【信号無視話法】 VS山本太郎議員 2018年7月17日 参議院 内閣委員会(暴力団関係者への選挙妨害依頼)
2018年7月17日に開かれた参議院 内閣委員会。平成30年7月豪雨で甚大な被害が出る中、国会ではカジノ法案の審議が行われた。
その中で、山本太郎議員は安倍総理に対して、2000年6月に発生した総理の下関自宅への放火未遂事件について、国会の場でおそらく初めて質問した。この件は、下関市長選挙での暴力団関係者への選挙妨害依頼が深く関わっている。
本記事では、質問と答弁を信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(青はOK、黄は注意、赤はダメ)で視覚化する。
全体まとめ
上記グラフは、山本議員の質問、安倍総理の答弁を分析した結果である。
総理答弁の回答はわずか13%にとどまり、黄信号が70%を占める。
一方、山本議員も暴力団への選挙妨害依頼の経緯を詳しく説明したため黄信号(70%)が多く、肝心の質問に入るまでにやや時間がかかっている。
また、不要な言葉、意味不明な言葉は両者で大きな違い出た。安倍総理は17%もあるため時折なにを言っているのか分からなくなるのに対し、山本議員はわずか3%であった。
以下、質問と答弁の詳細を信号機式判定しながら紹介したい。
1問目
これに対する安倍総理答弁。
総理としては非常に珍しく、簡潔に答弁されている。
この答弁が正しいのかについては、2問目の質問内容を見て、各自でご判断いただきたい。
2問目
この質問を端的に要約すると、以下のようになる。
総理の暴力団関係者への選挙妨害発注は判決書に書かれた事実。
カジノをやめるか、総理が辞めるか、どちらか決めるべきでは?
これに対する安倍総理の答弁。
冒頭から終盤まで真っ黄色(=質問の背景や経緯を無駄に丁寧に説明)。
具体的には、すでに山本議員が質問の中で説明した事件や裁判の経緯を改めて説明しているだけである。
そして、末尾2行に回答と思われる青が垣間見えるという構成。
この答弁を受けて、山本議員はこのように返している。
はい、判決が下り、処罰が下された、我らは被害者であると、確かにそういう判決です。あの、その方向性で裁判につながっていった話だと思うんですけれども、私が話しているのは、その前の話なんです。自分達が応援している陣営、これを有利になるために、相手陣営に対して選挙妨害をするように発注をしたと、その発注したことに対する見返りが少ないじゃないか、約束が違うじゃないかということで、おそらくこの方、犯行に及ばれている、犯行に及んだ、というような流れになっているんですね。
だから、私達は被害者である、という以前の問題で、暴力団員とつながりのあるような人間に対して民主主義の根底を引っくり返すような選挙妨害、これを発注するということに対して、大問題であると、当然じゃないですか、これ、当たり前ですよ。
そのような仕事、いわば汚れ仕事を堂々と発注できるような人間が、この国の総理であり、そして、このバクチを解禁するということにおいて、それをしっかりと、暴力団員と関わらないようにするねっていうことの監視役、その総元締めであるカジノ監視委員会を任命する立場にあるなんて、笑い話でしかないですよ。現実なんですから、悲劇でしかないですね。
✳︎答弁の映像と分析結果はYoutoube動画「赤黄青で国会ウォッチ」で公開中
日本語版 https://youtu.be/xdY3N8Xv5Eo
英語版 https://youtu.be/hiVGWIpw8bo
参考情報
参議院議員 山本太郎オフィシャルサイト 2018.07.17 内閣委員会「総理とヤクザと避難所と」(最終アクセス 2018年9月1日)
https://www.taro-yamamoto.jp/national-diet/8680
更新履歴
2018/7/17 21:00
新規作成(2問目の答弁のみ)
2018/9/1 14:40
1問目および質問文の判定を追加