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Another works:成長率1089%のSaaS系スタートアップCOOの1年目を終えて

皆さんこんにちは。
株式会社Another works COOの新井淳平と申します。
2018年12月に経営メンバーと創業前に出会い、それから1年ほどプロボノで創業メンバーとしてサービスグロースを行い、2020年1月初めに本格的にジョインし、COOとして丸1年が経過しました。

特に本格ジョインしてからのこの1年は会社の成長とともにあっという間に過ぎて行ったなあと思い、このnoteを書いています。
昨年は、新型コロナウイルスが猛威を奮い、様々な規制が強いられる中で、本当に厳しい年だったと思います。そのような中でも弊社Another worksは逆境に負けず、私がジョインしてから1年間で約11倍(1089%)の成長を遂げることができました!!
これも皆様のご支援があり、今の我々があるのだと感じております。本当にありがとうございます。

今回、私がこのようなコロナ禍で、スタートアップ企業のCOOとして、どのようなことを1年間意識し、実践してきたかをnoteにまとめました。これからスタートアップ企業でCOOを目指す方の一助となれば幸いです。

1.この1年の取り組みと成果

それでは、この1年間の取り組みと成果について話していきたいと思います。
まずは成果について、冒頭でもあげましたが、私がジョインした2020年1月〜2020年12月の1年間でAnother worksは、有料での導入企業数が250社を突破し、約11倍(1089%)の成長を遂げました。

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COOとして私が取り組み実施してきた細かな施策は、書ききれないほどありますが、簡単に重要な部分だけピックアップしてまとめると、以下のようになります。

<Sales>
成果: 約11倍(1089%)の成長へ
取り組み:
 ・営業戦略及び戦術立案
 ・CRMツール活用やヨミ管理
 ・自社サービスのソリューション再定義
 ・ゼロベースからの営業組織構築
  Lインターン生採用強化
  L複業人材のセールス組織構築
 ・施策ベース毎の目標数値明確化
 ・売上の安定化
<Customer Success>
成果:導入2ヶ月以内に採用実績60%以上のサービスへ
取り組み: 
 ・世界で一番信頼しているメンバーをリファラル採用
 ・カスタマーサクセスの組織再編成
 ・タッチポイントの明確化&強化
 ・成功事例の推進

まずは、この1年を通して特に意識したことは、とにかく「売り上げのトップラインを伸ばす」ことです。「自分がこの会社の売り上げを創り、軌道に載せるまでの道のりを全て担う」という意識でやり遂げました。
特にスタートアップのアーリーフェーズにおいて、資金源が乏しい中での戦い方では、いかに限られたリソースを効率的に機能させるかで出せるアウトプット(売り上げ)は変わってきます。このリソースにレバレッジを効かせ、アウトプット(売り上げ)の最大化を図ることがスタートアップにおける成長戦略の要となります。
では、どのように戦略を考え、ステップを踏み、このコロナ環境の中で、レバレッジを効かせてアウトプットを最大化させていったのかをお話していきます。

2.自社サービスの再定義

まずは、COOとしてジョイン後、自社サービスの強みを独自で分析し、弊社にしかできないソリューションを再定義しました。これが実はすごく重要です。自分のサービスを理解しているようで、実はまだ不十分なまま走り出してしまう人が割と多いのではないかと思います。
そうではなく、しっかりとまずは自社のサービスを知り、再定義することで、勝ち筋が明確になると思います。
私が自社サービスを再定義した結果、見えてきたものが「企業のあらゆる課題は全て『人』で解決できる」ということです。
これは、「企業」というものが全て人で成り立つ組織であることに紐付いています。

例えば、
 ①売り上げが上がらない
  →優秀な「セールス」に手伝って貰えば良い
 ②サービスを形にできない
  →優秀な「エンジニア」に手伝って貰えば良い
 ③サービスの利用者数が少ない
  →優秀な「マーケター」に手伝って貰えば良い
 ④サービスを美しくしたい
  →優秀な「デザイナー」に手伝って貰えば良い
 ⑤知名度や認知度がない
  →優秀な「広報」に手伝って貰えれば良い
 ⑥採用ができていない
  →優秀な「人事」に手伝って貰えば良い
 ⑦社内の制度が整っていない
  →優秀な「管理部門」に手伝って貰えば良い
 ⑧自社に関する記事やノウハウを発信できない
  →優秀な「ライター」に手伝って貰えれば良い
 ⑨自社の新規事業の案出しや立ち上げができない
  →優秀な「エグゼクティブ・コンサルタント」に手伝って貰えれば良い

このようにあらゆる課題に対し、解決できる「人」がいれば会社は必ず成長させることができるのです。しかし、逐一必要な人材を採用するとなると採用コストが膨大となり、資金力の少ないスタートアップや中小企業には厳しい現状があります。

ここで改めて、自社サービスを振り返ります。

Another worksは、複業したい人と企業をつなぐSaaS型の複業マッチングプラットフォームとなります。企業は毎月定額料金で、登録している全タレントから求める人材を探し、無制限にアプローチできます。成約手数料無料で何人でも採用できるサービスです。

つまり、自社サービスAnother worksを活用することで会社の全ての課題を低コストで効率的に解決できるのです。改めて、こうした自社サービスにおけるソリューションを再定義することが必要です。

3.コロナの影響を逆手に取った戦略

2020年4月に緊急事態宣言が発令され、国内が慌ただしくなる中で自社サービスにおけるソリューションをどう活かすか、そしてコロナ禍において、実際に世の中の企業はどのような課題を一番多く抱えているのかを検証するためには、最前線に立ってリアルな声を確認する必要があると考えました。

そこで、私はビジネス版マッチングアプリyentaや経営者マッチングアプリCOLABOを使って、あらゆる企業の経営者の方と出会い、企業課題についてヒアリングを実施しました。そこで、自社サービスのニーズがどのような課題で最も効力を発揮するのかを見極める必要がありました。緊急事態宣言発令後、約1ヶ月で約100人の経営者を対象に現状の声を確認しました。
その結果、上記①の企業で商談獲得や売り上げ向上に困っている企業がほとんどであることがわかりました。

特に、従来の開拓手法であるテレアポ開拓ができなくなったこの状況下で多くの企業が商談獲得に困っている一方、正社員の営業マン採用やマーケティング広告に費用を投資することができない状況が課題でした。

それに対し、弊社サービスのデータベース上では、複業したい即戦力の営業経験者は増える傾向にあり、この需要と供給をマッチさせることがコロナ禍における商談獲得に課題を抱える企業への解決策だと私は目をつけたのです。

そこで見出した戦略が、新規開拓におけるもっとも有効な手段である複業営業(即戦力複業人材の「リファラル」による商談獲得)です。
コロナの影響でどの企業も自社サービスの売上が上がらない中、新規サービスを導入するというジャッジは、経営者目線で考えるとなかなかGOできないのが心理的状況です。
そのような状況であっても、「知り合いの紹介なら」や「いいサービスなら」というように、リファラルで商談獲得へつながる可能性がもっとも高く、かつ成約する確率も高いため非常に有効となります。
これは、私自身が他社サービスを検討する立場になって実感したことで、成約した企業のリードソースを分析してみてもこの仮説が合致していました。

4.複業人材を活用した接点数の最大化

早速社内メンバーにこの仮説を展開し、各自の人脈を使い新規開拓を行っていきましたが、リファラルによる新規開拓を加速させるためには、次のような懸念点がありました。
「リファラル数を増やすには社内リソースだけでは限度がある」ということです。一般的にリファラル数は、以下の式で考えられます。

リファラル数 = セールス一人当たりの平均人脈数 × セールス人数

つまり、ここでいう変数となる「セールス一人当たりの平均人脈数」と「社内セールス人数」をいかに増やすかで、リファラル数を増やすことにつながります。
しかし「セールス一人当たりの平均人脈数」は、関係値が築けている人脈をいきなり増やすことはできませんので、即効性に欠けます。
となると、「セールス人数」を最大化することがリファラル数を最大化することになります。先ほども述べましたが、この社内リソースである「セールス人数」は社内だけでは限りがあるのです。
そこで、自社サービスであるAnother worksで複業営業の募集案件を掲載し、即戦力複業人材へ定期的にスカウトを打つことで、このセールス人数を最大化させていきました。
こうして社内リソースを超えた組織を構築することができ、通常ルートでは開拓できないようなあらゆる企業との接点数を増やし、複業営業による商談獲得数を急増させることができ、成約数を増やしていくことができました。
そして、この社内リソースの限度を超えて、リファラルを増やすサービスとして最も適する手段がAnother worksとなります。
もし興味があり詳しく聞きたい思われた方は、コチラより私に直接お問い合わせください。直々に知見やノウハウを個別にて共有させていただきます。

ちなみに、導入企業様が考慮するポイントは以下となります。

導入企業の成約単価/1件 - Another worksの月額費用 - タレントの報酬額 ≧ 0

<例>
貴社の成約単価を100,000円だと仮定し、タレントの報酬を50,000円とし、Another worksの月額料金29,000円のプランを選定し、月に一人成約した場合。

   100,000円 - 29,000円 - 50,000円 = 21,000円(利益)

このように弊社利用月額分を差し引いた残りの額で、タレント側へ報酬を支払い、残額がそのまま利益につながります。

導入一ヶ月以内で上記が成り立てば(費用対効果が見込めそうであれば)、例え導入企業に資金がなくても、Another worksをリスクなく導入することが可能です。この例は最小単位である業務委託契約数1人で計算した例となるため、この人数をどんどん増やしていくことで、中長期的はもちろん、短期的にもレバレッジを最大限に効かすことができます。

このように弊社は、自社サービスを最大限に活用し、複業の営業メンバーを増加させ、アポ獲得を安定化させて、売り上げを上げていったのです。

5.SalesとCustomer Success間の連携を強化し、PDCAを回す

さらに上記を加速させるために、Customer Successチームを真に立ち上げ、構築することで効果を何倍速にも上げていきました。
まずは、Customer Success立ち上げに向けて、私が人生でもっとも信頼しているパートナーである自分の妻にAnother worksにCustomer Success立ち上げメンバーとしてジョインしてもらいSalesとCustomer Success間の連携を強化していきました。
成果報酬無料で月額定額制のビジネスモデルであるITプラットフォーマーのため、本来は採用実績を追う必要がない部分を敢えて、サービス導入後の現状や実績を見える化することで、信憑性をあげて、安心して導入いただけるような仕組みづくりを行いました。

具体的には、以下施策を実施することで受注率をあげていきました。

・Customer SuccessのOKR設計のKRにタッチポイントをおく
 →これにより採用実績を確認する機会を定期的に創出

・ヒアリングした採用成功事例をインタビュー化&記事化する仕組みを構築
 →複業営業の実績を示す記事を含む様々な職種で採用成功事例を可視化

このように、Salesのトークを裏付ける根拠となるデータや実績について、Customer Successからの情報をリアルタイムにキャッチアップし、共有する仕組みを作ることで、SalesとCustomer Success間の連携を強化し、この1年間で売り上げのトップラインを上げて、1089%の成長を遂げることができました。

6.COOの2年目に向けて

冒頭でも挙げましたが、
COOの1年目の目標は、とにかく「売り上げのトップラインを伸ばす」でした。この目標は、当初の計画通り達成できたと思っています。

COOの2年目の目標は、「メンバーのパフォーマンスを底上げし、最適な組織を創る」に注力したいと考えています。それぞれのメンバーが「最大限のパフォーマンスを発揮するためにはどうしたらいいのか」をとことん追求し、チャレンジングでありながら安定的な組織を作り上げていくことが目標です。

最後に

このnoteを最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
私が経験したノウハウや知見が、これから成長されるスタートアップ企業様の一助としてお役に立てば大変嬉しく思います。もし、私個人にグロースにおけるアドバイスや壁打ちなどのご依頼を希望いただける場合には、遠慮なくDM(Facebook or Twitter)をお待ちしております。

引き続き、Another worksの新井をよろしくお願いいたします。


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