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#5 介護認定調査を始めて申し込むタイミング

両親ともに要介護認定を受けておりますが、今回は主に父のケースについての記録です。

初めての認定調査を受けるまで

2019年初夏、初めて父の介護認定調査を依頼しました。当時、私が病気休職に入って1ヶ月程度が過ぎた頃、夕飯時に父がリビングの何も無いところで足がもつれて転倒しました。幸い大事には至りませんでしたが、この転倒を目の当たりにしたことで何か異変があると感じ取り、母に包括支援センターへ相談して介護認定をお願いするように頼みました。

こちらの記事で触れた叔母が、アルツハイマー型認知症により、独居に支障が出始めた頃、親戚から包括支援センターに相談する事を勧めて貰いました。そこでケアマネージャーに繋げて頂き、様々な介護サービスを受けつつ、グループホーム入居までお世話になった経験から、まずは包括支援センターへ相談する、というフローは把握していました。

認定調査を受けるには、合わせて、主治医の意見書が必要ですが、父は健康で通院先が無く、まずは母の通院先の内科医院を受診。血液検査の結果、内臓に異常所見が見られことを受けて、母は病院への紹介を希望し、紹介先に通院して定期的に検査を受けましたが、悪性的なもの見つからず、また進行もなく通院は中止しました。

病院への通院と並行して、内科医院に私も赴き、認知に問題があると感じる点で内科医と見解が一致し、今度は脳神経内科を紹介受診し、アルツハイマー型認知症と診断がつき、要介護1の認定結果を受け、デイサービスの通所を開始しました。

文章にするとスムーズに進んでいるように感じられるかもしれません。叔母での経験が活き、それなりに手順を把握していたことから、確かにある意味トントン拍子に事が運びましたが、意外と難しかったことは、父と母、それぞれの「お気持ち」です。

穏やか系の父に、口うるさい母が常にあれこれ物言いをしている夫婦ですが、半世紀も連れ添っている夫が認知症かもしれない、という事を受け入れる事に抵抗があり、内科の疾患があるかもしれない事に縋り、病院への紹介を希望した事に、私は逆に驚きました。これでは物忘れ外来に行き着くまでに時間を要してしまうので、母に付いて内科医院を尋ねて医師に相談したことで、脳神経内科を紹介受診することができました。

時を同じくして、自身が初回の抗がん剤治療を受け、回復期を待って行動したのですが、基本的に自分の治療に専念することを絶対にしつつ、軌道を外れそうな局面で参画する様にしました。

室内での転倒をなぜ異変と判断したか

同居しているとはいえ、毎日出社していると在宅時間で父と交流するのは1、2時間、休みも終日在宅することはありませんでした。休職に入り、在宅時間が長くなり、父と過ごす時間を多く摂れる様になり「何か変」という場面に遭遇する事が増えていきました。

思い返せばそれより数年前から、異変はありました。朝、私が洗面所を使う時間帯を分かっていながら被さって使ってみたり、私が一人何か食べていると覗き込むようにしたり。そんなことをするような人では無かったのですが、「何か変」「認知症かも」とは認識せず、性格が悪くなってきて、私を毛嫌いしているのだ、と思い込んでいました。

父の場合は、診断のつく9年前に酩酊状態の時に電柱に激突して救急車で運ばれ1日病院で過ごした事がありました。また、4年前には何もない道路で転倒し顔面を強打。前歯が内側に倒れ、口腔外科で手術し事なきを得た事がありました。この時は1週間ほど入院し、その時にぼんやりしており、ここが認知症の起点になったかと思っています。

こうして後から振り返れば、色々気づけることもありますし、また、休職して余裕があると、更に感度が上がり「異変」にも気付けました。

一緒に暮らしていて、過去の怪我などを知っていても気付きは遅れるので、離れて暮らしていると、気づくことは難しいかと想像します。

アルツハイマー型認知症とは言っても、個人差がある様です

私が身近に接したアルツハイマー型認知症患者といえば叔母ですが、「独居」や「女性」の方が「異変」が発覚し易い気がします。

鍵や通帳、印鑑等が見当たらない、購入したものの調理できない食材が冷蔵庫に溢れかえる、食事の準備が出来ずに痩せる、同じ日用品を複数購入等、わかり易い「異変」が徐々に増えていくため周囲が気づく事ができます。

手先がとても器用で、作業が丁寧だった父が、驚くほど雑な作業をしたことや、入念に行ってくれていたお風呂掃除を面倒くさがったり、途中何度も休みを取るようになっていましたが、認知症=物忘れ、と思い込んでいたので、そうした父の変化を目の当たりにしても「病気」と気付けませんでした。

「初めての介護認定を申し込むタイミング」の今回はここまでにして、「介護度変更の必要性を感じたら」や「通院」については次回以降に書きたいと思います。









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