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まだ男湯で消耗してるの?

お上の都合で作られた今年限定の4連休も折り返し。前半はこれでもかとゆっくり過ごしてしまいました。昨日は岩盤浴とサウナで老廃物を流してリフレッシュ。…などと書いていると、

『トランス当事者が何でスーパー銭湯なんて行っているんだ!』

との声が聞こえてきそうです。内心そう思っている方も少なくないことでしょう。なので、GID診断済でホルモン治療もしている私が何故公衆浴場を利用しているかについて述べていきたいと思います。


何故お風呂が必要か

大きな理由としてあるのは「そこにしか無い設備を使った方が自身の健康増進を図れるから」ですかね。仕事はデスクワークで、元の癖としても巻き肩・猫背になりがち。加えて髪をワイシャツ内に隠す関係で常時ストレートネック。こうなるとどうしても首・肩・背中が凝ってしまう。在宅生活を気にストレッチは今まで以上に熱心に取り組むようにはなったけれど、どうしても限界はあります。2ヶ月に一度くらいは熱の力で凝りをほぐさないと、身体のバキバキが蓄積して生活に支障が出てくる始末。なので私は公衆浴場を利用しています。


でも男湯だよ?

それはそう。だってまだ手術できていないもの。男湯に決まっています。性別で分けられた区画は自身の見た目(手術有無含む)に応じて身の程を弁えて使うのは常識でしょう。中にはそれを弁えない輩もいるようですが…そんな奴のことは知らん。そもそも私は誰がどう見ても男性的な外見ですし。事実、これまで脱衣所から先で他のお客さんから二度見されたり声をかけられたり噂話をされたりしたことは一度も無いので、男性として「逆埋没」できている状態ですね。髪が少し長いくらいじゃ大して目立たないってこと。いや、ラガーマン体型のせいか。受付段階だと「違う」ロッカーキーを渡されてしまい訂正することがここ5~6回は続いていますが所詮マスクの力ですし、女性に男湯のキーを渡すのは失礼に当たるとの配慮もあるのでしょう。

見た目はともかく、心情的に大丈夫なのかという話に移りましょうか。まぁ実際、自分の局部を目にするのは嫌ですよ。貸し出されるタオルも小さいので上下を隠すことはできないし。他の男性客も体毛がそのままだったりタオルも使わず闊歩したり…よくできるなぁと感心。胸?そんなのそこら辺の恰幅の良いおじさんの方がよっぽどあります。でもそんなの、自分が感覚をシャットアウトすればいいだけの話でしょう?視覚情報を、転倒事故が起こらない最低限を除き入れないようにする。人前に立つ前に緊張している人に『人を石やカボチャだと思え』というアドバイスはよく耳にしますが、それに近い感覚でしょうか。「××歳くらいで〇〇な体格の男性」ではなく「肌色の何か」みたいな。この技術?のおかげで入れているのはあるかも知れません。


潮時とは

先に述べたように、私はお風呂をはじめ性別で分けられた区画の利用に際して他の人から茶々を入れられたことは一度もありません。迷惑を「かけたい」訳ではないですが、明らかな形で迷惑がかかってしまったら未オペだろうがそれが潮時なのだろうと思います。そんな時は当分は来ない自信がありますし、身体のケアも大事なのでこのまま公衆浴場に通う生活はあと数年は続くことでしょう。もしかしたら(できたとして)オペ後も竿無し男子として男湯を利用し続けるかも知れません。なんだかんだ物を言うのは見た目ってことです。


特殊ケースですよ、多分

以上のことは、私特有の種々の事情があるから成り立っている/成り立たせていることに過ぎません。トランス当事者だと治療が終わるまで公衆浴場は利用しないという方が恐らくは多数派でしょう。私の主張が皆に当てはまるとは思わない方が良いです。私以外の他の当事者と会われた際には、その辺を留意して頂けると良いのかなと思っております。

もしよろしければ、ご無理の無い範囲でお願い致しますm(__)m