指導者がいない陸上競技選手のためのトレーニングメニューの立て方①
みなさん、トレーニングは順調でしょうか?
前回の自己紹介の最後で触れた予告の通り、
今回はトレーニングメニューの立て方についてお話します。
トレーニングメニューの話ですが、
最初に断っておくと、
「強くなるためにはこれをやれ」というような内容ではありません。
あくまでも主題は「立て方」です。
それを前提に、続きをお読みください。
さて、トレーニングメニューの立て方ですが、
一言で言うと
「コース料理」
です。
ん?と思われるかもしれませんね。
いや思うでしょう。
今から解説します。
コース料理、馴染みがある人ない人がいるとは思いますが、
要は1品ずつ順番に
前菜
スープ
メイン
デザート
と出てくる料理の形式です。
メインが主役であり、前菜やスープはメインを引き立て、
デザートはコースを締めてくれます。
ここで、コース料理にトレーニングを当てはめてみます。
ウォームアップ(前菜)
ドリル、メインに繋がる練習など(スープ)
その日一番達成したい練習(メイン)
補強、クールダウン(デザート)
という感じでしょうか?
なぜわざわざコース料理に例えたかというと、
上記のように、トレーニングには「流れ」が大切です。
前菜からデザートに至るまで、全てに意味がなくてはいけません。
言い換えれば、目的意識が明確でないと、
トレーニングの効果はないと言っても過言ではありません。
その日一番の課題に向けて最適なウォーミングアップ、ドリルを行う。
メイン練習が終わったら、それを補うトレーニング、
もしくは明日につながるトレーニング、
クールダウンを行う。
これがコース料理式のトレーニングの立て方です。
流れのある、目的意識のあるトレーニングです。
だから、トレーニングは「バイキング」ではいけないんです。
好きなものばっかり選んでいたら
トレーニングとしては成立しませんよね?
ここまでは何となくでも意識して
トレーニングメニューを立てていた方もいるかと思います。
しかし。
コース料理式はここでは終わりません。
今まで説明したのは1日のトレーニングメニューの流れです。
実はこの考え方は1日単位だけではなく、
1週間単位
1ヶ月単位
1クール単位(例えば冬季練習の間とか、目指す試合までの間)
年間単位
と、期間を長くして設定することに大きな意味があります。
その日暮らしではなく、長い目で見て流れを作る、ということです。
1週間単位
1週間単位でコース料理を考えるときは、
例えば火、水、木、土、日にトレーニングをしていると仮定すると
火:前菜とスープ(***)
水:メイン(*****)
木:メインっぽいデザート(****)
土:メイン(*****)
日:デザート(***)
みたいに1週間に流れを作ります(*は練習の強度)。
わかりにくいと思うので一例をざっくり書いてみます。
実際自分が現役時代に行っていたメニュー(略)です。
ちなみにシーズン中です。
火:動的ストレッチ、ドリル、SD、トラックでの助走走、補強
水:動的ストレッチ、ドリル、跳躍練習、バウンディング、補強
木:動的ストレッチ、ドリル、ウェイト(A)、120m流し3〜5本、補強
土:動的ストレッチ、ドリル、跳躍練習、バウンディング、補強
日:動的ストレッチ、ドリル、ウェイト(B)、120m流し3〜5本、補強
この週は跳躍練習に一番の課題を置いていて、
水、土曜日の跳躍練習のためにその他の練習があるという感じでした。
さらに1日単位で目標があって、
例えば火曜日は、助走の練習が一番の目標でそのためにSDを行っていました。
SDのような刺激がある方が助走が上手く走れたので。
ウェイトは瞬発系の、なるべく速い動きができるものを取り入れ、
跳躍につなげようとしていました。
以上のように、1日の流れがあると同時に、1週間の流れもあります。
一気に全部書こうと思ったのですが
長くなったので一旦ここで止めます。
次回近いうちに、より長い1ヶ月単位、1クール単位の話をしようと思います。
ご質問、ご意見がありましたらコメント欄でぜひ。
それでは。
追記
後編完成しました!
より長いスパンでのコース料理の話のほか、
コース料理のメリットや
なぜ具体的なメニューを書かなかったのかを
書いています。
ぜひ続きもご覧ください!
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