ヤバい集中力

※読書感想文と自分用の記録として記載しております!

人は誰もが自分の集中力が上がれば良いなと思う事があると思うけど、意外と苦戦している人が多いなーと思う。人は自分の中に獣(辺縁系。集中力を阻害する部分)と調教師(前頭前皮質。何とか集中しようとする理性)が常に戦っており、大抵は獣が勝って、注意散漫な状態が続いている。それも当然で集中力が必要になったのは近代化してきてからであり、狩猟領民時代には必要とされていなく、600万万年の人類史から見た時に人の構造が急激に変化するはずなどしない。ただ、その中で獣を抑え、調教師が勝つための方法はどのようなものがあるのかを説明してくれているのがこの本になる。

集中力という単一な能力はない。         あるのは複雑なフローと短い持続時間

作業前段階でモチベーションコントールと自己効力感(自分が難しい事にも取り組めるという心理状態)が必要になり、注意力の持続力が必要で、絶え間ないセルフコントロールが求められる。それでももって20分しか続かない。作業中に考えている事に付随した他の事が頭の中によぎり、常にこれと格闘し続けている(企画書作成→パワポ面倒→面倒と言ったら市役所手続き→日本の将来は大丈夫なのか的な)これを総じて人は集中力と呼ぶ。

3つの獣の特性

①難しいものを嫌う                         ②あらゆる刺激に反応する                      ③パワーが強い                           人は知らない間に1100万回/1秒の刺激にさらされている。獣は複数の刺激を並列で処理をして、魅力的な刺激が現れたら思考を乗っ取る力を発揮する。ゲームだと集中できる人がいると思うが、それは「報酬の出し方」が巧妙であり、「ニアミス」「スピード感」が獣への営業が大きく、あと少しで、あと少しで手に入るという事が短時間で繰り返され、それが積み重なって数十時間になり、人は我に返る。

3つの調教師の特性

①論理性を武器にする                        ②エネルギー消費量が多い                      ③パワーが弱い                           情報処理方法が一つの情報を順々に考えていく直列処理であり、一つの情報に対して順番にしか対応出来ないため、パワーが弱い事が前提。それを踏まえたうえで、どのように集中力を高めていくことが出来るのかを書いていきたい。

小さな不快で我慢する力を養う

8割程度で成功する我慢を繰り返すことで成功体験が生まれ、コントロール感が養われ、集中力が向上。

「5のルール」で小さな不快を重ねる

ふとスマホが気になったら、あと5分だけ目の前の作業を続ける     読書に集中できなくなったら、あと5ページだけ読む          気が進まない時にはカウントダウンして、5,4,3,でスタートする    など繰り返すことで力が耐久性が身につく。習慣化するには週4以上、6~8週間続けることが必要。

物語を語り、アイデンティティをつくる

①集中力アップに役に立つ「物語」をつくる              ②「物語」にそった行動を続けて獣を説得する             自分がなりたい自分の物語を創造し、認知的不協和を回避するため、その思い込んだアイデンティティに沿って人は行動する。「読書に集中できる自分」を思い込んだらば、そこから外れる事を人は嫌がる仕組みを利用する。この際には思い込みが必要になるため、あまりにも突飛なアイデンティティを創造しても効果はない。

セルフトーク

意欲的セルフトーク(俺は大丈夫や、頑張れる!)ではなく、指示的セルフトークが有効であり、「ここの問題点は?」「解法の手順は?」など繰り返して、自己をモチベート

意志力は存在するのか

①人間の脳には限られたエネルギーしか存在しない           ②意志力が尽きるとやる気が失われる                 脳にはブドウ糖が必要で、集中すると意志力とエネルギーも消費しているのではないか疑問に思われる人もいると思うが、ブドウ糖の消費などほとんどせず、「頑張って働いたら、集中してストレスが溜まったので、甘いものを食べて気分を改善した」程度の事が実態だったと確認されている

感情の暴走

感情が暴走して、何か食べたい・遊びたいと思っても、その感情は10分程度で消失してしまう。逆に一度集中力が途切れると20分以上戻すのに時間が掛かる


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