実家の両親と妹と2年ほど疎遠になっていた背景には、父の自尊心を守ることからくる父の怒りの感情が私や家内に長年、遠慮なくふりかかってきていたことがあった。
魚座の木星が母の怪我を通して家族の歪んだ関係性の純化をはかってくれた気がする。
母は横断歩道が青の状態で、ガラス貼りの美容院からよく見える場所で倒れたので、車にも轢かれず、すぐに助けに来てもらえた。幸い、骨には異常がなく、安冨歩氏に似た雰囲気のとても温かい先生に執刀してもらって1週間で退院できたのは大きな祖先からの導きであったと感じている。

妹も私と同様にこんなにも両親と一緒に過ごすことは結婚後はなかったはずであり、親子で一緒に時を過ごすことで、両親の老いというものをしみじみ感じさせられた。

一方、月双子座の父は、無意識に昔の苦労話を何度も私に語り続けてくる。
父自身に強いコンプレックスがあるためと受けとめているが、とにかく自分は偉いのだ、正しいのだということを声を高らかに繰り返してくる。

私も父には自分たちの考えが正しいと言っているのではなく、自分たちの話をもう少し誠実に聞いて欲しいと繰り返し言っているが、会話が成立しない。
今回は特に魚座木星、海王星が合で父の無意識からの怒りが溢れてきて、些細なことに対して腹が立ち、私や妹にも怒りを撒き散らしてきた。

父と合う際には父の左側に座り、できるだけ長時間話すことは控えていたが
今回は母の件で、今までになく滞在期間が長くなり、ついには暴言が飛んで、私もネイタルの5室蟹座火星が火を噴いて、強い言葉で対抗してしまった。

過去も今回のようなことを繰り返してきたが父も米寿を前に私への甘えなのかもしれないが、父とはお互い穏やかに時間を過ごしたいと願いつつも接触する時間が長くなると軋轢を生んでしまうので適度な距離感を維持していくことがお互いにとっても良いということを改めて認識した。



花は葉に米寿の母の退院日

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