「振り付け」のすすめ ケガをした時もそうではないときにも!

こんにちは。良いトレーニングできていますか?
このブログでは、
主に陸上競技の指導者がいなくて困っている中高生向け、
指導に悩んでいる指導者向けに書いていますが、
ぜひ色々な方に見ていただければと思います。
最後までよろしくお願いします。

僕は、Twitterにも書いたんですが、
先日子どもを追いかけて軽い肉離れをするという
何ともやるせないケガをしてしまいました。
日常のどんなところに危険が潜んでいるかわかりませんね。
みなさん、気をつけてください。

さて、図らずもケガをしてしまったとき、
なすすべなく落ち込んでもいられないのがアスリートです。
再び走れるようになったときには120%で戻れるように、
どんなことを行うべきでしょうか?

1 回復期にあてる

これは前回までの記事に書いたとおりです。

こちらメニューの立て方②に書いたとおりです。
この場合はトレーニングメニューを見直してみてください。
かなり追い込んでいませんでしたか?
そういう強度の高いトレーニングの最中にケガをしたのなら、
身体が休めと言っているサインです。
まずはしっかりケガを治しましょう。
そこまで追い込んでいなくてケガをした、
あるいは、例えば階段を踏み外して捻挫した、など、
不慮のケガをしてしまった場合も、
起こってしまったことは仕方がないので
とにかく気持ちを落ち着かせることが大事です。

2 できることをやろう

ケガに影響がない範囲でトレーニングができるのなら
できる限りでやるべきです。
しかし、注意があります。

「右のハムストリングスをケガしたので左脚だけスクワットをやろう」

のように、身体のバランスが崩れるようなトレーニングは避けてください。
右脚が痛くて上半身のトレーニングをやったとしても、
バランスが崩れるようならば避けましょう。
筋力がバランス良くついていないと、新しいケガにつながります。
また、長距離選手でケガが治りかけてきたときに
ウォーキングをすることがあるかと思いますが、
これも、自分では気づかないうちに
変な歩き方になっている場合があります。
誰かに動画を撮ってもらって、重心が偏っていないか、
足をかばっていないか、など、必ず確かめてください。

その上で、負荷がかからない範囲でトレーニングをすることは
非常に有効です。

ここで本題

負荷がかからないトレーニング、と散々言っていますが、
中には設備が整っていなくて、
うまくトレーニングができないよ、という人もいるでしょう。

そこでタイトルに書いた「振り付け」をここではオススメします。
これはケガをしている人も、そうでは無い人でも
かなり有効です!!!

振り付け、と聞いて思い浮かべるものは何でしょうか?
そう、ダンスですよね。
みなさん、ダンスってどうやって練習しているかご存じですか?
思い浮かべてみてください。
曲をかける前、先生がゆっくり手拍子をして、
もしくは前で先生がお手本を示しながら生徒が踊っていますよね?
手の位置、足の位置、どのタイミングでどう身体を使うのか、
そんなことを鏡を前にしてみんなで確認しながら
最終的には曲に合わせてやってみる。
そしてまたうまくいかなかったところを重点的に練習する。
そんな流れでダンスの練習は過ぎていきます。

ここでイメージが湧く人もいるのではないでしょうか?
そう、陸上競技も、良いフォームを追求するということは
言い換えれば良い振り付けをするということなんです。

ダンスは基本的に美の追求であって推進力ではありませんが
この考え方は陸上競技にも十分応用が効くことです。
なぜなら、何となく走っている人があまりにも多いから。
ドリルをやっている、というそのドリルでさえ、
ダンスの振り付けのスピードと比較したら速い動きです。

なので、自分が身体をどう使って、どんなフォームで走りたいのかを
ゆっくり、鏡の前などで振り付けをしながら追求することは
パフォーマンス向上にはとても有効なんです。

よくやっている人いますよね?
投擲選手ならば
腕の振り方とかターンを周るときの脚の運び方とかを
ゆっくりやっていたり、
走高跳でバーを越えるイメージを作っていたり。
あのようなことを、トレーニングとして
真剣にやるのが振り付けです。
まさにダンスです。

なので、ケガをしていたとしても、
動かせる範囲で、できる振り付けを行うことはきっとできるはずです。
脚が使えなかったら短距離選手なら腕の振り方、
幅跳び選手なら空中動作の腕の部分だけ、とか。
全身動かせるのなら、どうやって脚を上げて、どうやって下げて、
そのとき腕はどう連動しているか・・・というように、
ゆっっっっっっっっくりやるのは良いイメージトレーニングになります。
そして、ケガが治ったら自分の中で答え合わせをしてみましょう。
そこでまた違ったら、ゆっくり動かして軌道修正をする、
そしてまた走る、飛ぶ、投げる・・・の繰り返しです。

先ほども言いましたが、別にケガをしていなくても
振り付けはやるべきです。

見た目にも効率の良い洗練された振り付けができるようになると、
必ず走り、跳躍、投擲に生かされます。
残念ながら現在自分がケガをしているので映像が取れないんですが
(見本が見せられなくてごめんなさい)
本当にゆっくり、目指す動きを真似ながら、イメージしながら
細部にこだわって振り付けをするのがお薦めです。

ちなみに僕は現役時代、
キューバのイヴァン・ペドロソ選手の動画を何千回も見ては
イメージを作って振り付けを繰り返し行ってきました。

僕が見ていた動画ではありませんが、
こういうお手本を繰り返し見て、
踏切1歩前から踏切にかけての脚の送り方や身体の乗せ方を研究しては
振り付けに落とし込んでゆっくり自分の身体で再現していました。

今回は自分がうっかりケガをしたというところから
書こうと思ったもので、文字通り「怪我の功名」です笑

動作をゆっくり行うというのは
陸上競技のトレーニングでは結構見過ごされていることです。
ぜひ取り入れてみてください。
指導者がいなくて困っている人は、鏡を使う、動画を撮るなどして
確かめてみてください。
自分の部屋でもできるトレーニングです。
TwitterでDMいただければ相談もしますので
是非わからないことがあったらここのコメント欄かTwitterまで!

ありがとうございました。

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